スーパーフォーミュラ第7戦JAF鈴鹿グランプリを終えて、2015年シーズンのドライバーズチャンピオンに輝いた石浦宏明(P.MU/CERUMO・INGING)が、戴冠の喜びを語った。

石浦宏明(P.MU/CERUMO・INGING)/2015年チャンピオン
「まずはホッとしています。やはりプレッシャーもあるにはありましたし、眠れないほどではないものの緊張もしていたのですが、チームの雰囲気が明るく、予選前も冗談を言ったりして笑ったままヘルメットを被って走行に出て行かせてくれました。今週、自分の実力を出しきれなかったら嫌だなと思っていたのですが、そうしたところに助けられて、自分としては出しきれたかなと思っています」

「今週は、土曜日のフリー走行で(中嶋)一貴選手と僕が下位に沈んでいたりして、ちょっとまずいかなと不安に思ったりもしていました。予選に向けて、緊張してしまうかもしれないと思っていたのですが、Q1では今年一番くらいの感覚でマシンをねじ伏せてのタイムを出すことができたんです。Q2、Q3では伸びませんでしたが、Q1で2番手を獲れた時に、このタイミングでこの走りができたのは、自分としては“来ている”かなという感覚はありました。また、レース中も急に前が開けたりだとか、後ろがいなくなったりだとか、不安な要素がなくなっていき、最後はひとりだけで走っている状態になっていましたし、そうした流れとして、今週末は恵まれた状況だったなと思いますね」

「優勝して決まっていればもっとウイニングランで感情的になっていたかもしれませんが、今回はきっちりできたという安心感の方が大きくて、あまり感情的にはなっていなかったんです。でも体重計測の後、チーフメカニックの顔を見た瞬間に急に涙をこらえきれなくなりました。今年は体調も良くない中で、絶対にトラブルを出さないという気持ちもずっと分かっていたし、僕と一緒にチームを移籍してくれたメカニックたちもいて、そういう人たちの気持ちも分かっていたので、ちょっとこらえ切れなってしまったんです」

「(印象に残っているのは)やっぱり初優勝ですかね。それまでも2位は何度もあったのですが、勝てないと言われることがそれがプレッシャーになっていた部分もあったんです。でも、岡山で勝った後はすごくリラックスできるようになって、自分のパフォーマンスも出せるようになりましたし、気持ちで負けなくなった感覚があります。それがやっぱり一番大きいかなと思いますね」

「初優勝した後には、『ポイントリーダーだよ〜』、『赤いの(※リーダーズレッド)ついちゃってるよ〜』と冗談めかして言っていたりと、チームとしても最終戦までリーダーをキープできるとはあまり思っていなかったと思います。でも、2勝目を挙げた後くらいからなんとなく雰囲気も変わってきて、シーズン終盤に向けて僕だけでなくチーム全体もプレッシャーを受けているという空気も感じていました。でも、僕はスーパーGTも同じメンバーで毎週同じようなメンバーでやっていて、同じ流れでシーズンを送ることができていたので、その点ではやりやすかったです」

「レースを始めた頃から一貴選手や(小林)可夢偉選手と走ってきていますが、なかなか自分が目立つ番が来なかった。でも、なんとか彼らと渡り合いたいと思っていたし、今年は可夢偉選手もSFに参戦してきていて、外国人ドライバーもいる中で戦えるのは嬉しかったですね。これまで苦労してきた中でサポートしてきてくれた方たちに、こういう姿を見せることができてうれしいと思っています」

「ブリヂストンの(国内トップフォーミュラ)最後のチャンピオンを獲れたのだと思うとうれしかったですね。フォーミュラカテゴリーでは、僕はずっとブリヂストンで育ってきていて、他のタイヤでレースをしたことはないんです。そんな中で、最高の結果を獲ることができました」

本日のレースクイーン

村上楓むらかみかえで
2025年 / スーパーGT
埼玉GreenBraveサポーターズ
  • auto sport ch by autosport web

    RA272とMP4/5の生音はマニア垂涎。ホンダF1オートサロン特別イベントの舞台裏に完全密着

    RA272とMP4/5の生音はマニア垂涎。ホンダF1オートサロン特別イベントの舞台裏に完全密着

  • auto sport

    auto sport 2025年7月号 No.1609

    【特集】LE MANS 2025
    “史上最混戦”の俊足耐久プロト頂上決定戦

  • asweb shop

    STANLEY TEAM KUNIMITSUグッズに御朱印帳が登場!
    細かい繊細な織りで表現された豪華な仕上げ

    3,000円