いよいよ9月20日にフリープラクティス1が行われ幕を開けたアジアン・ル・マン・シリーズ(AsLMS)第2戦富士。このレースにはLMP2、LM-GTE、GTCとともに、10台のスーパーGT300クラス車両が“SGT”クラスとして参戦するが、ふだんのスーパーGTとは異なる部分がある。土日の観戦前におさらいしておこう。
今回のアジアン・ル・マン第2戦富士では、ACOフランス西部自動車連盟とスーパーGTがコラボレーションする形でスーパーGT300クラスの車両が“SGTクラス”として参戦可能となり、スーパーGTのシリーズポイントを獲得することができる。そのため、現在シリーズ上位につけるチームを中心に11台がエントリー。そのうちNAC攻殻機動隊ARISE DR PORSCHEがGTCクラスにスイッチしたため、10台がSGTクラスとして参戦する。基本的なレギュレーションはスーパーGTと同じだが、違う部分がいくつかある。
まずは外観から。ふだんのスーパーGTとゼッケンステッカーは同じだが、国旗、AsLMSのステッカー、“SGT”と書かれたクラス別ステッカー、そしてAsLMSのシリーズパートナーであるトタル、ミシュラン、トランスアジア・エアウェイズのステッカーを貼らなければならない。また、WECのアウディやトヨタ同様、ハイブリッド車には“HY”のステッカーが貼られる。また、ドライバーのスーツにもAsLMSのロゴがつく。
AsLMSは、タイヤはミシュランのワンメイク。しかし、今回のSGTクラスについては、スーパーGTで使用しているメーカーのタイヤを使用することができる。NAC攻殻機動隊ARISE DR PORSCHEは今回GTCにクラスを変えたため、通常使用しているヨコハマからミシュランにタイヤが変わっている。
スーパーGTはすでに6戦を終えているが、ウエイトハンデはこのアジアン・ル・マンではゼロに。各車ノーハンデでレースに挑むことになる。また、ガソリンはアジアン・ル・マンで使用しているトタルか、サーキットで購入できるものを選択可能だ。
大きく異なるのは、ピット作業関連。スーパーGTで行われているようなピット作業は今回行うことはできず、ル・マン規定のピット作業を行わなければならない。車両が停止するまでドライバーもクルーもピットレーンの作業エリアに入ることができず、タイヤ交換も同時に作業エリアに入ることができるのは2名までなど、スーパーGTとは大きく異なる。そのため、金曜日から各チーム練習を多くこなしていた様子だ。
同じGT3規定車両が参戦するGTCとのスピード、そして通常とは異なるピット作業など、ふだんのスーパーGTとは違った楽しみ方ができそうなアジアン・ル・マン第2戦富士。決勝レースは22日の14時スタートだ。