2011 AUTOBACS SUPER GT Rd.1 Okayama, Final Race 2011.5.22
午前中に予定されていたフリー走行は豪雨の為、急遽中止になった。フリー走行が中止になった代わりにスタート前のウォームアップランが通常8分間のところが25分間に変更された。スタート前までには雨も止み、路面はドライコンディションに変わった。ARTA HSV-010はドライコンディションでのセッティングが非常に良かったので、あとはもう少し気温が上がれば上位への進出が望める状態だった。スタートドライバーは小林。クリーンなスタートを切ったものの、硬めのタイヤで暖まるまでに時間がかかり、5周目までに14位まで順位を落としてしまった。また、12周目に300クラスのマシンと接触してしまったが、大きな影響は無かった。30周目にドライバー交代するまでに順位は前車のピットインもあり、8位までポジションを上げていた。前半はペースが上がらなかったので、急遽作戦を変更し、ソフトタイヤに履き替えて後半の武藤にバトンタッチ。順位は元の順位の14位に戻り前車を追う。37周目には13位にポジションを上げた。58周目に前車がピットインして12位。途中順位を入れ替えながらも最終的に12位でレースを終えた。
鈴木亜久里監督のコメント
「完全にタイヤのチョイスミスだった。小林は今週乗れていたのにペースが上がらなかったのはやはりタイヤのチョイスミスだったね。武藤は別のタイヤで出ていって非常に良いペースだったので、もう一度良く考えなおさないといけないね。」
伊与木エンジニアのコメント
「予選では良いパフォーマンスを示せたので、レースでも硬いタイヤで行く事にしました。朝から気温が上がらず、我々が望むコンディションにはならず、性能の良 いタイヤを活かす事が出来ませんでした。30℃まで上がっていれば展開は変わっていたと思いますが、序盤、300クラスのマシンと接触してしまい、ステアリング特性やブレーキに問題が生じてしまったのでもう少しうまくまとめる必要があったと思います。前半はペースが上がらなかったので、予定より10周早くドライバー交代をしました。後半の武藤にはソフトタイヤを履いて出てもらいましたが、アベレージで前半より1秒ほど速かったので、今日のコンディションはソフトタイヤに合っていたのだと思います。次回のセパンは武藤は1回だけ経験がありますが、小林は初めてなので出来る限りフリー走行の周回を重ね、慎重にタイヤを選んでいきたいと思います。」
武藤英紀のコメント
「自分たちの意見を押し通してハードタイヤをチョイスしたのですが、コンディションが合わず苦戦しました。後半はタイヤをソフトに変えて走ったら良いペースで走れたので、タイヤの選択については色々と勉強になりました。これもひとつの経験という事で、次戦に向けて準備をしたいと思います。」
小林崇志のコメント
「スタートしてなかなかタイヤの温度を上げる事が出来ず抜かれてしまいました。また300クラスのマシンに接触してしまうなどのミスもしてしまいました。タイヤはバランスの良い硬いタイヤを選びましたが、ソフトタイヤでもタイムが出せるようにしなくてはならないと思います。そういった意味では次回への課題も見 えたので改善出来るように頑張りたいです。」
レインコンディションでのタイヤチェックを行いたかったチームは、豪雨によりフリー走行が中止になってしまいデータ収集が出来なかった。しかしながら、ドライコンディションでの状態は非常に良かったので後は気温の上昇を期待した。スタートドライバーは高木真一。路面は完全に乾いていたが、気温が上がらずARTA Garaiyaにとっては厳しいコンディションだった。スタートはタイヤが硬かったので熱が入るまでに時間がかかり、1周目は7位で通過。22周目には前車の接触やピットインなどもあったが、タイヤに熱も入り3位までポジションアップ。27周目には2位に上がり、34周目でピットイン。タイヤはリアタイヤのみの交換で松浦が後半を引き継ぎ8位で復帰。リアタイヤのみ交換したARTA Garaiyaは徐々にペースアップし、前車のピットインもあり、39周目には6位、40周目には4位までポジションアップ。44周目にはさらにポジションをひとつ上げて表彰台圏内を走行。しかし、45周目にマシンに不調が出てしまい緊急ピットイン。ステアリングラック破損してしまい、残念なリタイヤと なった。
鈴木亜久里監督のコメント
「優勝が狙えるポジションまできていたので、非常に残念だったね。ステアリングラックが壊れた原因はまだ分からないけど、内容は良く、先が明るいので残りのレースは落とさずいきたいね。」
佐藤エンジニアのコメント
「金曜から良い流れでこられたので、表彰台は狙えたと思いますし、展開によっては優勝も狙えたかも知れません。最後のトラブルは非常に残念でしたが、タイヤのパフォーマンスの高さを証明出来たのは良かったと思います。次戦は優勝を狙っていきたいと思います。」
高木真一のコメント
「序盤はFIA GT勢に抜かれてしまいましたが、なかなか抜き返す事が出来なかったので、フロントタイヤをいたわりながら走りました。前車が接触してスピンしたのもあっ て、前が開けて自分のペースで走れるようになりました。孝亮に良い状態で渡せるように走りましたが、前に周回遅れが見え始めたので、予定より早くピットイ ンしました。ルーティンのピットインはとても早く出来ましたし、ほぼ完璧に作戦は進みましたし、タイヤのパフォーマンスの高さも示せたので、とても収穫の 多いレースでした。トラブルは残念でしたが、次回は優勝しかないと思っています。」
松浦孝亮のコメント
「最初の10周はFIA GTに飲まれて苦しい戦いでしたが、周りのミスも利用して高木さんがポジションを挽回してくれました。ボクに変わってからも良いペースで走る事が出来ましたし、作戦通りにレース運びが出来たので、優勝も狙えると思っていました。トラブルは残念でしたが、2戦目までにここまで戦闘力を上げてくれたブリヂストンさんとチームに感謝したいです。次のレースは優勝を目標に戦えると思います。」
