LEXUS TEAM SARD RACE REPORT

DENSO DUNLOP SARD SC430
第6戦鈴鹿、健闘見せる8位フィニッシュ

2010 SUPER GT 第6戦「39th INTERNATIONAL Pokka GT SUMMER SPECIAL」(8/21-22)
鈴鹿サーキット(1周5.807km)
観客動員:予選25,000名、決勝33,000名 合計58,000名

 8月22日(日)、真夏の祭典となるSUPER GT第6戦「Pokka GT SUMMER SPECIAL」の決勝が行われ、6番グリッドからスタートしたDENSO DUNLOP SARD SC430は、序盤でアンドレが一時4位にまでポジションアップをする健闘を見せ、トップグループと遜色ないラップを重ねた。だが途中から思うようにペースが上がらずピットイン。その後、平手→アンドレ→平手とつないだ3ピット4スティントのリレーは、苦しい展開ながらも随所で健闘を見せ、8位でフィニッシュとなった。ドライバーポイントでは3点を獲得しランキング12位(計12点)、チームポイントでは5点を獲得し12位(計23点)となった。今シーズンの大詰めとなる次の第7戦は9月11日(土)・12日(日)に富士スピードウェイで開催される。

■公式練習走行
 2010年シーズンの灼熱の中盤戦最終章となる第6戦は鈴鹿サーキットが舞台。SUGOでは最後まで粘って10位を奪い返したDENSO DUNLOP SARD SC430であるが、依然として厳しい戦いを強いられている。今回は18kgのウェイトハンディ搭載と他車に比べて軽め。重量増によるタイムの落ちは50kgで約1秒と大きめ。そして真夏の伝統ある本レースは、レース距離が夜間走行も含めた長丁場の700kmで3ピットインが義務づけとなっている。予選方式はF1同様のノックダウン方式で2人のドライバーともアタックする。公式予選・決勝とも一層の戦略が重要なポイントとなり、暑さとともに天候の急変等によってレースが左右され易くなる真夏の耐久。チームはこの伝統あるレースで優勝経験もあり、混乱も予想される本レースで軽さと長距離での強さを活かし、低迷している状況を打ち破るべく勇猛果敢に勝利を狙っていった。

 21日(土)の天候は残暑とはいえ夏本番さながらの快晴。10時5分からの公式練習走行開始時は気温32度/路面温度42度の厳しい日差しの中で、まずアンドレが3周ほど走行しクルマの確認を行った。まだ路面コンディションが悪く、全体的なグリップが低い感じ。セット調整を行い、再度コースイン。まずは1分58秒674のタイムをアンドレがマーク。その後、平手が9周目から走行した。次第に路面コンディションも良くなってきて全体的にタイムアップし、平手も新しいタイヤで16周目に1分58秒502のその時点で7番手タイムをマークした。赤旗中断後に再びアンドレがドライブし、ロングランをチェック。このロングラン中にこのセッションのベストタイムとなる1分58秒316の9番手タイムをマークした。公式練習走行はトータル34周を走行し、予選への準備を終えた。

■公式予選
 21日(土)13時25分からの公式予選1回目は気温36度/路面温度53度と今季一の暑さとなった。混走セッション45分間は、ノックダウン予選の準備中心のプログラム。まずは両ドライバーとも基準タイムをクリア。インターバルでの調整が良い方向に進んでリアの安定感が増したとアンドレ。このセッションでは1分58秒496の5番手とノックダウン予選に期待がかかる順位となった。

■ノックダウン・セッション1:平手がその速さを発揮し8位で通過
 15時20分からノックダウン予選セッション1が、気温34度/路面温度51度のドライコンディションで開始。僅差の争いが予想される中での緊張のノックダウン予選で最初のアタックは、平手に託された。今フォーミュラニッポンでもシリーズを争う平手の速さに懸けたセッション1。残り7分となったところで満を持してコースインした平手。アタックラップを綺麗にまとめ上げ、タイヤとのマッチングが進んで向上したDENSO DUNLOP SARD SC430の力を遺憾なく引き出した平手は、その速さを証明する1分56秒913のタイムを叩きだした。3位から10位まで0.5秒差となった僅差の争いのセッション1は、8位となりセッション2進出を無事果たした。

■ノックダウン・セッション2:アンドレが期待に応える6位で通過
 15時50分からノックダウン予選セッション2が、気温34度/路面温度51度とセッション1同様のコンディションで開始。次に登場したアンドレは早めにコースイン。前日の金曜日に三重大学医学部付属病院小児科へ、長男アフォンソと同様に難病に立ち向かって闘病している子供達を激励しに見舞い、逆に自分自身も子供達に勇気づけられたと語ったアンドレは、闘志を全面に押し出した渾身のアタックで全セクターベストをマークしてトップタイム。大きな期待を乗せてコースインしたアンドレは、その想いに応える見事な走りで1分56秒558の6番手とDENSO DUNLOP SARD SC430を予選の目標であったセッション3進出へ導いた。

■ノックダウン・セッション3:気合いの入った平手が6番グリッドを決める
 16時25分からノックダウン予選セッション3が、気温33度/路面温度48度と若干下がったドライコンディションで開始。最後のアタックを任された平手は気合い十分。真っ先にコースインした平手は決勝向けのタイヤながら確実にクルマを前に進めた。他車と比べて厳しい条件であったが何とかコントロールする平手は、今持てる条件の中で精一杯の走り。トラクションが必要なコーナーとそうでないコーナーと、稼げるところできっちりと稼ぐという割り切った走りでセクターで少しづつ丁寧にタイムアップさせるクレバーな走行を見せた。セッション3でのタイムは1分58秒293と他車に水を開けられるも、今季最高位の3列目6番グリッドを決めた。

■ミラクルナイトセッション
 21日(土)18時30分から30分間のミラクルナイトセッションは、気温31度/路面温度39度とぐっと下がった中で開始。6番グリッドを決め意気軒昂に臨んだDENSO DUNLOP SARD SC430は、まずはアンドレからドライブ。夜間走行ならではのライトのチェックや満タン時のバランスなどを7周チェックして平手と交代。ピットワークの練習もスムーズにこなし、コースに復帰した平手はかなり暗くなった中で危なげなく堅実に走行を続けた。ミラクルナイトセッションはトータル14周を走行。アンドレのマークした2分00秒237の13番手となった。

■決勝
■フリー走行
 22日(日)決勝前のフリー走行開始時点は、気温32度/路面温度40度と連日の厳しい蒸し暑い暑さとなった。予定通り9時55分にコースイン開始。通常であればここで貴重な決勝のデータ取りを行うのであるが、トラブルにより補器パーツの交換を余儀なくされ、アンドレによる僅か9周の走行にとどまった。データを得ることができなかったのは残念であったが、決勝中のトラブルとはならずに幸いとなった。フリー走行ではアンドレがマークした1分58秒979の5番手同タイムとなった。

■決勝スタート
 22日(日)15時スタート時点はこの日の最高気温。少し雲が多めではあるが日差しは強く非常に暑い、気温36度/路面温度54度に。長丁場のレースであるのでスタート直後の小競り合いは少ないと予想されたが、期待と緊張が入り交じる緊迫した雰囲気の中でDENSO DUNLOP SARD SC430は、スタートを担当するアンドレが6番グリッドにクルマをつけた。

 アンドレが果敢にプッシュし、一時4位を走行
 我々のクルマは軽く、そのメリットを活かしてGT300クラスを最初にラップダウンする10周目頃までにトップ集団に食らいつき、そしてGT300クラスと絡んだときにその軽さを活かしタイムを落とさずにクイックに抜いていくことが最初にアンドレに託された戦略。スタートでポジションをキープしたアンドレは、その命題をきっちりと遂行して見せた。果敢にプッシュしたアンドレは、GT300が絡んだ11周目17号車との攻防を1コーナーで見事に制した。インサイドからきれいにオーバーテイクし5位にポジションアップ。さらに上位をキャッチアップすべくペースを上げていった。32号車の4ピット作戦による早期のピットインの間をぬって上位3台に迫る4位を走行。虎視眈々とチャンスをうかがうアンドレであったが、21周目からグリップダウンが始まってしまいペースが上がらず。タイムが大きく落ち込んだ22周目に17号車に抜き返されてしまった。健闘を見せていたが、たまらずアンドレを25周目にピットへ呼び戻し、タイヤ交換とドライバーチェンジを行うこととなった。

 平手がクレバーにたすきをつなぐ
 十分に燃料を給油したため49秒と若干ピット作業に時間がかかったが、交代した平手は脱兎のごとくピットを離れた。ここでポジションを下げたがまだ前走車を射程距離にとらえていた平手はペースを上げていった。33周目頃には再び17号車と攻防。数周バトルを展開し抑えていたが彼らのクルマが得意とするS字で詰め寄られダンロップコーナーかわされてしまう。46周目時点のポジションは7位。まだまだチャンスはあると平手はクレバーに落ち着いた走りで追い上げを図った。そして、ペースが下がり始めたのを見計らい56周目にピットインとなった。

 コンディションの変化に苦戦したアンドレ
 ピット作業をスムーズに45秒ほどで終え、アンドレを再び戦列に送り出す。各車もこれからピットインであることから、先にニュータイヤを装着したアンドレはここで差を詰めておきたいところ。順位が落ち着いた63周時点でポジションは8位。若干気温が下がり始めたが、どうもアンドレのペースが伸びない。路面コンディションとハード系のタイヤを装着したクルマとの全体的なマッチングがうまくいかないのか、76周を過ぎる頃になると予想よりも早めにペースダウンとなってしまった。ここでピットインをしてしまえばピットを1回増やすことになり、約1分近くロスしてしまうことになる。予定のピットイン周回までアンドレはタイヤを保つために我慢を強いられた。特にリアのトラクションのかかりがうすくなってしまい、さらにS字区間のセクター1のタイムもフロントグリップ減少によるアンダーステアの増加とともに落ち込んでいった。86周目には後方から迫った1号車にパスをされてしまい、87周目にピットインとなった。

 平手が貢献の8位ポジションキープ
 3回目のピット作業もスムーズに43秒ほどで終えた。路気温の大きな変化と暗闇が迫ってくる最後の難しいスティントは、アンカーを務める平手の走りにチームの期待がかかった。前の32号車とは11秒差、後ろの1号車とは12秒差の8位の情報をピットから受け取った平手は、最後のコース上での勝負に「頑張っていく」と気合いを入れ直した。懸命にプッシュを続ける平手であったが、なかなか前との差が詰まらない。この時間帯、HSV勢は各車軒並みペースが速くなっていた。今の路気温のコンディション変化と大量に路面にのったラバー状況に我々のクルマがマッチしないのか、まったくペースを上げられない状況となった。それでも諦めない平手は懸命のドライビング。そして僚友の6号車、1号車を攻略して背後に1周1秒近く速いペースで18号車が迫ってきた。ここはレクサス勢の意地として彼らに多くポイントを与えたくないところ。平手は最後の踏ん張りを見せる走りで何とかペースを上げ、18号車の追い上げを阻止する貢献の8位ポジションキープでのフィニッシュとなった。

 苦しいレース展開ながらも随所で健闘を見せ、8位となったDENSO DUNLOP SARD SC430。ドライバーポイントで3点を獲得しランキング12位(計12点)、チームポイントで5点を獲得しランキング12位(計23点)。シリーズの大詰めとなる次の第7戦は3週間後の9月11日(土)・12日(日)に富士スピードウェイ開催される。

■アンドレ・クート
「今回は予選も良かったし、序盤は戦略通りトップ集団に食らいつきペース良く走れていた。トップ3を狙って行ったけど途中からペースを上げられず追いつくことはできなかった。クルマは進歩して行っているので、あとは結果が欲しいね。残り2戦、良い形でシーズンを終えられるように諦めずに最後まで努力を惜しまないよ」

■平手晃平
「予選S3まで進出したしレース序盤は良かったのでいけるかなと思ってました。決勝は乗ってから最初の10周ぐらいはバランスも良く攻めていけるのですが、コンディションが味方してくれませんでしたね。残り2戦となってしまいましたが、富士ももてぎも得意なコースなので何とか表彰台に上りたいです」

■菅野純博監督
「ドライバー両名とも予選で良い結果を出してくれて流れは良い方向に進んでいたので期待していたのですが、今回の決勝のコンディションにマッチしたロングランデータが足りなかったと思ってます。決勝ではアンドレが序盤戦略通りに、そして平手も最後までよく踏ん張ってくれました。次の富士では今回足りなかった点の分析を早急に行って対策を立てていきたいと考えています。引き続きご声援のほどお願いいたします」

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