DENSO SARD SC430
岡山決勝は我慢のレースで13位
http://www.sard.co.jp/race_r/r2011/rd1/report.html

2011 SUPER GT 第1戦(延期戦)「OKAYAMA GT 250km RACE」(5/21-22)
岡山国際サーキット(1周3.703km)
入場者数:予選8,500名、決勝15,000名 合計23,500名

 5月22日(日)延期となっていたSUPER GT第1戦「OKAYAMA GT 250km RACE」決勝が行われ、3列目6番グリッドからスタートしたDENSO SARD SC430は、スタートを担当した石浦が良いペースで6位をキープしながら走行していたが途中から思うようにペースが上がらず24周目に早期のピットイン。ピット作業後、トップと遜色ないペースで走行していた井口であったが、ロングスティントとなった中盤以降にペースダウンを強いられる我慢のレースに。結果は13位フィニッシュとなり、ポイントを獲得することはできず。公式予選Q1でダントツの速さを見せQ3まで進出するも課題の残る決勝結果となった。

■習熟走行
 開幕戦に予定されていた岡山大会であったが、東日本大震災の影響により延期となり実質今季2戦目となる。前戦富士大会で速さを見せポールポジションを獲得、決勝は惜しくも勝利を逃す6位となったDENSO SARD SC430は、20日(金)習熟走行へ、望む決勝結果を残すべく一意専心臨んでいる。
 1回目の1時間30分の混走セッションでは開始早々にトラブルが発生。これはパーツ交換で解消したが30分ほど交換作業に費やし、20周の走行にとどまり1分27秒476の14番手。2回目の1時間の混走セッションではトラブルの解消確認とセット調整も進んで、石浦が1分26秒226のこのセッション7番手タイムをマーク。続いて乗車した井口もまずまずのペースで走行。トータル46周を走って初日を終えた。

■公式練習走行
 21日(土)午前中の公式練習走行は、くもりで時々雨がぱらつくドライコンディション。気温23度/路面温度26度の中、1時間45分のセッションが9時から始まった。まずはチームリーダーの石浦がニュータイヤでコースイン。7周目にはその時点でトップとなる1分24秒884とすぐに速さを見せた。いくつかの調整を試しながら周回を重ね、15周を走って井口と交代した。毎回楽しみながらドライブしているというGT500ルーキーの井口も好タイムをマークし21周を走行。DENSO SARD SC430は公式練習走行ではトータル36周を走行し、石浦のマークしたタイムで3番手と前戦に続く好調さをアピールした。

■公式予選
■ノックアウト・Q1:石浦がダントツのトップタイムで堂々の1位通過
 22日(土)12時30分からの公式予選Q1は、気温26度/路面温度31度の中、まずは最初の混走40分間のセッションが行われた。まず石浦がセット確認を行い、続いて井口が予選基準タイムクリアを行った。GT500クラス単独となる10分間のセッションでは、残り6分ほどで石浦がコースイン。アタックラップで他を大きく圧倒する速さで各セクタータイムを刻んでいく石浦。2位を1秒近く引き離し今大会のベストタイムを記録する1分23秒374で堂々の1位通過を果たした。

■ノックアウト・Q2:井口が気合いの走りでボーダーを打ち破る7位通過
 Q1ベスト11台で争われる10分間のQ2。7台が生き残りQ3に進め、また使用されるタイヤはQ2、Q3、決勝スタートまで使用されなければならない規則。決勝を見据えたタイヤで臨んだ井口は気合いの走りを見せた。僅差の争いが展開されたQ2。しびれるようでいて心地よい緊張感を楽しむかのような井口の走り。並み居る強豪に混じってアタックする井口は、1分25秒014と僅かコンマ1秒差で見事にボーダーを打ち破ってチームにQ3進出をもたらす7位通過となった。

■ノックアウト・Q3:石浦が3列目6番グリッドを獲得
 最後はQ2ベスト7台によるグリッド争いとなる8分間のQ3。前回ポールポジションを獲得した期待のエース、石浦がステアリングを握った。すでのQ2で5周ほど使用したユーズドタイヤでのアタックとなり厳しい戦いが予想された。3周目にまずは1分25秒590のタイム。他車も軒並みタイムを上げてきており、石浦も4周目もアタックを続けた。1/100秒台を競う拮抗した戦いの中で、意地を見せた石浦。更にタイムアップを果たし、コンマ3秒以内に6台がひしめく激戦の中で1分25秒351をマーク。Q2からの順位を1つ上げる3列目6番グリッドを獲得してみせた。

■決勝
■フリー走行
 22日(日)決勝前、朝のフリー走行開始直前に雨が激しく降り始めコースの安全が確保できないことからキャンセルされ、スタート直前の8分間のウォームアップ走行が25分間に拡大され実施されることに。気温20度/路面温度23度の中、12時38分にスタートドライバーを務める石浦がコースイン。トータル14周を走って1分27秒540の7番手タイムマークし、決勝の準備を整えた。

■決勝スタート
 22日(日)14時のスタート時には上空の雲の切れ間から青空が見えるほど天候が回復。気温22度/路面温度26度のドライコンディションで250kmの熱戦の火ぶたが切って落とされた。3列目6番グリッドからスタートした石浦は、後続車両をうまく牽制しながら1コーナーに飛び込み、クリアなスタートを切った。

最小周回でロスを抑えるショートスティントとなった石浦
 1分27秒台の好ペースで3位を争うグループに追従していくDENSO SARD SC430。虎視眈々とチャンスを伺いながら石浦が6番手を走行。7位以下を引き離しながら淡々とした序盤の争いとなった。だが7周目に後方からペースを上げてきた1号車にパスされ7位に。300クラスをラップダウンする頃からペースが上がらず、石浦からはタイヤかすが取れないと違和感を訴える無線が入った。300クラスをパスする際はタイヤかすが多いラインの走行を余儀なくされる。一旦、30秒台にペースダウンを強いられる展開に。その後15周目頃には28秒台に回復して見せたが、中々ペースを上げられず苦しい戦いに。20周目に9位、22周目に10位とポジションダウン。最小周回数を走ったところでロスを最低限に抑えるため、予想外の早期のピットインを強いられることとなった。

ロングスティントを乗り切る我慢の走行を強いられた井口
 思わぬロングスティントとなった井口であったが、27周目には1分27秒503の決勝自己ベストをマークし、トップと遜色ないペースで順位を上げていったDENSO SARD SC430。36周目にヘアピンでレーシングアクシデントとなる32号車との接触があったものの、クルマにほぼダメージはなく順位を8位にまで挽回して見せた。ドライでの決勝ロングスティントのデータがまだない状態ながらも、踏ん張りを見せる井口の頑張りが光った。しかし、スティント中盤となる頃よりペースが上がらずポジションを失っていく苦しい展開に陥ってしまう。最後までフィニッシュさせるために井口は我慢の走行を強いられる状況で、ピットからも檄をを飛ばす無線が送られた。残り10周はラップダウンされたこともあって大きくペースダウンしてしまい、決勝結果は思わぬ13位フィニッシュとなった。

 ポイントを獲得することは叶わず、ランキングは11位に。開幕ポールポジションを獲得した勢いのまま、今回も公式予選Q1トップタイム獲得でQ3まで進出するなど、その速さを維持していることを証明して見せるも、決勝は課題の残る岡山大会となった。しかしながら次戦以降に向け非常に貴重なデータを得られる収穫のあったシーズン2戦目となった。

■石浦宏明
「公式予選Q1トップタイムなど良い感じでしたが、決勝は途中からペースが上げられず思うようなレース運びが出来ずに残念でした。次のセパンに向けて気持ちを切り替えて、決勝の結果を残せるようにしたいと思いますので、引き続き応援のほどよろしくお願いいたします」

■井口卓人
「決勝は厳しい展開になってしまいました。予想以上のロングスティントとなりデータがない中、何とか最後まで走り切れたことは次に行かせると思っています。セパンではこの悔しさをぶつけて良いレースをお見せしたいです。ご声援よろしくお願いいたします」

■大澤尚輔監督
「予選Q1トップでQ3まで進出と引き続き速さを見せられたのはよかったと思っています。ドライのロングスティントのデータがない状況で決勝は予想以上にタイムが上がらず、2人のドライバーとも相当つらかったと思いますが、よく走ってくれました。最後まで走りきったことで次に活かせるデータを得られたことが大きな収穫です。セパンに向けて色々と検証して期待に応えられるよう頑張りたいと思います」

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