LEXUS Team LeMans ENEOS
SUPER GT RACE REPORT
Round1-OKAYAMA
1LAP=3.703km(Race:68LAPS) 250kmRACE
DRIVER:伊藤大輔/大嶋和也
■8番手スタートから、追い上げ叶わず苦しい展開に。11位完走。
第2戦富士から3週間のインターバルを経て開催されることとなったこの第1戦岡山。本来ならば開幕戦とすべきところであるが、カレンダーの変更によりすでに第2戦富士を消化済み。舞台となる岡山国際サーキット(岡山県美作市)では、開幕前に予定されていた公式テストも震災の影響により中止となった経緯があり、今回は金曜日に習熟走行として2本のテスト走行も行われた。LEXUS TEAM LeMans ENEOSは、前戦の獲得ポイント×2、すなわち30kgのハンディウェイトを搭載して今戦に挑む。
5月21日(土)、朝は少し小雨が降ったものの、雨はすぐに上がりコース上はドライに。予選に先んじて午前中行われた練習走行では、ENEOS SUSTINA SC430は7番手と、ウェイト搭載ながらまずまずの仕上がり。午後の予選開始は12:30、今回の予選はノックアウト方式により行われ、まずはQ1の結果で上位11台が次のステージ・Q2へ進み、さらにそこでの上位7台が最終ステージ・Q3へ進めるという構成。まずはQ1の12:30~13:10の40分間、300クラスとの混走が行なわれ、伊藤が出走してすぐに大嶋に交代。大嶋はタイヤのスクラブを含め、セッティングの煮詰めなどを行った。混走の後にQ1の勝負所、13:20~13:30の10分間で500クラスの占有が行なわれ、大嶋がアタックを行った結果、9番手でQ2への進出を決めた。Q2は15:14~の10分間。開始時の気温27℃、路面温度32℃。Q2のアタックを務めるのは伊藤。開始後3分経過したところで、他車とのタイミングを見ながらコースイン。アタックの結果、前車に0.094秒差で破れ8番手、惜しくもQ3へ駒を進められず、決勝グリッドは8番手スタートと決定した。
5月22日(日)、早朝から一時的に雨が土砂降りとなり、8:30より予定されていたフリー走行が中止に。雨は9:00を回った頃から徐々に弱まり、お昼を迎える頃には晴れ間も見られるほどに天候が回復。フリー走行の中止によりレース前のウォームアップ走行の時間が通常の8分間から25分間に延長され、ここでガソリンを積んだ状態でのマシンの最終確認などを行った。フォーメーションラップは予定通り14:00に開始。前戦同様ENEOS SUSTINA SC430のスタートドライバーを務めたのは大嶋。1周の隊列走行を終えると全車一斉にスタート。1台をかわした大嶋は、7番手で2周目に突入。しかしながらラップタイムはなかなか上昇が見られず、5周目には8番手、8周目に10番手、9周目には11番手と、後続にかわされながらの苦しいレース展開となる。これを受けたチームは、ピットインのタイミングを早め、伊藤にハードタイヤで後半のロングスティントを任せるという判断を下し、29周を終えたところで大嶋がピットイン。4輪のタイヤ交換、給油を済ませ、ドライバーを伊藤に交代して再びコースイン。後半になっても大幅なタイムアップは見られず、引き続いての苦しい展開を強いられていた。何とか10番手まで順位を戻した伊藤は、ポイントの取りこぼしがないよう懸命に後ろを押さえながら順位をキープ、しかしとうとう最終ラップで後続に先行を許し、11番手でチェッカーを受けた。
⇒黒澤琢弥監督のコメント:
「予選では残念ながらQ3に残れなかったのですが、やっぱり微妙にウェイトが効いてきているのかなと感じました。もちろんソフトタイヤを使えばQ3に残れたとは思いますが、決勝で使えるタイヤを選んで勝負しないと意味がないですからね。クルマは悪くはなかったと思いますが、各メーカーのセットアップも煮詰まってきていて、コンマ1以下の差の部分でしのぎを削っているので、ほんのちょっとしたところで差が付いてしまいます。そこが次戦の課題になりますね。決勝直前のウォームアップ走行で車をフィッティングしての感触はまずまずでしたが、いざスタートしてみるとウェイトも効いてきたんでしょうし、現状では解明できていない部分もあるのですが、1ポイントも取れなかった理由についてははっきりと分かっていません。そこを解明するとともに、次戦までそう時間もないので、さらに一致団結してマレーシアに備えたいと思います。」
⇒伊藤大輔のコメント:
「結果的にポイントを取れずに終わり、残念なレースだったと言わざるを得ません。予選でQ3に残れなかったことも含めて、今回この岡山戦に対して少し歯車が合ってなかったのかなという気はしています。次のセパンはまったく相性の違うサーキットでもあるし、昨年はもっとウェイトを積んだ状態で速かったサーキットでもあるので、気持ちを切り替えて頑張りたいと思います。」
⇒大嶋和也のコメント:
「予選ではちょっと苦戦しましたが、決勝で追い上げようと思って頑張りました。しかしスタートしてみるとなかなかペースが上げられず、抜かれて順位を下げる苦しい展開になってしまい、かなり悔しかったです。早めにピットに入って、後半を大輔さんに硬めのタイヤで頑張ってもらおうと思ったんですが、タイヤを替えてもクルマの状況は同じで、見ていてかなり厳しい状況だと分かりました。セパンに向けては、テストで調子も良かったですし、昨年のセパン戦でもチームルマンは速さを見せていたので、気持ちを切り替えて頑張ろうと思います。」
