全日本選手権フォーミュラ・ニッポン開催第7戦は予選が終わり2時間近くが経過するが、セッション終了時の順位とリザルトが変更されている。
今回の予選ではいつも通りノックアウト型式で予選が争われたが、Q1を終え、Q2で石浦宏明(Team LeMans)がコースオフ、その際に出された黄旗をめぐり混乱が起きた。大会競技団は、Q2の暫定結果に、黄旗提示中にタイム計測されたブノワ・トレルイエ(LAWSON IMPUL)、平手晃平(ahead IMPUL)、ロイック・デュバル(NAKAJIMA)、伊沢拓也(DOCOMO DANDELION)のタイムを抹消。伊沢のベストタイムは黄旗時のものではなかったため伊沢はQ3進出を果たしたが、デュバルのタイムは黄旗中のもの。にもかかわらず、デュバルは2番手でQ3に通過してしまったのだ。
この後、Q3に進出したデュバルはQ3でアタック中にクラッシュ、マシンに損害を受けているが、大会審査委員会は、競技団がQ2でデュバルが出した黄旗中のタイムを採用し、Q3に進出させてしまう裁定ミスをしたとして、デュバルがQ2の黄旗以外の時間に出したタイムを採用。デュバルが11番手、石浦、トレルイエが繰り上がり8番手、9番手となる暫定リザルトを出した。
これに対しNAKAJIMA RACINGでは、石浦の直後を走っていたデュバルには黄旗が見えなかったこと、また、Q3に進出したマシンの最後尾は8番手であるため、デュバルの予選順位は8番手が正しいのではないかする抗議を提出しており、予選リザルトは暫定のままとなっている。
また、今回の誤審の一件に関して大会審査委員会は競技長に10万円、計時委員長に5万円の罰金を科している。一連の黄旗中のタイム抹消に関しては、他のドライバー、チームからも大きな不満の声が上がっており、今後フォーミュラ・ニッポン全体で早急に対策が望まれるところだ。