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スーパーGTニュース

投稿日: 2012.08.24 00:00
更新日: 2018.02.16 10:54

GSR、SGT鈴鹿は0号車リタイア、4号車7位完走に


BMW Motorsport
Customer Racing Team

GSR & Studie with TeamUKYO

2012AUTOBACS SUPER GT ROUND 5
SUZUKA Pokka 1000km

#0 DRIVER 谷口信輝 片岡龍也
#4 DRIVER 番場琢 佐々木雅弘

0号車 リタイア
4号車 7位完走

 2012年8月18日・19日の2日間、2012 AUTOBACS SUPER GTシリーズ第5戦『SUPER GT第5戦第41回インターナショナル ポッカ1000km』が三重県鈴鹿市の鈴鹿サーキットにて開催された。SUPER GT夏の風物詩、鈴鹿戦は前回が500km。前々回が700km。1000km レースは3年ぶりの開催だ。予選は第1戦以来今シーズン2度目の3ノックアウト方式。

 0号車は、谷口信輝と片岡龍也がドライブ、4号車は番場琢と佐々木雅弘がドライブする。

8月18日(土)練習走行・予選
練習走行
3年ぶりの1000kmレースの幕がついに開けた。鈴鹿戦最初の練習走行は薄曇りでスタート。コースはドライだ。走行開始は9:20。チームはマシンをコースに送り出した。このセッション、まずは0号車が谷口選手、4号車は番場選手がマシンに乗り込む。0・4号車ともにコースインしてまずは無線のチェックを行い、マシンの手ごたえを確認する様にLAPを重ねる。

 谷口選手のドライブする0号車は8周目にPIT IN。その後10周目に0号車はこのセッションのクラス2番手となる2'03.568をマークし、片岡選手にマシンを委ねる。片岡選手は0号車のセットアップを煮詰め、決勝に向けたデータ取りの為にロングランのチェックも行い、0号車はノントラブルでこのセッションを終えた。

 一方の4号車も5周目にこのセッションのBestTime2'05.586をマークし、その後は佐々木選手・番場選手が交代で走行。途中、パワステに不具合が生じ、そのトラブルシュートに時間を費やしたが、それ以外のトラブルは発生せず、300クラス17番手でこのセッションを終えた。

公式予選 Q1
 今回の予選方式は、Q1の上位16台がQ2に進出、Q2の上位10台がQ3に駒を進める事が出来る3ノックアウトシステム。

 Q1は0号車がAドライバーの谷口選手、4号車はBドライバーの佐々木選手が担当する。公式予選一回目は14:00にスタート。谷口選手の駆る0号車は3周目にクラス3番手の2'03.418をマークする。一方、公式練習中パワステに不具合が生じた4号車もこのセッションまでに修理を完了し、佐々木選手のドライブで同じく3周目にクラス6番手の2'04.792をマーク。Q1とQ2では同じタイヤを使用しなければならない規定がある為、Q2進出は確実と見たチームは、タイヤを温存するべく早々にマシンをPITに戻した。

 結果、0号車が3番手、4号車は9番手のタイムでQ2への進出を果たした。

公式予選 Q2
 Q2は500クラスのQ1で赤旗中断があった為、定刻から5分遅れで14:45にスタート。0号車は片岡選手、4号車は番場選手が担当する。セッション開始直後、0号車がコースイン。続いて4号車もコースへ向かう。0号車はアウトラップ直後の2周目にこの時点でクラス2番手の2'03.729をマーク。一方、番場選手の4号車は3周目にクラス10番手の2'04.502を計測した。番場選手はQ3への進出を確実なモノにすべく、その後もアタックを行うが、タイムを伸ばす事が出来ず4号車は11番手でQ3進出を逃した。0号車はQ2を番手で終えQ3に駒を進めた。

公式予選 Q3
 再び谷口選手がステアリングを握るQ3は15:15からスタート。午前の練習走行時からフィーリングの良い0号車は、Q2同様にアウトラップ直後の2周目に2`02.987をマーク。このセッションを4番手のタイムで終えた。

8月19日(日)決勝 天候:晴れ/コース:ドライ
 前日の予選で4番手と11番手だった0号車と4号車だったが、Q3でTOPタイムを出した66号車がブルテン違反でタイム抹消・グリッド最後尾スタートになった為、決勝は3番グリッドと10番グリッドからのスタートとなった。この週末を通して、いいポジションをキープしている0号車、前日のトラブルが完璧に解消され万全の体制の4号車、どちらのマシンも不安は無い。チームは大きな期待を胸に決勝へ挑んだ。

 前夜の雨の影響で、午前の練習走行では水煙が上がるほどのコンディションだったコースも昼前にはドライとなり、決勝開始時の天候はこの時期らしい夏空が顔をのぞかせた。いよいよ1000km レースの火蓋が切って落とされる。0号車は片岡選手、4号車は番場選手がスタートドライバーを務める。
12:30ローリングラップ1周でレースがスタートした。まずは500クラスがホームストレートを通過。続いて300クラスも最終コーナーを立ち上がる。0号車は完璧なスタートダッシュを決め、PPの16号車をパス。1周目で早くもTOPに立つ。10グリッドスタートだった4号車も1周目のコントロールライン通過時にはそのポジションをひとつ上げ9番手につけた。

 しかし、4号車は4周目の1コーナーで31号車と接触。5周目通過時にはそのポジションを13番手に落としてしまう。0号車は2周目通過時の2`05.658のBestTimeを含め、2分7秒から8秒台のペースで走行。レース序盤にTOPに立ち、そこから後続を引き離し燃費走行にスイッチする作戦通りの走行を続けていた。

 早くもレースに動きがあったのは15周目に入った直後の1コーナー。最後尾スタートの66号車が驚異的な追い上げを見せ、1コーナーで0号車をオーバーテイク。0号車は2番手にポジションを落としてしまう。2番手となった0号車はそこからも後続とのギャップを徐々に開きつつ、27周目に66号車が一度目のPITに向かったタイミングで再びTOPに返り咲く。

 スピードか? それとも燃費か? この時点では0号車と66号車の2台がレースの行方を握っているかに思われた。

 一方、一時はポジションを13番手まで落とした4号車だが、接触のダメージは大きくなく、15周目通過時には12番手、17周目には11番手、19周目には10番手と着実にそのポジションを上げて行く。

 300クラスのポジションが大きく動いたのは26周目付近。各車続々と1度目のPIT作業へと向かう中、燃費に優れる4号車は33周目まで最初のスティントを引き伸ばし、一時は5番手までそのポジションを上げた。PIT作業が終わった翌周は11番手。次の周は10番手。また次の周に9番手と、4号車は佐々木選手のドライブでレースの序盤を消化していた。

 4号車が一度目のPIT作業を終えたその頃、0号車を悲劇が襲う。0号車を迎える準備が整っていたPIT へ入って来たのは0号車からの『燃料が無いっ!』との無線。マシンはつい先ほどホームストレートを通過したばかり。果たして帰って来られるのか? チームラジオを装着している誰もが固唾を飲んだが、次に入った無線は『だめだ帰れない』の一言だった。TVモニターに大写しされた0号車はスローダウンしている。片岡選手は35周目のS字コーナー脇にマシンを停め、0号車のレースはここで終了した。

 0号車がマシンを停めた直後の37周目、今度は4号車をアクシデントが襲う。

 オーバースピードでコーナーに侵入した500クラスの1号車が、すでに出口を向いていた4号車の側面に接触。4号車はコースオフを喫する。幸いにもレース続行可能なダメージだった4号車は、マーシャルに引き出されコースに復帰するが、ポジションを9番手から一気に19番手まで落としてしまう。

 19番手まで後退した4号車は、堅実にLAPを重ね、53周目に8号車と52号車のクラッシュによるイエローフラッグが出るまでにポジションを15番手まで上げる。その後セーフティーカーの導入があり、全車がホームストレート上でポジション順に隊列を組み直すが、64周目に番場選手にバトンを渡した時点では4号車は11番手までポジションを取り戻した。

 佐々木選手から代わった番場選手は12番手でコースに復帰する。4号車レース中のBest Time2'07.326をマークする等、こちらも力走し、ポジションを8番手まで上げて96周目にPITへ向かう。97周目、コースへ復帰した4号車のポジションは11番手。このスティントもノントラブルでポジションを7番手まで上げた佐々木選手は、127周目に再びPITへと向かう。

 最後のスティントは番場選手の舞台。12番手でコースに復帰した4号車はポジションを見る間に取り戻し、135周目には7番手までつける。しかし、レース終盤の145周目、またもや大クラッシュが発生。リアタイヤのバーストにより500クラスの17号車がガードレールに激突し、レースは再びセーフティーカー先導となる。SC先導中、ピットレーンオープンにより4号車は一時6番手までポジションを上げるが、レースが再開された147周目には再び7番手にポジションを下げた。4号車はそこからもミス無く走り続け、158周目、今期最高位の7位でチェッカー。チームにポイントをもたらした。

 この第5戦の結果を受け、ポイントランキング2位だった0号車は、TOPから12ポイント差のランキング6位。4号車は同13位となった。

■鈴木康昭エントラント代表
【4号車】
番場・佐々木コンビで最高位の7位。暑い中、よく頑張ってくれました! まだまだ上を目指さなければならないのは承知ですが、そのステップアップにつながる7位だったと思います。
【0号車】
みなさまのご期待に応えられないふがいない結果で、大変申し訳ありません。現在、正確なストップ原因を解明しています。泣いても笑っても残り3戦。まだチャンピオン連覇は諦めていません。もう一度見直しを計って最終戦に向けて頑張ります。

■大橋逸夫 総監督/0号車監督
【0号車】
セパン戦に続いて燃料不足で止まってしまったことは、ドライバーではなく僕たちの責任です。チャンピオンシップは残り3戦しかありませんので、厳しい中ではありますが、できる限りの最善を尽くして諦めずにシリーズチャンピオンを狙いたいと思います。
【4号車】
(4号車にとって)よくないタイミングでのSCの導入や、接触などもありました、他車がトラブルで順位を下げていく中、安定した走りで1000kmを完走することができました。後半3戦はいい結果をお見せできるのではないかと思います。

■片山右京 スポーティングディレクター/4号車監督
【0号車】
正直ここ鈴鹿で優勝か悪くても2位を狙っていたのでこのノーポイントは残念で仕方ありません。チャンピオンシップでは6位に後退してしまい、ポイント的にも引き離されてしまいましたが、最後まで諦めずに頑張っていくしかありま せん。
【4号車】
7位という結果は満足できませんが、途中のレースアクシデントを考えれば、上出来な結果だったのかなと思います。番場選手&佐々木選手は最後まで良く粘り強く走ってくれました。500クラスの1号車との接触が無ければ確実に表彰台だったので悔やまれますね。この流れを次に繋げて行きたいです。

■谷口信輝 選手
優勝できるポテンシャルはあったはずなのですが、このような結果になってしまい残念です。状況は更に厳しいものになってしまいましたが、チャンピオンの可能性はまだゼロではありません。ネガティブな考えはプラスになりません。心の整理を付けるまでに時間が必要ですが、必ずやみなさんの期待に応えるようなレースをお見せできるよう頑張ります。

■片岡龍也 選手
車もタイヤも調子が良く、スタートから上手くレースをリードすることができました。確実に2位は狙える手応えがあったので、燃料不足でのリタイヤという結果は悔しいです。個人スポンサー様をはじめ、応援してくれるみなさんにも申し訳ない結果になってしまいました。残り3戦は、少しでも期待を裏切らないレースをします。

■番場琢 選手
4号車は、佐々木選手とのコンビで最高位でのゴールでした。(マレーシアでのポイント獲得時とは異なり)今回は自力で最後の最後まで走りきった結果でのポイント獲得だったので結果としては よかったのですが、予選でもう少し上の位置を獲得できていれば他車との接触等のトラブルも避けて、もう少し上を狙えたのではという反省点も残ります。決勝のレースペース、アベレージ、500車両の処理・・などは最近よくなってきたと感じていたので、更に上位を目指すには、やはり予選でいい位置をキープする必要があり、引き続き今後の課題です。今、0号車と4号車のストレートスピードはあまり変わらないのに、0号車が前に出ることができて、4号車は他車両に引っかかって・・という状況も、予選で少しでも順位を上げて、スタート位置をアップできれば解消できると思います。しかし、今回の鈴鹿では、僕も佐々木選手もステップアップできたと思いますので、今回得たものをレースに生かして、次戦以降も頑張ります。

■佐々木雅弘 選手
長いレースだったので、できるだけミスなくゴールできるよう努めたのですが、序盤の1号車との接触が悔やまれます。今回は1000kmレースということでポイントも多く、4号車にとってはいいチャンスでしたし、チームとしては0号車もリタイヤしてしまったので、こんな時こそもう少し順位を上げてゴールしたかった。番場選手とのコンビで過去最高の結果となりましたが、その反面本当に悔しい結果でもあります。


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