26日、スーパーGT第5戦SUGOの決勝日に行われたGTA定例記者会見の場で、GTアソシエイションの坂東正明代表は、DTMドイツツーリングカー選手権との規則統一交渉の進捗と、BMWモータースポーツのマリオ・タイセン代表との会談の内容について明らかにした。

 2009年オフから交渉がスタートしたDTMドイツツーリングカー選手権とスーパーGT、そしてアメリカのロレックス・グランダムシリーズとの技術規則統一に向けた動き。26日の会見の中で坂東代表は、オートスポーツwebでも既出のとおり5月18日に都内でGTA、JAF日本自動車連盟との合同という形で、BMWモータースポーツのタイセン代表と会談。その際にタイセン代表は、「BMWのスタンスとして、ドイツ、日本、アメリカとの間で交渉されている統一規則の中で検討を進めている」と伝え、DTM側でもこれを実現すべく意欲をみせているとのこと。

 この交渉の現在の進捗について坂東代表は、現在JAFのマニュファクチャラーズ部会の中で、2015年からの技術規則統一を前提に作業が進められており、さらに先日行われたDTM第4戦ノリスリンクの現場にJAFのメンバーが訪れ、日本からの提案を伝えてきたと現状を明かしている。なお、DTM側からのプレスリリースでは、この時の会合は「実にポジティブなもの」だったとされている。

 ヨーロッパでは、DTMとグランダムの規則統一交渉の過程で、DTMのモノコックシャシー、グランダムのチューブフレームのシャシーの問題が最も大きな課題に挙げられていると報じられているが、これについて坂東代表は「アメリカの場合はモノコックの部分が、日本の場合はエンジンが難しい部分だと思っているので、そこを伝えてきた。ひとつひとつ片付けながら進めていきたいと思っている」と語った。

 さらに、坂東代表によれば「DTM側では、この2015年から導入される予定の統一規則を2012年に先取りした内容で適用する意向がある」とのこと。この2012年という年はBMWがM3を使用して参戦を予定している年と符合する。2015年以前にスーパーGTとDTMの間で交流戦が実現すれば、日独の6メーカーによるレースが実現する格好だ。

 とは言え、「2015年以前の交流の可能性については否定しませんが、その際には性能調整が必要になる。だがその前の基本的な部分として、国内3メーカーのマーケティング、モータースポーツの部分に対する考え方を日本の中で決めないといけない。そこの(メーカーとの意識の)ギャップがまだ大きい」と坂東代表が語るとおり、2015年以前の交流の可能性については、国内でのモータースポーツに対する難題がまだ山積している様子。第2戦岡山から、サーキット内でGT500に参戦するメーカーが5台の新車を展示する活動を行っているが、坂東代表はさらにマーケティングツールとしての活用を進めていきたい姿勢を示した。

 ちなみに、今季のDTMとスーパーGTの交流の可能性については、富士でのJAFグランプリ、もしくは上海でのDTM最終戦でのエキジビションの可能性があるが、これについては、今後交渉していくとしている。

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