SUPER FORMULA
Round2 Race Report
2014.5.17~18 FUJI SPEEDWAY
LENOVO TEAM IMPUL
No.19 Joao Paulo de Oliveira
No.20 Narain Karthikeyan
LENOVO完勝! ランクも急接近
SUPER GT第2戦優勝の余韻を残しつつ同じ地、富士でのSUPER FORMULAを迎えました。いいイメージで挑めると同時に、開幕戦鈴鹿で残したチームオペレーションの課題等も解消し、いいレースを見せていかねばなりません。今回は決勝レースがピットイン義務なしのレース1、そしてピットイン義務有りのレース2の2ヒート制で行われる注目のレース。SUPER FORMULAでも今季初優勝を目指します。
5/17(土)公式予選
天候:晴れ コース:ドライ 気温:23℃ 路面温度:38℃
富士山がくっきり見える素晴らしい天気となった富士スピードウェイ。公式予選はノックアウト方式で行われました。ただ今回は若干変則のノックアウト予選で、レース1のスターティンググリッドは20分間で行われるQ1の結果で決するため、Q1から極限の攻めの走りが求められることとなります。レース2はQ1~Q3の通算結果でスターティンググリッドを確定します。レース1、2ともにスプリントレースなので、予選の結果が決勝レースの展開に大きな影響を及ぼす非常に大事な予選となりました。朝のフリー走行でも、特にオリベイラは好調でトップタイムをマークし予選に臨みました。
Q1は14:15よりオンタイムで始まりました。アタック時間は20分。コースオープンと同時にオリベイラ、カーティケヤンともにユーズドタイヤでコースへ飛び出していきます。オリベイラは残り13分の時点でのトップタイム、1.23.956をマークし一旦ピットへ戻ります。そして残り6分を切ったところでともにニュータイヤを装着、最後のアタックへ向かいます。オリベイラは1.23.204を記録しタイムを縮めますが、続く周回の最終アタックで1.23.108と自らのタイムを更新し、見事Q1トップ通過とともに、レース1のポールポジションを獲得しました。カーティケヤンはタイムが伸び悩み、1.24.085で9位に終わりました。
続くQ2は14:45にスタート。7分間のアタックでQ3に進出する8台を決します。オリベイラ、カーティケヤンとLENOVO TEAM IMPULの2台が先陣を切ってコースインしていきました。残り2分10秒のところでオリベイラが1.23.075でトップに立ちます。続いてアタックに臨みますが、残り1分、プリウスコーナーでコースアウトしたマシンがあり、赤旗が提示されます。マシン回収が終わると2分50秒の延長となりますが、オリベイラは余裕でピットにとどまります。ライバル勢もオリベイラを超えることができず、Q2もトップで通過を果たしました。カーティケヤンは1.23.813で23秒台に突入してきますが、当落上8位でQ2通過に留まりました。
Q3はQ2で赤旗中断があった影響で、若干遅れて15:08から始まりました。Q2と同じく7分間のアタック時間。朝のフリー走行を含め3セッション連続トップタイムを記録しているオリベイラは気合が入っています。カーティケヤンを従えて先頭でコースインしていきます。コースイン3周目のアタックでセクターベストを記録しつつ最終セクター3に突入していきますが、プリウスコーナーでリアを滑らす痛恨のミスで1.24.480のタイムとなりますが、続いてアタックを敢行。1.22.706をマーク、2位につけます。そのままアタックを続けますが先にタイムを出したNo.36アンドレ・ロッテラー選手(PETORONAS TEAM TOM’S)には届かず、2位フロントローの結果となりました。カーティケヤンも自己ベストを短縮するタイムで上位を追いますが、残念ながら8位から決勝レースをスタートすることとなりました。
5/18(日)決勝レース1
天候:晴れ コース:ドライ 気温:22℃ 路面温度:33℃
決勝レース距離 4.563km× 25laps = 114.075km
ピットストップ義務なし
土曜日に引き続き晴天の富士スピードウェイ。2レース制で行われた今回の決勝は、朝10時過ぎよりレース1が行われました。オリベイラがPPから、カーティケヤンが8番グリッドからスタートしました。
フォーメーションラップ開始前、カーティケヤンがグリッドを離れられずヒヤッとさせる一面もありましたが、2台はスタートを順当に決めました。特にオリベイラは非常に素晴らしいスタートを切り、余裕を持って1コーナーに進入、早速1周目から後続を突き放しにかかります。オリベイラは1周目を終えて早速2位のマシンに1.4秒差をつけます。ピットストップなしの超スプリントレースということもあり、やはり序盤から混乱が起きます。1コーナーや第3セクターで中団のマシンがクラッシュやマシンストップさせる場面がありましたが、カーティケヤンはそれをうまく回避、7位へと順位を上げます。
オリベイラは順調な周回、4周目にはこのレース1のファステストラップ、1.24.834のタイムをマークします。0.1秒を削る予選並みのレースが繰り広げられました。一方のカーティケヤンは前のマシンを追い上げるに至らず、中団に埋もれる展開に苦戦します。その後は大きな混乱もなく、見事オリベイラがレース1をポールtoウィンで飾り、昨年未勝利に終わった悔しさを晴らし、レノボ・ジャパンに初勝利をプレゼントすることができました。カーティケヤンは7位でフィニッシュしました。
5/18(日)決勝レース2
天候:晴れ コース:ドライ 気温:22℃ 路面温度:34℃
決勝レース距離 4.563km× 35laps = 159.705km
ピットストップ義務有り
レース2もさわやかな五月晴れのもと行われました。オリベイラが2番グリッドから、カーティケヤンが8番グリッドからスタートです。オリベイラは、当然トップをうかがっていきますが、スタートはレース1ほど良くなく、逆に3位のNo.37 中嶋一貴選手(PETORONAS TEAM TOM’S)に接近されますが、2位のまま1コーナーへ進入していきます。カーティケヤンは抜群のスタートダッシュを決めて、順位を4つ上げ、4位となります。
オリベイラはトップ、No.36アンドレ・ロッテラー選手(PETORONAS TEAM TOM’S)との差縮めるべくプッシュしますが、1.6秒~1.4秒の差のままなかなか詰めていくことができません。この両雄の戦いは抜きん出た2強の争いでした。10周目あたりからルーティーンのピット作業を始めるマシンが出る中、LENOVO TEAM IMPULはオリベイラを12周目に、カーティケヤンを13周目にピットインさせコースに復帰します。
全車ピット作業を済ましたところで、オリベイラは2位、カーティケヤンは順位を下げ5位。カーティケヤンは順位を取り戻すべくプッシュしていきますが、逆に後続に突かれる厳しい展開の中、プリウスコーナーで痛恨のコースアウト。オリベイラとトップの2台は3位以下に12秒の差をつけていく非常にレベルの高い次元でのバトルを繰り広げます。17周目にはファスストラップ1.25.047を記録しながら追い上げますが、オーバーテイクには至らず。しかしオリベイラは2位表彰台を獲得し、レースウィークを締めくくりました。カーティケヤンは6位でしたが、ポイントを獲得しレースを終えました。
チームは鈴鹿での失敗を修正し、シリーズ争いへの足掛かりを築きました。マシンの速さもあります。ライバルは強力ですが全員で戦っていきます。皆様の応援を心より感謝申し上げます。
監督・ドライバーからのコメント
監督 星野一義
このレースウィーク、JPの走りは素晴らしかった。昨年はアンドレとロイックとの差を詰めることが出来なかったが、今年は勝負が出来ている。チャンスはあると思う。ナレインは他のレースに出場していない面が不利になっていると思う。走行をするたびにタイムが上がっていくのでGTに乗れればいいなあ。
No.19 ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ
予選Q1は車の調子が良くて、ポールが獲れてうれしかった。Q2もよかった。Q3はタイヤのいい状態の時に第3セクターでミスしポールを逃した。レース1は抜群のスタートが出来て完全なレース運びが出来た。久しく勝ってなかったし、うれしかった。レース2はスタート狙っていたが、レース1のようにうまくいかず中嶋に並ばれた。アンドレとの勝負は0.1秒差を攻めあうレースだったが、彼も速いしミスしなかった。車も調子いいし、これからもプッシュするよ!
No.20 ナレイン・カーティケヤン
テストの時と違い、路面温度が上がりフィーリングを修正するのに苦労した。第2レースで山本に抜かれたのは僕のミス。1~4位タイムとはちょっと離れているので頑張っていかねばならない。
