レースを愛してやまないファンの方々へ
autosport web Premiumが登場。

詳細を見る

スーパーGTニュース

投稿日: 2010.10.25 00:00
更新日: 2018.02.15 23:09

LEXUS Team LeMans ENEOS 第8戦もてぎレースレポート


LEXUS Team LeMans ENEOS
RACE REPORT
Round8- MOTEGI
1LAP=4.801379km(53LAPS) 250kmRACE
DRIVER:伊藤大輔,Bjorn Wirdheim

■フロントローからのスタート、まさかのペナルティストップで12位完走

 第7戦が中止となり、第6戦から実質2ヶ月のインターバルを経て迎えた最終戦。舞台はツインリンクもてぎ(栃木県)。2010年のポイントランキングで、トップとわずか1ポイント差の2位につけているLEXUS TEAM LeMans ENEOS。今大会は、これまで獲得したポイントによらず全車ノーウェイトのガチンコ勝負。ウェイトを積んだ状態でも随所で速さを見せてきたENEOS SC430は、チャンピオン候補として注目を集める中、いよいよ最終戦の幕が開けた。

 10月23日(土)、天候は晴れ。午後になると気温20℃、路面温度22℃まで上昇、日なたにいると少し暑いくらいの陽気。予選1回目でトップを獲得したENEOS SC430。グリッドを決するノックダウン予選500クラスのS1は、14:55からの10分間。まずは13台が10台へと絞られるこのセッションでは伊藤がアタックし、ニュータイヤの温めに苦戦したが6番手で通過。続いて15:19から7分間で行われたS2では、10台中7台がS3に進むことができる。ENEOS SC430はビルドハイムがアタックし、見事1'43.734でこのセッションをトップで通過。最終ステージのS3は、300クラスの赤旗中断で10分遅れの15:55から7分間で行われた。伊藤のアタックで1'43.640を叩き出すも、トップとわずかに0.057秒差という僅差で惜しくもポールポジションを逃し、フロントローの2番手獲得となった。

 10月24日(日)、天候は曇り。気温19℃、路面温度21℃。14:00にフォーメーションラップがスタート、ビルドハイムがステアリングを握るENEOS SC430はポジションキープでオープニングラップを終えた。が、1周を終えてENEOS SC430に20秒のペナルティストップが課されることに。これはスターティンググリッドへつく際、早めにピットを離れたビルドハイムが、ピット出口でまだ赤信号が点灯していたにも関わらずコースインしてしまったことによる「スタート手順違反」。2番手走行中のビルドハイムは3周を終えたところで20秒のストップ。再びコースに戻ると、ポジションは最後尾の13番手。23周を終えてピットに入り、ドライバーは伊藤に交代。ピットストップで若干のタイムロスがあり、12番手で伊藤はコースへ戻る。この時点で前車を追い上げるにはあまりにも大きな差ができており、懸命な走行を続けるも順位は変わらず、12位でチェッカーを受けた。今レースの成績により、ポイントランキングは4位となった。

⇒土沼広芳 総監督のコメント:
「毎回土曜のフリー走行時から、他車より先にコースインしようという積極的な姿勢でセッションに臨んでおり、そこから予選2番手という結果も獲得できたのだと思うのですが、決勝ではそれが裏目に出てしまいました。スターティンググリッドにつく段階で、積極的にグリッドに早く並ぼうという姿勢でビヨンがいつものように早めにピットを出て行ったところ、タイヤのウォーミングアップに集中するあまり、信号はまだ赤だったにも関わらず我先にコースに入ってしまい、ペナルティを受けてしまいました。このようなミスは決してあってはならないことです。ここまで一年間チームを支え応援して下さったスポンサーの皆様、ファンの皆様に対し、本当に申し訳なく思っています。」

⇒伊藤大輔のコメント:
「予選はポール狙いだったので、特にセッション3はプレッシャーのかかる場面でしたが、チーム全体が良い緊張感を持ち、楽しみながらながら挑みました。惜しくも僅差で2番手でしたが、お客さんにも楽しんで頂けた予選だったと思います。決勝はタイトルの懸かった大事なレースだったのですが、不運もあってポイントを取ることができませんでした。でもまた必ずこの勢いで来年も頑張りたいと思いますので、引き続き応援よろしくお願いします。一年間温かいご声援ありがとうございました。」

⇒ビヨン・ビルドハイムのコメント:
「2010年度のSUPER GTタイトルが懸かった大事なこのモテギに向けてダイスケもチーム、そして自分自身もベストコンディションで挑んでいました。予選も直接的なライバルだった18号車にポールを譲るもその差は百分台で、SC430のバランスの良さと速さを根拠に自分にとっての初タイトルを勝ち取るつもりでいましたが、私自身が自分の不注意で招いた20秒のピットストップペナルティーで全てを失ってしまいました。レースで競う以前に、コースインを許可する信号灯を見落とすという信じられないミスを犯したことについては弁解の余地もありません。今日の勝利をともに目指してきたダイスケ、エンジニア、チームクルー、スポンサー、トヨタ、TRDまた応援に駆けつけてきてくれたファンの皆様には本当に申し訳ない気持ちでいっぱいで深くお詫び申し上げるとともに、この失態は全面的に私一人の不注意が招いた悲劇で、すべての責任は私個人にあることを強調して、今はとにかく気持ちの整理をつけ、早く前向きに考えられるよう努めていきたいと思います。」


関連のニュース