LM corsa Super GT,Racing Reports 2015 Vol.2

Round1:OKAYAMA GT300km RACE [okayama international circuit] 2015/04/04-05

RESULT 10th
ENTRY 28台 出走:27台 完走:24台
WEATHER 曇り/雨(ウェット)
CAR SYNTIUM LM corsa RC F GT3

過酷な状況を乗り越え、デビュー戦を10位入賞、貴重なポイント獲得に成功する!

 国内レースとしては最も高い人気を誇るだけでなく、最高峰とも称されるスーパーGT。2クラスに分かれて競われるが、総合優勝のかかったGT500以上に台数、車種のバラエティに富んで激戦区とされるGT300に、今年もLMcorsaは挑むこととなった。ドライバーは飯田章と吉本大樹で代わらないものの、2シーズン目の今年は新たなチャレンジを行うことに。第二の国産FIA-GT3である、レクサスRC F GT3で出場することになったのである。

 注目度は抜群。しかし、オフの間にテストが十分行えなかったこともあり、完成の域に達したとは言い難く、むしろ実戦の中で開発を進めていくこととなり、当面は苦戦を覚悟の上での参戦ではある一方で、現時点でたった1台のみ存在するレーシングカーを育てていくことにチーム、ドライバーとも意気に感じており、シーズンを通じてどこまで成長させられるか注目される。

 今年もシリーズは全8戦での開催が予定され、開幕戦の舞台は岡山国際サーキット。4月4日に、熱戦の火ぶたが切って下ろされた。昨年の今頃は、何もかもゼロからのスタートだっただけに不安げなスタッフも少なくはなかったものの、1年経った今では全員が自信に満ちあふれているのが、両ドライバーには誇らしく映っていた。経験を積み重ね、しかも最も過酷な戦いとされる、鈴鹿1000kmを制したことがスタッフを成長させたのは間違いない。

 土曜日の午前中には、走り出しとなる公式練習が行われた。早朝まで降り続いていた雨は、スタート時にはもうやんでいたが、路面をわずかながらも濡らしていたこともあって、まずはウェットタイヤからの走行に。しかし、間もなく路面が乾いていったため、すぐにドライタイヤに改められて周回が重ねられていく。何度もピットイン~ピットアウトを繰り返し、そのつどセッティングを改める作業を行ったのは飯田だった。なかなか思いどおりの状態にはならず、ピットで留まる時間が長くなるが、スタッフの手は絶えず動き続ける。誰もが少しでもいい状態にと、懸命の作業を行っているのが分かる。

 結局、吉本はこのセッションを走ることができず、飯田が記録した1分29秒620はクラストップの3秒遅れで、21番手に過ぎなかったが、それでも一歩一歩、着実に成長をマシンが遂げていることを誰もが実感することとなってもいた。

■予選結果 20番手(1分28秒769)
 午後2時50分に公式予選がスタートした。スーパーGTの予選は、ここ数年ノックアウト方式で行われており、Q1とQ2の2セッションで実施される。ひとりのドライバーが連続して走ることは許されず、また最初のQ1で13番手以内にいなければ、Q2進出は許されず、その順位で決勝レースのグリッドが決まってしまう。計測は15分、12分と決して長くない。GT300単独での走行とはいえ、Q1では28台が一斉に走るのだから、いかに混雑を避けて走るかも順位を大きく左右する。
 そのQ1に送り込まれたのは、吉本だった。公式練習を走っていないから、いわばぶっつけ本番ではあるが、チームは吉本の瞬発力に賭けた。集中してコースを激しく攻め立て、吉本は着実に周回ごとタイムを刻んでいく。しかし、ベストタイムは1分28秒769に留まり、Q1突破にはコンマ7秒及ばず、飯田にバトンを託すことは許されなかった。そのため、決勝レースには20番手からのスタートとなるとはいえ、公式練習のタイムを上回り、現状でのベストを尽くせたことに、吉本だけでなくチーム全体が安堵の表情を見せていた。

■決勝結果 10位(75周)
 結集レースの行われる4月5日(日)は、早朝からあいにくの雨模様。これで岡山国際サーキットの開幕戦は、3年連続で路面が濡らされることとなった。土曜日に行われた公式練習の、ほんの序盤だけを走っただけの状態で、ウェットコンディションのフリー走行に挑むこととなったが、予想以上に感触は上々。飯田が1分43秒739を、吉本が42秒229を記し、8番手につけることに。ウェットコンディションなら決勝レースも……という期待さえ抱くようになる。

 しかしながら、決勝レースのスタート進行を迎える頃には、すでに雨はやんでいた。このままの状態であれば、いずれ路面は乾いてドライタイヤでの走行も可能になる。一方で、気象レーダーはそう遠くない時間の降雨を告げており、タイヤ選択には頭を抱えることに。ドライタイヤを装着したチームもあったものの、チームが採った判断は浅溝ウェットこと、インターミディエイトで挑む、と。スタートを担当するベテラン飯田のテクニックに、すべてを託した。

 結論から言えば、この判断が大正解だった。路面の乾きは予想以上に遅く、ドライタイヤを選んだチームが著しく順位を落とす中、飯田はオープニングの1周だけで16番手に浮上。その後も着実に順位を上げていく。10周目には、13番手に浮上した。20周目を過ぎたあたりから、ドライタイヤ勢のタイムが上回るようになるが、時すでに遅し。彼らはもはや周回遅れとなっていたからだ。それどころか、やがて雨は再び降り始め、すべてのチームがドライバー交代と合わせてウェットタイヤに交換することとなる。

 飯田から吉本へのスイッチは35周目。残り周回と路面状態を考えると、まさに理想のタイミングだった。そのこともあって、吉本はひとつ順位を上げてレースを折り返す。46周目に1台を抜き、そして51周目には1台の後退があって10番手に。58周目にも1台を抜いて、ついにシングルフィニッシュが可能なポジションに飛び込んでいく。

 だが、ゴール間際になって、タイヤはすでに音を上げていた。残り2周で1台の先行を許したものの、それでも10位でフィニッシュ。その結果、貴重な1ポイントを獲得して、開幕戦を終えることとなった。シリーズ第2戦は5月2~3日に、富士スピードウェイで行われる。さらなる上昇を期待したい。

小林敬一
 チームとしては2年目ですが、レクサスRC F GT3という新しいクルマを走らせることになり、いろいろと苦労の絶えなかった開幕戦ではありました。土曜日の公式練習では、セットアップに苦労していたこともあり、メニューを予定どおり消化できず、そのため飯田選手だけに走ってもらい、予選は吉本選手に走ってもらいました。このレースウィークで初めて走るわけですが、クルマのことは理解していましたし、話し合ってまかせることにしました。現状ではQ1をクリアして、という段階ではなかったので、ハードルを上げて挑んだわけではなく、まずはきっちりクルマを完走させるというのが一番の課題だったので。
 決勝では恵みの雨が降ってきてくれました。あの雨は僕らにとってフォローで、ドライコンディションではまだ、クルマ的に改善しなくてはならない課題が残されているので、ウェットコンディションの方がクルマには優しかったようで。レースは淡々と走ってもらって、無事走り切れて良かったです。岡山のウェット路面は悪くないので、いざ蓋を開けてみたら、ああいう形で終われて、まずは無事に完走できてホッとしています。まだまだ、いっぱいやることはあるのですが、貴重なポイントが獲れて最低限の目標はクリアできましたので、これからもコツコツとクルマを仕上げて、メカニックさんも育てていくこととします。

飯田章
 走り出しとなる公式練習では、トラブルシューティングに時間を費やし、思うように走れなかったんですが、なんとか最低限の状態とすることができました。僕は予選を走れなかったんですが、決勝は20番手からスタートして、他のチームの作戦失敗にも助けられ、僕は13番手まで上がってこられて、最終的に10位でゴールできたので、内容的には上出来だったかなと。
 決勝のタイヤ選択に関しては、テストの時に同じような状況があって、なかなか路面が乾かなかったというデータがあったので、僕らとしては迷わずインターミディエイトを選び、これがうまくいきました。もっとも、僕のスティント後半はもうタイヤはギリギリで、これ以上無理っていうところまで引っ張ったのですが、これが功を奏してタイミング的にも、そこからまた雨も降ってきたので、作戦的にも成功しました。
 短い期間でクルマを自分たちで作り上げて、メカたちが休みなく開幕までしっかり準備してくれたことが完走につながったかな、と思います。みんなの努力に感謝したいですね!

吉本大樹
 予選はぶっつけ本番で行ったんですが、その前のテストで岡山のコースは走っていたので、それほど不安はなかったですね。まぁ、問題はなく、想定していたぐらいのタイムが出せたのですが、まわりが思っていた以上に速かった、という感じでしたね。
 決勝は、ピットで見守っている最中ずっと気象レーダーも見ていて、どんどんドライになってきてウェットタイヤでは厳しくなってきてはいたんですが、間もなく雨が来るというのが分かったので、章さんに頑張って引っ張ってもらって。早めに代わってしまうと、タイヤを傷めてしまいますからね。そのおかげで雨量が増してきた時に入ってもらって、いい条件で僕は出られたという感じでした。僕も履いたタイヤはインターミディエイトだったんですが、最後はちょっと厳しかったですね。内圧が上がってしまったこともあり、タイヤの真ん中だけが摩耗してしまい、排水しなくなってしまったんですよ。最後に1台に抜かれてしまいましたが、完走第一ということで。
 ドライでの他のクルマとの差は、ウェットでは埋まりましたね。選んでいるタイヤのこともありますが、雨の中では悪くないという印象でした。ただ、セットアップも晴れていくことを想定してドライ方向で進めていたんですよ。もし雨を想定していたら、また違った展開になっていたでしょうし、あの状況でも他のクルマと同じくらいのタイムで走れたので、良かったと思います、完走もできたし。あのクルマを走らせてから、距離は走っていますが、連続して300kmというのは走っていませんし、その意味ではいいデータが獲れたと思います。きっと次回以降につなげられるんじゃないでしょうか?

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