「mCrt 49号車、スーパー耐久第5戦岡山国際ラウンドで無念のリタイア」
今季のスーパー耐久(通称S耐)の国内6戦にエントリーする「ムゼオ チンクエチェント レーシング チーム:本部所在地 愛知県名古屋市)」の1号車(カーナンバー“49”)は、今年8月31日-9月1日に開催されたS耐第5戦「岡山国際サーキット」ラウンドに参戦しましたが、惜しくも決勝リタイアとなりました。
「ムゼオ チンクエチェント レーシング チーム(mCrt)」は、自動車博物館「チンクエチェント博物館(愛知県知多郡南知多町)」を母体とするレーシングチームで、同館代表の伊藤精朗がチームオーナーおよび運営プロデューサーを務めます。
今回の岡山国際ラウンドは、初戦SUGOラウンドから富士スーパーTECまでの2台体制から、1号車(カーナンバー“49”)のみに集中しての参戦となりました。1号車は、イタリアおよび欧州大陸で開催される「トロフェオ・アバルト・セレニア選手権」のために開発されたアバルト695アセットコルセをベースに、S耐レギュレーションに対応した改良を施したST4クラス特認車両で、ドライバーは福山英朗(チーム監督兼任)と檜井保孝、大文字賢浩の3名となります。
8月31日(土)の公式予選は、曇り空のドライコンディションで行われましたが、ST5クラス車両によるトラフィックのためにクリアラップがとれず、ST4クラス13位で予選通過することになりました。
明けて日曜日の決勝レースは、予想外に低い気温と完全なウェットコンディションでのスタート。ローリングスタート時から強い雨に見舞われ、スタート後10分ほどでセーフティカーが入る波乱の展開となりました。そしてスピンする車両も続出する中、当チームの49号車もハイドロプレーニング現象によってマシンコントロールが不能となりクラッシュ。3時間のレース中での修復は不可能と判断し、無念のリタイアとなってしまいました。
第3戦もてぎラウンド以来、順調に完走を続けてきたこともあり、まことに残念な結果となりましたが、mCrtでは今シーズンの残された2戦(鈴鹿およびオートポリス)でもより良い戦果を目指して、最大限の努力を続けてゆく所存です。
今シーズンのmCrtは、このあと第6戦「鈴鹿サーキット(9月21-22日)」、第7戦「オートポリス(11月9-10日)」に参戦する予定です。
ムゼオ チンクエチェント レーシング チーム (mCrt)
1号車(カーNo.49)
チーム監督兼ドライバー:福山 英朗
1978年に入門フォーミュラでデビューし、F3、F3000とステップアップ。1988年からはツーリングカーにも挑戦。その間、全日本チャンピオンを3度獲得。鈴鹿1000kmでは4連覇、筑波12時間耐久では2連覇を飾るなどその才能を発揮する。
1994年から出場している全日本GT選手権では、1997年と2000年にGT300でドライバーズタイトルを獲得。過去4度のルマン出場ですべて6位以内完走し、2000年のル・マン24時間レースではLMGTクラスで見事優勝を飾っている。また、2002年?2003年には、アメリカ最大のレースシリーズである「NASCARウィンストンカップ・シリーズ」に日本人(東洋人)としての初の参戦を果たし、現地メディアの注目を集めた。
2012~13年「アバルト ドライビング ファン スクール」メインインストラクター。
ドライバー:檜井 保孝
F3、F3000のキャリアを持ち、スーパーGTでは“三船剛”の名前で“マッハ号”をドライブ。“フェラーリ・チャレンジ”オフィシャルインストラクターとして開発テストドライバーも担当する一方、2006年にはル・マン24時間レースにランボルギーニ・ムルシエラゴで参戦した。フェラーリF1のデモ走行でもおなじみで、ライターとしても多くの自動車雑誌に寄稿している。2012~13年「アバルト ドライビング ファン スクール」インストラクター。
ドライバー:大文字 賢治
F3やスーパーGT参戦、十勝24時間レースなどのキャリアを持ち、フォーミュラからツーリングカーまで様々なジャンルによるレース経験を持つ。2001年~2003年まで、ワンメイクとなるアルテッツァレースに参戦している。2013年「アバルト ドライビング ファン スクール」インストラクター。
ムゼオ チンクエチェント レーシング チーム (mCrt)
参戦車両:アバルト695アセットコルセ ABARTH 695 ASSETTO CORSE
エンジン形式/1368cc
直列4気筒ターボ(ST4クラス特認車両)
最高出力/205PS
変速機/6速シーケンシャル
