10月9、10日にブランズハッチで行われたBTCCイギリスツーリングカー選手権最終戦で、BTCCの新たなレギュレーションであるNGTC(ネクスト・ジェネレーション・ツーリングカー)規定によって製作されたプロトタイプカーがお披露目された。
このNGTC規定のプロトカーは、トヨタ・アベンシスをベースにGPRモータースポーツ社によって製作されたもので、元チャンピオンで公式開発ドライバーのジェームズ・トンプソンがドライブしたデモ走行では、4万2千人の観客を賑わせた。
数日前にプライベートテストをしたのみで本格的な走行は今回が初めてだったこのプロトカー。土曜日の練習走行では、2010年のチャンピオン、ジェイソン・プラトがシボレー・クルーズで出した最速タイムの1秒以内という印象的なラップを記録している。
NGTC規定のマシンは2011年から登場し、現在BTCCを戦うS2000規定マシンと2013年までは同等の性能が発揮されるように設定される。大幅なコスト削減を目指したこの規定は、2リッターターボエンジンを使用し、10万ポンド(約1,500万円)の予算で、電装系やブレーキ、ギヤボックスなどのコンポーネントを共通化している。今回のデモ走行では、トヨタ・アベンシスをベース車両にしているが、モデルとなるクルマはチームによって自由だ。
「NGTC規定は、今までの半分のコストでよりスペクタルなマシンになっている。BTCCに参戦するつもりなら今がいい機会だよ。先に開発を進めれば、ほかのチームやドライバーよりリードできるのは確かだね。ラジカルではなく、ちょっとだけ大きくていいクルマなだけなんだ。でも、それがとってもドラマティックでスペクタクルに見えるんだ。すべてのツーリングカーは同じようにすべきだね」と開発ドライバーのトンプソンは上機嫌でコメントしている。