スーパー耐久シリーズ2011
第2戦「SUPER TEC」
2011年7月22-23日
7月22-23日、静岡・富士スピードウェイにおいて、スーパー耐久シリーズ2011第2戦「SUPER TEC」が行われ、PETRONAS SYNTIUM BMW Z4M COUPEの2台がST1クラスにおいて、1-2フィニッシュを達成。開幕戦SUGOに続く、クラス2連勝を果たしている。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■予選 天候:晴 気温:35℃(午後1時現在)
■ No.1:1位 (3'35.344)、No.28:2位 (3'35.644)
*A、Bドライバー合算タイム/ST1クラス順位
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【ドミニク、1号車のAドライバーとして今季初フルアタック。ポール獲得に貢献】
開幕戦からおよそ2ヶ月。スーパー耐久シリーズ第2戦は、舞台を静岡・富士スピードウェイに移し、土曜日に予選、そして日曜日には決勝を行う2デーレースで行われた。オフシーズンのあいだ、十分なテストもなしに迎えた開幕のSUGO戦は、ワンデーレースしかも霧が立ち込める雨の中という難しいコンディション。短期間の間にさまざまなミッションを強いられるハードな戦いだった。
これに対し、今回はレースイベント前日、金曜日にはSTEL主催の専有走行に参加。午前1回、午後2回、各55分間のセッションで、タイヤ、クルマのセットアップ確認はもちろん、ドミニク・アン、フェイ・ホン・オオイのルーキーふたりの慣熟走行にも時間を割いた。
迎えた土曜の予選。朝から青空が広がり、始まったばかりの夏休みでのレース観戦にふさわしい一日となった。予選は午後12時55分から、まずAドライバーによるアタックが始まる。なおチームではAドライバーのアタッカーとして、1号車にルーキーのドミニクを抜擢。さらに28号車もファリークを起用。“相乗効果”に期待を寄せた。富士での初レースながら、ドミニクは落ち着いてアタックを行い、計測3周目に1分48秒107をマーク、ST-1クラス2位に立つ活躍ぶり。一方、ファリークはアンダーステアに苦しみ、タイムを存分に伸ばせず。結果、1分48秒139と本人にとっては悔しさが残るアタックになった。
気温35度、路面温度は42度を超える暑さの中、続いてBドライバーの予選が始まる。1号車は柳田真孝が、そして28号車には片岡龍也がアタックを担当した。ひと足先にコースインした片岡は、すぐに1分47秒台のタイムを出してクラストップへと浮上するも、クルマはファリークのときとは逆にオーバーステアの状態。それでも1分47秒505のタイムでクラス2番手につけた。そして、いつもどおり遅めのピットインからアタックに向かった柳田。1分47秒237のタイムをマークし、クラストップへ。結果、A、B両ドライバーの合算タイムにより、PETRONAS SYNTIUM TEAMは、1号車が開幕戦に次いでクラストップを、そして28号車はクラス2位を獲得した。
一方、Cドライバー予選には、1号車の谷口信輝と28号車のフェイ・ホンが出走。ともに決勝セットのバランス確認などを行ったほか、フェイ・ホンは決勝のシミュレートを兼ね、コンスタントラップでの周回を重ねた。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■決勝 天候:曇 気温:26℃(午後1時現在)
■ No.1:1位優勝 (130L/4:00'42.892) No.28:2位 (129L/4:00'20.356)
*ST1クラス順位
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【序盤の好走、そして理想のレース展開を実現。2戦連続で1-2フィニッシュを果たす】
決勝日の日曜は、朝からうす曇。午前8時30分からのフリー走行中は通り雨も見られたが、ピット作業を要するようなものではなく、そのままセッションを終えている。
4時間という、シリーズで最も長い時間を走行する今回、チームではドライバーのオーダーをどうするか、様々なレース展開を想定した上で、スタートドライバーを決定。1号車に柳田真孝を、そして28号車には片岡龍也というキャリアドライバーを起用し、まずは序盤から2台揃っていい流れを作ろうということになった。
決勝直前、真夏の強い日差しが照りつけ蒸し暑くなったものの、スタート後は次第にうす曇へと戻り、結局ほぼ4時間のあいだ、曇天模様の中でレースが進められた。そして、柳田と片岡のドライブによるPETRONAS SYNTIUM BMW Z4M COUPEの2台は、ほぼタイム差なしの“ランデブー”走行を披露。「後方に片岡選手がいたので、速く走らなければという気持ちになった」という柳田と、「燃費を考えてあまりハイペースにならないようにと心がけた」という片岡による、見事な駆け引き!? も見られたが、絶妙な間合いを保ち、長時間にわたり周回を重ねたふたりの姿に、ファンも驚きをもった様子で楽しく観戦していたようだ。
今回、4時間レースを戦略的にうまく戦うためには、3選手がほぼ同周回になるタイミングでピットインするのが理想の形となる。加えて燃費走行も必須条件であるため、まずは柳田と片岡がその見極めを兼ねてベテランらしいレースマネージメントを見せたことは、結果としてチームにクラス1-2フィニッシュをもたらすための大きな足がかりとなった。当初の予定より2周遅い、43周目にピットインを行ったのは、1号車。タイヤ交換、給油を済ませ、ドライバーはドミニクへ。そしてその2周後には、28号車がピットへとマシンを滑らせ、作業後にフェイ・ホンがコースへと向った。ともにチームスタッフが最高のパフォーマンスを見せたが、惜しむらくは1号車と28号車との間にここでタイム差が生まれたこと。実は、28号車にはピットインの周にガス欠を思わせる症状が出ていたため、無事にピットへとクルマを戻すべく片岡が大事をとってペースを落としていたのだ。もちろん、片岡の的確な判断が奏功し、チームは引き続きクラス1-2位の体制をキープしたままで中盤を迎えることができたのは言うまでもない。
ドミニク、そしてフェイ・ホンのルーキーふたりは、開幕戦のレインコンディションと大きく異なる富士の高速コースで奮闘。チームがリクエストするラップタイムを刻み、順調に周回を重ねていくという大仕事を見事やってのけた。そして迎えた2度目のピットストップ。前回同様、1号車が先にピットイン、レース開始から2時間40分近くが経った86周目のことだった。そして28号車はその1周後にピットへ。1号車の谷口、そして28号車のファリークのふたりが、チェッカーを目指して最後のスティントを担当した。
なんらトラブルに見舞われることなく、レース終盤に入ったPETRONAS SYNTIUM BMW Z4M COUPEの2台。外は曇天模様とはいえ車内はとても蒸し暑く、また、長時間による走行で、コース上はタイヤかすなどがある荒れたコンディションに。とてもクリアラップが取れるようなものではなく、集中力が問われる厳しい状況だったが、谷口、ファリークともに安定したペースを保ちながら力走。結果、開幕戦に続いてST-1クラスでの1-2フィニッシュを飾ることになった。
◆鈴木哲雄監督
チームの全ドライバーは、4時間レースで完璧な仕事を見せてくれました。気になった燃費もうまくコントロールし、またルーキーのふたり、ドミニクとフェイ・ホンも予選からチームの期待に応える走りを見せてくれて、とてもうれしく思います。開幕戦に続いてのクラス1-2フィニッシュができたので、8月の岡山もこの勢いのままいきたいですね。
◆No.1 PETRONAS SYNTIUM BMW Z4M COUPE
ドミニク・アン(DOMINIC ANG)
予選でもいいアタックができましたが、決勝中はつねに燃費のことを気にしながら走っていました。それでもいいペースで走ることにベストを尽くしましたし、時には攻めの走りにもトライしました。2戦連続で勝利できたのは、谷口、柳田両先輩ドライバーのおかげでもあります。ふたりのアドバイスにはとても感謝しています。
柳田真孝
ドライブ中は燃費に気を配りながら走行を続けました。ブレーキングポイントはいつもと同じでも、早めにアクセルを抜くなどして、コントロールしていました。その効果もあり、予定よりやや遅いタイミングでピットインすることができました。ただ、いつも背後に28号車片岡選手がいたので、ときどきプッシュすることもありましたが(笑)、いい緊張感をもって走ることができました。
谷口信輝
序盤は燃費のことを考えて、少しペースをセーブしました。後半になってだいたい見えてきたところでクリアラップを取ってみようと思って走ったのですが、すでにコース上がダスティな状態だったので難しかったですね。でもいい流れでレースをまとめることができてよかったです。
◆No.28 PETRONAS SYNTIUM BMW Z4M COUPE
ファリーク・ハイルマン(FARIQE HAIRUMAN)
開幕戦に続いてクラス2位でレースを終えることができてうれしいです。チームにとっては、1-2フィニッシュも果たせたし、運転するにはちょっと暑いレースになりましたが、いい週末でした。いい結果を残すために色々と準備をしてくれたチームやスポンサーに感謝しています。
片岡龍也
抜くチャンスがあれば、と思いつつ、1号車の後方を走っていました。ペースもよく、いい感じでしたが、ピットストップを1号車より2周遅くしたので、最後はガス欠症状のような感じになったのですが、なんとかうまくマネージメントできて良かったです。
フェイ・ホン・オオイ(FEI HOONG OOI )
とてもいいレースウィークを過ごすことができました。レースをしながら自らの走りに磨きをかけることもできました。このようなチャンスを与えてくれ、またアドバイスをもらえたことに感謝しています。みなさんが色々な角度からサポートしてくれるので、さらにベストを尽くし、自分を成長させたいと思います。
