スーパー耐久シリーズST-1クラスで活躍するPETRONAS SYNTIUM TEAMが、9月16日にマレーシアのセパン・サーキットで開幕する『メルデカ・ミレニアム2011』に、これまでのBMW Z4 Mクーペに代わり、メルセデスベンツSLS AMG GT3を2台投入する。
これまでスーパー耐久では、ホワイトとグリーンのペトロナスカラーでST-1クラスにBMW Z4 Mクーペを投入。クラスで無類の強さを見せつけてきたPETRONAS SYNTIUM TEAM。長年、ペトロナスの母国であるマレーシアの独立記念日に行われる12時間耐久レース、『メルデカ・ミレニアム』に参戦を続けて来たが、今回、ついにニューマシンが投入されることになった。
新たなマシンとなるのは、ヨーロッパですでに確実な実績を挙げているメルセデスベンツSLS AMG GT3。今回PETRONAS SYNTIUM TEAMが新たにメルセデスにスイッチしたのは、F1やDTMでのメルセデスベンツとペトロナスの関係と無関係ではないだろう。そしてこのマシンが、来季スーパー耐久のST-Xに登場するであろうことも予想される。
今回のメルデカ・ミレニアムでは、15号車、28号車という2台のSLS AMG GT3を投入。チームによれば「参戦ドライバーのラインナップには独自性を追求。さまざまなキャリアを引き立たせたチーム編成を行いました」とのことで、強力なラインナップが揃っている。
28号車には、おなじみ片岡龍也とファリーク・ハイルマンが乗り込み、さらになんと、5度のDTM王者で“帝王”と呼ばれた、あのベルント・シュナイダーが加入。そして15号車には、スーパー耐久のST-1クラスの選手権トップを走る谷口信輝/柳田真孝/ドミニク・アンというトリオになる。
「今年もまた、私たちの“ホーム”での活気に満ちた戦いに帰ってきました。他のどのレースにもない心の高揚を味わうことができるレースです。もちろん、チームにとってもメルデカ・ミレニアム耐久レースはは本当に特別な一戦といえるでしょう。そして、GTクラスのフィールドにおいて新たにメルセデスベンツ SLS GT3をお披露目できることを大変光栄に思います」とPETRONAS SYNTIUM TEAM代表のデイビッド・ウォンは語る。
「スーパー耐久レースで活躍するファリークを筆頭に、片岡、柳田、谷口、そして新人のドミニクという顔ぶれにベルントを加え挑戦することになりますが、車両開発を担ってきた彼の加入によって、チームも一層進化を果たしました。才能、そして経験ある6選手が揃うことで誕生したチームは、ファンだけでなくライバルたちからも羨望の眼差しを向けられることでしょう」
今回のGTクラスには、強力なライバルとしてフランツ・エングストラー率いるリキモリ・エングストラーがBMW Z4で参戦。また、澤圭太を擁するLKMがランボルギーニ・ガイヤルドで参戦する。PETRONAS SYNTIUM TEAMがデビューウインを果たせるか注目が集まるところだ。
