全日本選手権スーパーフォーミュラは第2戦富士の開幕を前にした16日、1時間の専有走行が行われ、アンドレ・ロッテラー(PETRONAS TOM'S)がトップタイムをマーク。石浦宏明(P.MU/CERUMO・INGING)が2番手に続いた。
開幕前の公式テストが1回分降雪のため中止になったことから、今季の全日本選手権スーパーフォーミュラは、第3戦まで金曜日に1時間ずつの専有走行が行われることになっており、今回の第2戦富士でも16日の14時から、1時間の専有走行がスタートした。
時折雲が出るものの、春らしい爽やかな天候の中スタートした専有走行では、序盤から前戦表彰台の石浦、中山雄一(KCMG)らが積極的に周回。コースオープン後しばらくしてからロイック・デュバル、平川亮のKYGNUS SUNOCO勢、ロッテラー、中嶋一貴のPETRONAS TOM'S勢がコースインしていった。
今回のスーパーフォーミュラ第2戦富士は2レース制で、1レースめはタイヤ交換義務づけなしであるため予選、そしてスタートが非常に重要となる。各チーム予選を重視していることもあり、序盤はコーナーで修正舵を当てる車両が多く見られたものの、中盤に向けてタイムは向上していった。
そんな中、ちょうどセッション折り返しというところの開始30分に、コカコーラ・コーナーで中嶋大祐(NAKAJIMA RACING)の車両がリヤから出火してしまい、100R進入でストップ。この消火作業のため赤旗が出された。大祐の車両はガードレールにも軽くヒットしてしまう。
「エンジンに異常を感じてミラーを見たら火が出ていたので、100Rで止めたのですが、アンチストールが効いたのかクラッチが切れてしまったようで、下り坂で停止せずにガードレールに当たってしまいました。余計なオマケまでついてしまいましたね……」と大祐。ただ、炎上のダメージはそこまで大きくなさそうなのは不幸中の幸いだろう。
大祐車の回収後セッションは再開されたが、チェッカーに向けてタイムが向上していく中で、第1戦鈴鹿同様ふたたびトヨタエンジン搭載車、ホンダエンジン搭載車とタイムが二分化されていってしまう。前戦の金曜走行での両メーカーの首位同士のタイム差よりは縮まっているが、ここでもトヨタエンジン優位を予想させる結果となった。
1時間の走行でトップタイムをマークしたのは、前戦鈴鹿でまさかの不運により勝ち星を逃したロッテラー。2番手にはチェッカー間際にタイムアップした石浦となり、3番手にはジョアオ-パオロ・デ・オリベイラ(LENOVO TEAM IMPUL)が続いた。ホンダエンジン勢のトップタイムは山本尚貴(TEAM無限)の11番手。ビタントニオ・リウッツィ(HP REAL RACING)がホンダ勢の2番手につけている。
