全日本選手権スーパーフォーミュラの第2回公式合同テストが富士スピードウェイでスタート。初日の20日は午後に1分23秒424をマークしたアンドレア・カルダレッリ(KYGNUS SUNOCO)が一番時計となった。

 ドライコンディションの富士は、10時の午前セッション開始時で気温/路温が15/20℃と、3月4〜5日の鈴鹿テストに比べれば暖かい気象条件。それもあってか、超絶タイム続出に沸いた前回ほどのタイム面の驚きはなかったものの、ベストタイム上位10台が1分23秒台に入るなど、やはり今季のスーパーフォーミュラのタイム水準は高い。

 トップタイムを記録したカルダレッリは、「このカテゴリーでドライのセッションのトップタイムは初めてだと思う。あくまでテストではあるけど、ワンダフルだね。今日はとても楽しめたし、マシンを改善することもできた。いいベースセットを見つけられたと思うので、自信をもつことができたよ」と話し、ロイック・デュバル不在の鈴鹿ラウンド(開幕戦&最終戦)実戦参加に向けて好感触を得たようだ。

 また、チームメイトで、鈴鹿テストでは総合2位となった新人・平川亮(KYGNUS SUNOCO)は1分23秒634。首位の僚友からコンマ2秒差の6番手と、今回も適応力の高さを見せている。

 PETRONAS TOM'Sは中嶋一貴とアンドレ・ロッテラーがともにWEC関連のスケジュール重複により欠場し、1号車に井口卓人、2号車にジェームス・ロシターという布陣で臨み、ロシターが10番手、井口が14番手。

 カルダレッリ同様、今季は鈴鹿ラウンドで実戦に参加するロシターは、「今日はいいこともあったし、その逆もあった。ラストラップでのミスがなければトップ3くらいのタイムは出せたと思う。ただ、今はとにかくこのマシンでの走行経験を詰むことが重要なんだ。すべての経験が、良い経験となる。だからとてもハッピーだし、ポジティブな気分だよ」と、こちらも開幕戦でのデビューに向けて手応えは上々のよう。

 なお、ロシターは「金曜にはフォースインディアF1のシミュレーターテストに参加する」都合もあり、PETRONAS TOM'Sは今回、初日のみでテストを切り上げる。

 TEAM無限の15号車は今回、小林崇志がドライブ。今季は佐藤琢磨とこのマシンをシェアして実戦を走る小林だが、午前のセッションでのクラッシュにより、午後は走行できず。小林以外のレギュラーチーム18台は、いずれも午後のタイムが総合ベストとなった。

 また、この日はカーナンバー03を付けたマシンで、2月のオーディションに参加した韓国人ドライバーのキム・ドンウンとチェ・ヘミンがSF13での初走行に臨んでいる。井出有治がドライビングアドバイザーとして自らもステアリングを握るなどしての参加体制で、午前に走ったヘミンが1分30秒406、午後のドンウンが1分29秒966というベストタイム。

 車両コンディションの問題もあるため、レギュラーマシン勢との比較は難しいが、試走した井出のタイムが1分27秒881であることと、「高速コーナーへの慣れがまだまだだけど、小さいコーナーは思った以上に走れている」との“井出先生”のコメントから類推すると、当初の予想よりは高いレベルにある……という状況か。だが、競争レベル到達、韓国インジェ戦出場実現にはまだまだ修練が必要そうな印象だ。

 祝日であり、昼休みにはピットロード解放もあるなどしたことから、多くの観客が集まったこの日の富士。合同テストは明日(21日)までで、2日目も10〜12時と14〜16時に走行セッションが予定されている。

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