17日、スーパーフォーミュラ第2戦富士のフリー走行の開始直後、トヨタエンジン搭載の5台のマシンが相次いでコース上にストップしたが、このトラブルについてトヨタ永井洋治プロジェクトリーダーは、ECUのアップデートによるものだと説明した。

 晴天に恵まれたスーパーフォーミュラ第2戦富士。午前9時55分から1時間のフリー走行がスタートしたが、コースオープン直後にピットロードで嵯峨宏紀(TOCHIGI Le Beausset)のマシンがストップ。さらに中山雄一(KCMG)のマシンが2コーナー立ち上がりで、国本雄資(P.MU/cerumo・INGING)のマシンがピットロード出口で、ナレイン・カーティケヤン(LENOVO TEAM IMPUL)のマシンが1コーナー進入で相次いでストップ。カーティケヤン車はコース中央で止まってしまったため、早々に赤旗が出された。

 さらに、10時3分のセッション再開直後にもジェームス・ロシター(KONDO RACING)の車両がピットロード出口でストップ。いずれもトヨタRI4Aエンジンを搭載する車両であり、トヨタエンジン共通のトラブルであることが予想された。

 この相次ぐトラブルについて、永井プロジェクトリーダーはフリー走行後に行われたサタデーミーティングで、「ECUのソフトのバージョンアップをしたのですが、そのECU(エンジン・コントロール・ユニット)ソフトとセンサーのキャリブレーション(較正)がうまくいっていない問題が一部ありまして止まってしまいました。その後はちゃんと原因も分かったので見直し、まったく問題はありません。ご安心ください」と原因を語った。

「この車両はフライ・バイ・ワイヤーの電気制御スロットルを使っているのですが、電動スロットルでいちばん怖いのは勝手にアクセルが開いてしまう、閉まらないということなんです。フェールセーフ(なんらかの機械的なトラブルが発生した時、常に安全に制御する設計手法)を何重にも厳しくかけていて、ほんの少しの差でも早めに閉じてしまうんです」と永井プロジェクトリーダーは、ECUソフトとセンサーの異常を感知し安全機構が働いたことによるストップだと明かしている。

「ゆるくしても十分走ることができるんですが、ドライバーの安全のためにフェールセーフを自分たちで厳しくして、二重三重にかけています」

 その後、トヨタエンジン車は無事にコースインを果たし、フリー走行終了までトラブルもほとんどなく走行を続けている。

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