BMW Sports Trophy Team Studie
[レポート]2014オートバックスSUPER GT第5戦FUJI GT 300km RACE
台風11号の中を両ドライバーが奮闘
7位フィニッシュで4ポイントを獲得
2014年8月9日(土)予選(天候:くもり 路面状況:ドライ)
2014年8月10日(日)決勝(天候:雨 路面状況:ウエット)
場所:富士スピードウェイ(静岡県御殿場市/全長4.563km)
予選Q2に進出して8番グリッド獲得
決勝は4列目からのスタートを切る
2014年のシリーズ後半戦が富士スピードウェイからスタートした。チームは現在、シリーズランキング3位。下位チームとも僅差であるため、ポイントを取りこぼさないようにしたいと臨んだ、重要な一戦だ。
数日前から近づく台風11号の影響が心配されたものの予選はくもり。ドライ路面で予選がスタートした。午前の公式練習でNo.7 Studie BMW Z4のタイムは16番手。公式練習であるため参考程度としても、楽にQ1を通過できるという見通しはなかった。翌日は台風の影響が懸念される。悪天候により、少ない周回数でレースが成立してしまう可能性があることを想定すれば、予選では少しでも前に駒を進めておきたいところ。
そこでチームは、GT300の24台中13台だけがQ2に進めるノックダウン方式の予選Q1に荒 聖治選手を登用。荒 聖治選手は3周目に1分39秒251の好タイムを出す。これが9番手。確実にQ2へ進める安全圏とは言えないが、現状のセッティングではこれがベストと荒 聖治選手が判断。リスクを犯さずピットに戻り、これが9番手タイムとなりQ2進出を早々に決めた。
Q2へ向けてヨルグ・ミューラー選手が集中力を高める。ここぞという場面では瞬間的な速さをもつターボやハイブリッドに加え、JAF勢の存在は、No.7 Studie BMW Z4の上位進出を容易に許さないことは明確。事実、1分38秒台のタイムを出しているマシンがQ1では6台もあった。現実的には、Q1よりひとつでも上位に上がれればQ2は成功とも言えた。予定より約10分遅れでQ2スタート。3周目にヨルグ・ミューラー選手は1分39秒785の好タイムをマーク。ところがこのラップが「四輪脱輪検証中」となる。富士スピードウェイでは、最終コーナーのエスケープゾーンに4輪が出てしまうと、その周のラップタイムが抹消されることがある。そうなったことを考えると、さらに同等以上のタイムを出しておきたい。5周目、ヨルグ・ミューラー選手はチームの不安を吹き飛ばすように1分39秒334を記録。これは8番手のタイム。決勝は8番グリッド、4列目からのスタートを手に入れた。
ポールポジションはNo.61 SUBARU BRZ R&D SPORT BRZ GT300。それにプリウスやCR-Zのハイブリッド勢、そしてGT̶Rが続く展開となった。盟友No.4 グッドスマイル初音ミク Z4は7番手で、同じ4列目からのスタートとなった。
8番グリッドからポジションを
ひとつ上げて7位でフィニッシュ
台風11号の影響が懸念される中、雨の影響がありセーフティカーの先導のもとレースは定刻どおりにスタート。スタートドライバーを務めた荒 聖治選手はスムーズにレースへ突入。すると5周目。ストレートから1コーナーへの侵入でNo.4グッドスマイル初音ミクZ4をパス。さらにNo.30 IWASAKI apr3GT-Rとヘアピンに並んで300Rの立ち上がりで、これもパス。5番手でコントロールラインを通過した。
順調なレース運びに、やはり台風の影響が影を落としたのが9周目。強くなった雨にセーフティカーが入る。GT300のマシンはストレートに整列。ドライバーは一旦ピットに戻る処置が取られ、これが30分間の中断となる。セーフティカーの先導のもとレース再開。そして24周目のこと、ダンロップコーナーでGT500のマシンとの接触を避けるためにスピンを喫してしまう。荒 聖治選手のクレバーな判断でマシンは無傷だったものの、順位が15番手にまで後退してしまう。トップを行くNo.61 SUBARUBRZ R&D SPORTとは約45秒の差が付いていた。その後、荒 聖治選手は粘り強い走りで32周目には12番手にまで回復させる。
レース中盤、徐々に乾き始めていた路面にタイヤが限界を迎え始める。他チームが次々にピットインするも、チームは天候の変化を見極めるためにタイヤ交換のタイミングを計る。結果、このまま路面は乾ききらないと判断して36周目に9番手の位置からピットイン。タイヤをインターミディエイト(浅溝のウェットタイヤ)に交換。ヨルグ・ミューラー選手にステアリングを託した。
ヨルグ・ミューラー選手がコースに復帰すると順位は16番手。悪天候下のヨルグ・ミューラー選手の追い上げには定評があるため、大いに期待がかかる。大きな声援を受けて、39周目には一気に9番手の位置まで浮上。アンダーステアリングに悩まされつつも、42周目には8番手、43周目には7番手にアップ。さらなるジャンプアップに期待が集まる中、54周目に雨が強くなったため2度目のセーフティカーが入る。再び天候の回復を待つが、無念にもセーフティカー先導のままレースは規定回数を迎えてフィニッシュ。チームは7位でゴールした。
鈴木康昭チーム代表兼監督コメント
このチームにはまだまだ伸び代が残されていると思わされる一戦でした。今回のような荒れたコンディションに対応していく引き出しといいますか、キャパシティといいますか、そういったところに足りないものを感じています。具体的には、コミュニケーションのより高いクオリティ。また予習と復習、そして反復練習による定常的なパフォーマンスのアップです。不運にもGT500と接触寸前のアクシデントがありましたが、そこで生まれたタイムロスを差し引いても、今回のトップとの差は解消できるものではありませんでした。今後、その差をどのように解消していくかがチームの課題だと思っています。
