TAITEC TRACY NSXの植田正幸はSCの影響で惜しくも2位
岡部自動車T-MANオイルTEAM TETSUYA Zの田中徹は序盤のクラッシュが響き10位完走
6月26-27、静岡県の富士スピードウェイでSUPER TAIKYU SERIES 2010第4戦「スーパーTEC」が開催。
スペシャルステージに伴うインターバル前の大事な大会、更にST3クラスの参加台数も今シーズン最多の11台で争われました
Rn-sportsドライバーの参加はレギュラードライバー2人、植田正幸が39号車TITEC TRACY NSXで、岡部自動車T-MANオイルTEAM TETSUYA Zの田中徹がこの大会に挑みます。
今大会のレースは普段と違い時間レースで4時間で争われます。
また、ST1クラスにNISSAN GTRの復活でRn-sportsのアドバイザーの田中哲也選手も参戦する事となり、注目される大会となりました。
6月25日(金)に専有走行が3時間ドライコンディションで行われ、39号車のTAITEC TRACY NSXは前戦欠席していた佐々木孝太選手が精力的にセットアップを進めてクラス2番手、田中徹の14号車岡部自動車T-MANオイル
TEAM TETSUYA Zは7番手でフリー走行を終えました。
29日(土)に行われた予選の天候は一転して小雨の中セミWETコンディションでの戦いとなります。
TITEC TRACY NSXのAドライバー川口正敬選手が2分4秒079を記録0.117秒差の2番手につけます。
一方の岡部自動車T-MANオイルTEAM TETSUYA Zの田畑勇選手は2分4秒982の7番手のタイムでBドライバー予選になります。
39号車の植田正幸は計測1周目に2分7秒715を記録した後マシントラブルが発生、10番手で予選を終えることにな
りました。14号車田中徹は2分5秒697の6番手で予選を終了。
合算タイムで田中徹の14号車岡部自動車T-MANオイルTEAM TETSUYA Zは田畑勇選手との合算でクラス4番手からのスタートが決定、ポールポジションが見えていた39号車残念ながら8番手から優勝を目差す事となりました。
30日(日)は午前8時50分からフリー走行が行われ、39号車TAITEC TRAYCY NSXの佐々木孝太選手はCドライバー予選に出走できなかった為嘆願書を提出、クラス2番手タイムの2分5秒337を記録しトラブルは解消、出走条件もクリアして決勝レースへの出場を認められます。
岡部自動車T-MANオイルTEAM TETSUYA Z はユーズドタイヤのグリップ不足から9番手で走行を終えます。
その後サーキットサファリが15分間行われ田中徹、植田正幸が共に走行、決勝レース前最後の走行時間まで準備を進め終了しました。
PITウォーク時には2週間前に誕生日を迎えた田中徹に、チームメイトやレースクイーン等からお祝いされ、レース前の緊張から一瞬開放されていたようでした。
午後12時55分セーフティーカー先導でレースがスタート、天候が雨の為そのままスタートするのは危険と判断され。最初にコースコンディションと視界を全ドライバーが確認した後にレーススタートすることとなりました。
隊列くみ2周終えるとセーフティーカーのランプが消え4時間にに亘るレースが水煙のに包まれ始まります。
序盤から激しい追撃を見せたのがTAITEC TRACY NSXの佐々木孝太選手。3周目に6番手、4周目に4番手、5周目に4位と着実に順位を上げていきます。
逆に14号車岡部自動車T-MANオイルTEAM TETSUYA Zは今季初のスタートドライバーを務める田中徹は苦しい展開。4周目に39号車、5周目に15と34号車、翌周にも77号車にも先行されてしまいます。
39号車の佐々木選手は順調で8周目に47号車、9周目に51号車を交わして2番手までポディションを上げます。
14号車田中徹は35号車と激しい8位争い、抜きつ抜かれつのバトルが数週に亘って展開されます。
しかし、足元を掬われたのは14号車の田中でした。1コーナーを並んで立ち上がりコカコーラコーナーにアウト側からアプローチ、立ち上がりで僅かに外側の縁石に乗ってしまいスピン!イン側のタイヤバリアーにクラッシュ、リアウイングが取れてしまうほどのダメージを負ってしまいま
す。
そのマシンをPITに運ぶと、完走を目差そうとメカニックの修復作業が開始されます。テールレンズ、リアバンパーが交換されマフラーやオイルクーラーなどが修復されていきます。この作業に20分ほどかかってしまい最下位になってしまいます。
修復の間に15号車のRX-7にミッショントラブルが出て18周でレースを諦めていたため10位でレースに復帰、周回を重ねます。
一方39号車佐々木選手は順調にLAPし38周目に27号車BMWに接近、前を窺います。
3周に亘った戦いは佐々木選手に軍配。40周目にトップに立ちます。その後も速いペースで周回を重ね51周走行し植田正幸にバトンを繋ぎます。ピットのロスを最小限にする為、タイヤ状態も悪くなかったのでそのまま交換せず、給油と
ドライバー交代でコースに復帰。これが功を奏して2番手の27号車BMWに対し1分以上のマージンを稼ぎ優位な立場で後半戦に進みます。
しかし、神様の悪戯か霧が濃くなってきてセーフティーカーが導入されます。
このタイミングで39号車TITEC TRACY NSXと27号車BMWがピットに入り2回目のピットを行います。39号車は川口選手がステアリングを、27号車は三澤選手で最後のスティントに挑むことに、1分以上あったマージンは6秒に縮まってしまいます。
総合トップが76周目から88周目までの12周、45分間に亘って続いた先導走行も霧が晴れリスタート、残り40分のスプリントが開始されます。トップ争いは直ぐにテールトゥノーズの接近戦に、それでも負けずに応戦してた川口選手でしたが93周目の100Rでラインがクロスした際に27号車と接触、スピンしてしまい先行されてしまいます。最後まで優勝を諦めず追いかけてものの追いつかず2位でチェッカーフラッグを受けました。
3クラスの3位争いも熾烈で、3位をキープしていた34号車のペースが上がらず35号車と47号車が残り4分で逆転、最終ラップまで縺れた3位争いはそのまま35号車に軍配が上がり終了しました。
14号車はリアウイングの無い不安定な状態のマシンを、田畑選手と古谷選手が運び10位でフィニッシュ1ポイントを獲得しました。
シリーズは2ヶ月のインターバルのあと9月の岡山大会が第5戦、しっかり準備して挑みたいと思います。
植田正幸(39号車:TITEC TRACY NSX)
「スタートして順位を佐々木選手にトップまで順位を上げてもらい、タイヤ交換をしないでマージンを作る、セーフティーカーが入るまでは完璧なレース展開でしたが、それでマージンも無くなってしまいました。川口選手にも頑張って貰ったのですが最後は接触されて順位が落ちてしまい非常に残念です。でもまだチャンピオンになれない訳ではないので全部勝つつもりで頑張りたいと思います。
田中徹(14号車:岡部自動車T-MANオイルTEAM TETSUYA Z)
「今大会は予選も4位とこれまでで一番いい状況でスタートを任せてもらったのに期待に応えられず非常に残念です。また、クラッシュしてしまい辛い状態のマシンで田畑選手と古谷選手にドライブしてもらう事になったことは大変申し訳なく思っています。ぼろぼろになったマシンを修復してもらい完走させてもらったメカニックには大変感謝しています。この苦い経験をバネにインターバルでもっと練習して期待に応えられるように準備したいと思います。」
