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投稿日: 2010.09.12 00:00
更新日: 2018.02.15 22:11

TITEC TRACY NSXの植田正幸がクラス優勝


TITEC TRACY NSXの植田正幸がクラス優勝!
岡部自動車T-MANオイルTEAM TETSUYA Z田中徹は最終LAPに逆転4位
ハウスコンサルタントS2000加納正樹は序盤の接触が響きリタイア

 6月の第4戦富士から2ヶ月以上が経過して、9月4日、5日の2日間に亘りSUPER TAIKYU第5戦スーパー耐久&F3レースin岡山が岡山県美作市の岡山国際サーキットで行われました。

 今大会はいつもと違いフォーミュラーマシンのF3と併催で若手が凌ぎを削るスプリントレースとスーパー耐久の耐久レース、観客の皆さんにはとても楽しめるイベントでした。

 ルーニースポーツとしてはレギュラードライバーの植田正幸と田中徹に加え、スポットながら過去WTCCの岡山大会でも活躍した加納政樹選手がトレーシースポーツから参戦、前戦に続き田中哲也選手も81号車DAISHIN GTRで参戦と話題の多い大会となりました。

 更には参加台数が今シーズン最多の合計37台とST3クラスが9台加納選手の参加するST4は13台と大激戦で争われました。

 9月3日(金)に通常通り専有走行が3時間行われます。暦の上では秋に入ったというのに真夏以上の厳しい暑さの中で行われました。39号車のTAITEC TRACY NSXは1セッション目にトラブルを出しまい走行時間が大幅に少なくなってしまいましたが、2セッション目に記録した1分42秒233がベストでクラス3番手、14号車の岡部自動車T-MANオイルTEAM TETSUYA Zは1分43秒470で6番手、38号車ハウスコンサルタントS2000は7番手と3台とも上位進出に期待のかかる内容で1日目のフリー走行を終えました。

 4日(土)も暑さが和らぐことも無く猛暑日となったサーキットで激しい戦いが繰り広げられます。TITEC TRACY NSXのAドライバー川口正敬選手が1分41秒854を記録しトップに立ちますが、終盤51号車影山正彦選手に0.110秒逆転され2番手につけます。岡部自動車T-MANオイルTEAM TETSUYA Zの田畑勇選手は1分42秒332で7番手、トップまで0.588秒3番手間では0.123秒と僅差の厳しい戦いとなりBドライバー予選になります。

 39号車のBドライバー植田正幸は、前戦アタックできなかった鬱憤を晴らすかごとく渾身のアタックで1分41秒218のクラストップタイムを記録しポールポジションを決めます。14号車田中徹は1分43秒169と自己ベストを更新するもBドライバー6番手で予選を終了。田中徹の14号車岡部自動車T-MANオイルTEAM TETSUYA Zは田畑勇選手との合算でクラス6番手から、チャンピオンを目差す39号車は絶好のポールポジションからスタートすることになりました。

 38号車は加納政樹が1分46秒106でクラス5番手、塩渕誠二選手が1分46秒657で7番手、合算でクラス7番手から決勝に挑みます。

 その後行われたCドライバー予選でまさかのアクシデントが発生!14号車が給油装置のトラブルから引火し火災が発生!一時は騒然となりましたが速やかに消化されました。幸いドライバーの小松一臣選手は素早く脱出し無傷、給油マンが足に火傷を負いましたが軽症、マシンは熱による配線やゴム類の損傷を交換すれば走行可能な状態で大事には至りませんでした。一方39号車佐々木選手は決勝に備えセッティングを続け20分間の予選を2番手のタイムで終えていました。

 30日(日)は午前8時30分からフリー走行が行われました。

 前日の火災から修復した岡部自動車T-MANオイルTEAM TETSUYA Zも順調に周回を重ねクラス7番手で走行を終了。38号車ハウスコンサルタントS2000がクラス5番手のタイム、39号車TAITEC TRACY NSXライバルの27号車BMW M3を押さえ順調に2番手タイムでフリー走行を終了しました。

 予想通りの厳しい暑さ、ドライバーにもマシンにも灼熱のサーキットで激しい戦いが始まりました。

 スタート直後アクシデントに見舞われたのは38号車ハウスコンサルタントS2000の加納政樹で69号車に追突されスピン、そこに12号車が避けられず接触してしまいます。それでも諦めず追い上げを開始しますが、スタートラインまでに前車を抜いていたようでジャンプスタートを取られしまいドライビングスルーペナルティーを受けます。その後もトップに負けないタイムで追い上げますが接触の影響から31周目にリタイアとなってしまいます。3クラスは39号車のスタートを担当した植田正幸が順調に周回を重ねトップを守り32周し川口正敬選手に繋ぎます。14号車は田畑勇選手がスタートを担当、順位を守り6番手。しかし精神戦の様相で4位34号車から7位15号車まで数珠繋ぎの状態、ワンミスで順位が変わる展開の中で5番手の35号車がスピン順位を落とします。これで5番手に順位を上げます。33周目に3番手の51号車がストップし4番手に順位を上げ45周目にピットに戻り田中徹と交代します。35号車に逆転され5番手に順位を落とします。ジワジワ差を縮めテールトゥノーズの状態に持ち込みますがなかなか抜けない状態が続きます。39号車は若干トラブルでペースダウン、60周でピットに入り佐々木孝太選手にドライバー交代、この時少しピット作業に時間が掛かってしまい27号車に逆転を許します。開いた差を怒涛の追い上げで縮める佐々木選手、73周目にトップに返り咲きます。4位争いで先に動いたのは35号車で、その後14号車は75周でピットの入りドライバー交代を行い小松一臣選手が最終スティントを託します。ピットで逆転され追う展開、差は10秒と厳しい状況で残り30周弱、懸命に差を縮め最終ラップの1コーナーで逆転に成功し4位に浮上しゴール。39号車佐々木選手もレース終了間際にトラブルに襲われ最後は0.6秒まで縮められますがトップを守りきりチェッカーフラッグを受けます。チャンピオン争いに踏みとどまることが出来ました。

植田正幸(39号車:TITEC TRACY NSX)
「今回はスタート担当でとても緊張しましたがきっちりトップを守ってバトンを渡せてホッとしました。川口さんもドリンクが出ない状況の厳しい中頑張ってもらいましたし、佐々木孝太選手には順位を取り返してもらってトップでチェッカーを受けれたことは本当に良かったと思います。最後少しトラブルもあって正直冷や冷やしましたが勝てたことでチャンピオンの望みも繋げられて本当に良かったと思います。残り2戦全力で戦ってチャンピオン獲得したいと思います。

田中徹(14号車:岡部自動車T-MANオイルTEAM TETSUYA Z)
「前回の富士でクラッシュしてしまいチームに迷惑を掛けてしまったので、レースの無かった期間に練習してチームに貢献することを心がけていました。自分のスティントで順位を上げることは出来ませんでしたがマシンを壊さず前のライバルに離されなかった事で最後の小松選手の逆転劇が生まれたと思うので仕事はこなせたのでは無いかと思います。残りの2戦は更に努力を続けて表彰台に上がりたいと思います。」

加納政樹(38号車:ハウスコンサルタントS2000)
「最近はアジアのレースやWTCCと海外の選手とばかり戦っていましたが、久しぶりに日本のスーパー耐久に参戦させて頂きました。台数が多く、予選も接戦で良い緊張感でレースに挑め良かったです。レースはスタートで追突されてスピンした所に他車に接触されてしまいダメージを負ってしまいました。何とか挽回しようと走りましたがマシンが止まってしまって・・・。リザルトを見るとトップのマシンと遜色の無いタイムで走れていただけにとても残念です。戦闘力の有るマシンを用意してくれたチームにはとても感謝しています。また機会が有ればリベンジしたい思います。」


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