2009年全日本選手権フォーミュラ・ニッポン第7戦
コース:オートポリス(4.674km)
予選:8月29日(土)晴:ドライ
決勝:8月30日(日)晴:ドライ
アンドレ・ロッテラーが2位フィニッシュ

 フォーミュラ・ニッポンの第7戦が8月29日(土)、30日(日)の両日、大分県のオートポリスで行われた。
 同コースでフォーミュラ・ニッポンが開催されるのは2006年第5戦以来3年ぶり。2006年はトヨタエンジン搭載の松田次生が勝利を挙げている。
 シーズンも今大会を含め残り2戦となり、チャンピオンシップ争いも絞られてきた。トヨタエンジン搭載ドライバーでは、首位に6ポイント差でランキング2位につけるブノワ・トレルイエ(LAWSON TEAM IMPUL)のみがタイトル獲得の可能性を残して第7戦を迎えることとなった。

 29日(土)午後2時20分からノックアウト方式の予選が行われた。
 前戦終了後にエンジンを交換したため、決勝では10グリッド降格が決まっていたTDPドライバーの大嶋和也(PETRONAS TEAM TOM'S)は、タイヤを温存すると共にセッティングに専念し、12番手。同じくQ1の立川祐路(CERUMO/INGING)が13番手となった。
 10分間のインターバルを経て行われたQ2では、終盤、TDPドライバーの石浦宏明(Team LeMans)が第2ヘアピンでコースアウト。黄旗が出されたため、この周回にマークされた他車のタイムが抹消となり、これに引っかかった平手晃平(ahead TEAM IMPUL)とブノワ・トレルイエ(LAWSON TEAM IMPUL)、石浦までがQ2敗退となってしまった。
 予定よりも8分ほど遅れて開始されたQ3では、アンドレ・ロッテラー(PETRONAS TEAM TOM'S)がトヨタエンジン搭載車最上位の2列目4番手を確保。
 予選終了後に、Q3に出走したロイック・デュバル(NAKAJIMA RACING)のQ2でのベストタイムと、、Q3でのリチャード・ライアン(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)のタイムが抹消となるなど、予選結果は混乱の末での決定となったが、最終的には、TDPドライバーの国本京佑(Team LeMans)が5番手、松田次生(LAWSON TEAM IMPUL)が6番手。また、Q2敗退の石浦が8番手、トレルイエが9番手グリッドにそれぞれ繰り上がることとなった。

 30日(日)は強い日差しが照らし、気温30度、路面温度47度という暑さの下、午後2時33分に54周の決勝レースがスタート。立川はギアボックストラブルのためにガレージ内で修復を強いられ、遅れてのスタートを余儀なくされた。
 スタートでは2列目4番手グリッドのロッテラーがジャンプアップし、2位に浮上。国本は5位、これにトレルイエ、石浦と続き、9位の松田に平手、大嶋が続いて1周目を終えた。
 2周目に平手を大嶋がかわしたが、それ以外は大きく順位が変わることなく、序盤戦は展開。2ストップ作戦の大嶋が11周目終了時点で先頭を切ってピットインすると、タイヤの摩耗に苦しみ、タイムの落ちてきていた各車は、続々とやや早めのピットイン。このピットタイミングで、大きく順位が入れ替わる展開となった。
 ピットイン前は2位につけていたロッテラーは、ピットで若干遅れ、大嶋だけでなく、小暮 卓史(NAKAJIMA RACING)、ライアンにも先行を許し、4位に後退。
 また、逆転タイトル奪取へ向け、6位につけていたトレルイエも、ピットイン時に痛恨のエンジンストール。エンジンを再始動するのに時間がかかり、ほぼ最後尾まで順位を落としてしまった。
 全車がピットを終えた時点で首位に浮上した大嶋は、2位以下との差を少しずつ拡げていったが、2回ピットの作戦だったために、35周目に2度目のピットイン。11位でコースへ復帰した。
 大嶋とライアンが2回目のピットインを行ったため、ロッテラーは2位へ。その後方では、3位を走るデュバルを、平手と石浦、国本が追った。平手は、終盤オーバーテイクシステムを使いながら激しくデュバルを攻めたが、惜しくも逆転はならず。

 その後は上位勢には大きな順位変動無く、ロッテラーが2位、平手4位、石浦5位、松田が7位、トレルイエが8位、大嶋9位という順位でフィニッシュ。
 国本は一時6位を走行、初ポイント獲得の期待がかかったが、終盤サスペンショントラブルでピットイン。サスペンションを修復し、タイヤを交換してコースに復帰したあとは、ファステストタイムを連発する速さを見せたが、 11位に終わった。
 今大会の結果、トレルイエが8位に終わり、デュバルが3位に入ったことで、最終戦を待たずしてデュバルの初タイトルが確定。トレルイエの逆転タイトル獲得はならなかった。

2009年全日本F3選手権 第7大会(第13,14戦)
コース:オートポリス(4.674km)
予選:8月29日(土)晴:ドライ
第13戦決勝:8月29日(土)晴:ドライ
第14戦決勝:8月30日(日)晴:ドライ
井口卓人が2戦連続ポール・トゥ・ウィンで完勝

 全日本F3選手権の第7大会(第13戦、第14戦)が8月29日(土)と30日(日)の両日、大分県のオートポリスで開催された。
 今季の同シリーズには、CクラスにTOM'S TOYOTA 1AZ-FEエンジン搭載車両が5台出場、Nクラスは参戦車両9台全てがTOM'S TOYOTA 3S-GEエンジンを使用している。

 29日(土)午前11時より第13戦の予選(15分間)が行われ、TDPドライバーの井口卓人(PETRONAS TEAM TOM'S)が今季2度目となるポールポジションを獲得。2番手にはチームメイトであり、シリーズチャンピオンを争うマーカス・エリクソン(PETRONAS TEAM TOM'S)が続き、トムスの2台が最前列グリッドを独占した。ランキング2位につけるTDPドライバーの国本雄資(PETRONAS TEAM TOM'S)は4番手。嵯峨宏紀(DENSO Team Le Beausset)が5番手につけた。
 10分間のインターバルを経て第14戦の予選が行われた。井口はピットアウト直後の集会でタイヤを暖めていた時にヘアピンで他車と接触。しかし、2台共にダメージはなく、井口は予選を続行。このセッションでも井口が速さを見せ、連続のポールポジションを獲得した。エリクソンは3番手、国本が4番手で2列目に並んだ。
 Nクラスでは、第13戦、第14戦共に山本尚貴(HFDP RACING)がポールポジションとなった。

 フォーミュラ・ニッポンの予選のあと、午後3時25分から第13戦の決勝レース(14周)がスタート。ポールポジションの井口は若干遅れたが、トップのポジションを守って1コーナーへ。これに2番手グリッドのエリクソンが続いた。4番手スタートの国本は、エリクソンに続いたものの、1コーナーで行き場を失い、6位へと後退。後方ではNクラスの車両による多重クラッシュが発生し、1周目からセーフティカーが導入された。
 3周目終了後に再スタート。再スタート直後はエリクソンが井口に食らいついたものの、それを抑えた井口は、マージンを開いていき、最終的には2位のエリクソンに3秒以上の差をつけ、ポール・トゥ・ウィンで今季4勝目を挙げた。エリクソンは2位。3位には、5番手スタートから序盤、安田裕信(ThreeBond Racing)との3位争いを制した嵯峨が入り、嵯峨は第10戦に続き今季2度目の表彰台獲得となった。国本は5位に終わった。
 Nクラスでは山本がポール・トゥ・ウィンで今季6勝目を挙げた。

 30日(日)午後12時45分に第14戦の決勝レース(20周)がスタート。井口は首位のポジションを守ったが、2列目、4番手グリッドの国本が好スタートで3番手グリッドエリクソンの前に出て1コーナーへ。しかし、進入でブレーキをロックさせたエリクソンが国本と接触し、2台はコースオフ。総合11、12番手まで順位を落としてしまった。
 2周目にエリクソンが国本をかわし順位を入れ替えたあとは、この2台は、抜きにくいオートポリスでNクラス車両をかわしていくという苦しいレースを強いられることとなった。

 2台が後退したことで楽になった井口は、追いすがる安田を振り切り、第13戦に続き2戦連続のポール・トゥ・ウィン。オートポリスを完全勝利で飾った。
 4位に嵯峨。5位に岩崎祐貴(NOW MOTORSPORTS)が入り、エリクソン、国本はNクラス車両こそ全てかわしたものの、6位、7位に終わった。
 Nクラスでは、山本が再びポール・トゥ・ウィンで5連勝。最終大会を待たずしてNクラスチャンピオンを決めた。
 今大会の結果、フルマークの24ポイントを獲得した井口が再びランキング首位に浮上。2位のエリクソンとは6ポイント差。5位/7位に終わった国本は、井口に18ポイント差の3位と差を拡げられてしまったが、この3台がチャンピオン獲得の可能性を残し、最終大会SUGOへと臨むこととなった。

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