7月10日、明日からの第9戦、第10戦を前に鈴鹿サーキットで全日本F3金曜占有走行が行われ、Cクラスではトムスのマーカス・エリクソン、NクラスではHFDP RACINGの山本尚貴がそれぞれトップタイムを奪った。
曇り空の下、気温28℃、路面温度32℃で午前10時45分からスタートした午前のセッション。開始12分のところで、130Rでコースオフしたマシンがあったため約8分間の赤旗中断が入ったものの、その後は何台かのマシンがコースオフを喫する場面はあったものの、各陣営が熱心に周回を重ねることとなった。
改修後の鈴鹿では2度目の開催となる今回、各陣営は前回開催時のデータを元にセットアップを進めることとなったが、午前のセッションの総合トップを奪ったのは戸田レーシングのケイ・コッツォリーノ。関西地方などでの雨の情報を受けて、早めのニュータイヤを投入したコッツォリーノは、1分56秒355をマーク。これに続いたのは、1分56秒436を叩き出したル・ボーセモータースポーツの嵯峨宏紀。ユーズドタイヤでの走行に終始したトムスのマーカス・エリクソンが3番手につけ、以下スリーボンドの安田裕信、トムスの井口卓人、国本雄資らがトップ6。
Nクラスではセッション後半にコースアウトを喫し、12周のみにとどまったものの、HFDP RACINGの山本尚貴が1分58秒523でクラストップの座に。チーム・ノバの佐藤公哉、ACHIEVEMENT by KCMGのアレキサンドレ・インペラトーリが2〜3番手となった。
相変わらずどんよりとした曇り空の下、午後3時30分から行われた2回目のセッションでは、気温28℃、路面温度32℃というコンディションの中、赤旗もなくセッションが進行。セッション半ばから後半にかけて、ユーズドタイヤでのタイムではコッツォリーノがトップに立っていたものの、セッション終盤、特に最後の10分になると、各マシンがニュータイヤでのアタック合戦を展開することに。
ここでは嵯峨、エリクソン、井口らがトップタイムを奪い合う結果となったが、最終的にはエリクソンが1分54秒434でモニターのトップに。終了間際に1分54秒796をマークした国本が2番手、井口が1分54秒893で3番手につけ、終わってみればトムス勢の上位独占という格好に。しかし、嵯峨も54秒台と僅差で続き、コッツォリーノ、安田が5〜6番手となった。
一方、1分56秒691で総合7番手とCクラス勢に割ってはいる健闘を見せた山本が、Nクラスのトップに。クラス2番手にはエイムスポーツの関口雄飛が続き、3番手には佐藤という結果となっている。
結局この日は雨に降られることもなく金曜の練習走行を終えることとなったが、週末の予報もやや持ち直し、なんとか第9戦。第10戦ともにドライコンディションでの戦いとなるという希望的観測も。このところ雨に祟られることの多かった全日本F3だけに、明日からの2日間は久々にずっとドライコンディションでの週末を期待したい。Cクラス、Nクラスともにランキング上位陣は僅差となっており、拮抗した若手ドライバーたちの戦いに、できれば水は差して欲しくないところだ。
