全日本選手権フォーミュラ・ニッポン第2戦もてぎは13日、52周の決勝レースが行われ、ポールポジションからスタートしたアンドレ・ロッテラー(PETRONAS TOM'S)が、ジョアオ-パオロ・デ・オリベイラ(TEAM IMPUL)とのバトルを制し今季初優勝を飾った。
朝からの快晴はそのままにスタートを迎えたフォーミュラ・ニッポン第2戦もてぎ。PETRONAS TOM'Sのふたりを先頭にスタートが切られたが、ロッテラーが好スタートを決め中嶋一貴(PETRONAS TOM'S)をリードする。一方、その後方では3番手スタートの伊沢拓也(DOCOMO DANDELION)のインをジョアオ-パオロ・デ・オリベイラ(TEAM IMPUL)が差し3番手に。伊沢の後方は地元栃木の声援を受ける塚越広大(DOCOMO DANDELION)、山本尚貴(TEAM無限)と続く。
トップのロッテラー以下、上位陣は1秒程度の差で周回を重ねていくが、5周目の1コーナーで8番手につけていたロイック・デュバル(KYGNUS SUNOCO)がコースオフ。さらに、その後方の小暮卓史(NAKAJIMA RACING)もスピンを喫し、小暮はグラベルに埋まってしまうことに。小暮はこのレースのリタイア第1号となってしまった。さらに、9周目には愛娘が生まれ気合が入っていた平手晃平(Projectμ/cerumo-INGING)もトラブルが発生しペースダウン。ガレージに向かってしまう。
中盤に向けてトップのロッテラーは、2番手一貴に対してファステストラップを更新しながら、2秒近いリードを築いていく。一貴とオリベイラの差は1秒、一方で4番手伊沢までは10秒と、トップ3台が大きなリードを築いていくことに。ピットストップに要する時間で簡単に順位が入れ替わるギャップということもあり、トップ3の戦略に注目が集まるところとなったが、最初に動いてきたのは一貴。29周を終えてピットに向かうと、21秒という静止時間でピットアウトする。
続いてピットに向かったのはロッテラー。31周を終えてピットに入り、20秒でピットアウトするが、その翌周にピットインしたオリベイラは17秒という作業でピットアウト! 1コーナーでロッテラーの鼻先に出ることに成功するが、まだ冷えたタイヤでは抗戦できず。続く3コーナーでロッテラーがオリベイラをかわしトップを奪回してみせた。ただ、オリベイラは一貴の前に出ることに成功。PETRONAS TOM'Sがオリベイラを挟む形で後半戦がスタートした。
終盤に向け、2番手オリベイラはファステストをマークしロッテラーとの差を詰めていく。3番手一貴は先行する2台からジリジリと離されていき、完全に2台のマッチレースの様相を呈しはじめた。ロッテラーは絶えずオリベイラとの差を1秒以上にキープしていたものの、44〜45周頃にはオリベイラが0.5秒までその差を詰めることに。残り5周を切っても、2台は変わらずの接近戦を展開することになった。
しかし、ロッテラーは最後までオリベイラにスキをみせずそのままチェッカー! 今季初勝利をポール・トゥ・ウインで飾った。2位はオリベイラ、3位は一貴という結果に。ホンダエンジン勢最上位は4位の伊沢となった。5位には地元栃木の塚越となっている。
