全日本選手権スーパーフォーミュラ第6戦は29日、スポーツランドSUGOで決勝レースが行われ、4度のセーフティカーが出動するサバイバルレースのなか、ロイック・デュバル(KYGNUS SUNOCO)がポール・トゥ・ウインを飾った。
前日に引き続き好天に恵まれたスポーツランドSUGOで開催された今季第6戦。15時から行われた68周の決勝レースでは、デュバルがホールショットを決めた一方、2番手スタートの山本尚貴(TEAM無限)はアンドレ・ロッテラー(PETRONAS TOM'S)にかわされて3番手に後退する。そんななか、開始直後の3周目に、SPコーナー出口で平手晃平(P.MU/cerumo・INGING)がクラッシュ。セーフティカーが導入される。この間に、伊沢拓也(DOCOMO DANDELION)らがピットストップを行った。
8周目にレース再開となるが、リスタート時にジョアオ-パオロ・デ・オリベイラ(Lenovo TEAM IMPL)がメインストレートエンドでハイスピードのままクラッシュ。オリベイラは無事だったものの、すぐに再びセーフティカーが入ることとなる。
ここで、デュバル、ロッテラー、山本らを含むほとんどのマシンがピットイン。12周目のリスタートでは、ピットへ入らなかった小暮卓史(NAKAJIMA RACING)、国本雄資(P.MU/cerumo・INGING)、中嶋大祐(NAKAJIMA RACING)が上位3位につける。小暮はその後、ファステストラップを記録するなどハイペースで走行すると、26周目には後続との差を9秒にまで拡大。ただ、その26周目に、最終コーナーの進入でリチャード・ブラッドレー(KCMG)がクラッシュし、この日3度目のセーフティカーが導入された。
これに反応して、小暮、国本、大祐はすぐにピットイン。小暮は伊沢の後方2番手に戻ると、32周目にリスタートを迎える。リスタートで大きな順位変動はなかったものの、ピットストップを終えたばかりの小暮はすぐさま伊沢にバトルを仕掛けていく。小暮は伊沢の背後にぴったりとつけると、37周目のメインストレートで勝負に。ところが、1~2コーナーでイン側から抜こうとした小暮と伊沢が接触。コースオフを喫した伊沢はそのままリタイアとなってしまう。
トップに立った小暮は、ハイスピードで周回を重ね、後続に対して9秒近いリードを築いていく。しかし52周目、小暮に10秒間のペナルティストップが下ると、小暮は首位争いからは後退してしまう形となった。
これによりデュバルがトップに立つと、ロッテラー、山本と続いていく。ロッテラーとデュバルは激しいバトルを展開するも、デュバルが首位を死守。そんななか、58周目には塚越広大(HP REAL RACING)と中嶋一貴(PETRONAS TOM'S)が1コーナーで接触。コースオフした一貴はリタイアを喫すると、塚越は再度コースインするも、その周のSPコーナーでクラッシュしマシンを降りることに。これにより60周目にこのレース4度目のセーフティカーが入ることとなる。
リスタートは65周目となり、4周の超スプリントレースが展開されることに。ロッテラーはリスタートからデュバルの背後にぴったりとつけるも、オーバーテイクには至らない。ロッテラーはその後もフィナルラップまで激しく攻め立て、接触ぎりぎりのバトルが繰り広げられるも、デュバルは最後までポジションをキープしてトップでチェッカー。念願の今季初勝利を挙げた。
2位には、優勝までわずか100分の4秒届かなかったロッテラーが入り、3位の山本が今季3度目の表彰台を獲得した。
