スーパーGT第1戦岡山は22日、68周の決勝レースが行われ、予選2番手からスタートしたカルソニックIMPUL GT-Rがレース中盤に逆転、途中の接触も乗り越え今季初優勝を飾った。GT300クラスはtriple a Vantage GT2が念願の初優勝を飾っている。
朝に降っていた雨が嘘のように爽やかな気候となったスーパーGT第1戦岡山の決勝レース。雲は残っているものの晴れ間も差し、ドライコンディションでのスタートを迎えた。68周の決勝レースのスタートでは、ポールポジションのKEIHIN HSV-010がうまくスタートを決め、カルソニック、RAYBRIG HSV-010、PETRONAS TOM'S SC430、ZENT CERUMO SC430と続いていく。1周目はRAYBRIG駆る伊沢が前をうかがうも、それ以外は大きなポジションの変動はなかった。
序盤、トップのKEIHINを駆る金石年弘は着実にリードを広げるが、3番手のRAYBRIGにはGT300クラスのラップダウンが出始めた頃からPETRONAS、ZENTがピタリとつけ、6番手ウイダーHSV-010までが一団となる。中盤のピットインまで上位陣は順位の変動なく推移していくが、29周目に3番手RAYBRIG、4番手PETRONASが同時にピットへ。ここでトムスが素早いピットインをみせ、RAYBRIGの前へ。ピットインでの順位変動はトップ争いでも発生し、30周目にトップのKEIHINがピットへ向かうが、翌周に作業を終えたカルソニックがKEIHINの前へ！ これでトップはカルソニックに変動した。
各車がピット作業を終えると、トップはカルソニックIMPUL GT-R、2番手にKEIHIN HSV-010、3番手にPETRONAS TOM'S SC430というオーダーに。しかし、43周目あたりに少しずつギャップを詰めてきたKEIHIN塚越がカルソニック松田に急接近！ 松田と塚越のバトルが数周に渡って展開されるが、45周目のヘアピンでインを突いたKEIHINが姿勢を乱し、カルソニックと接触！ カルソニックはコースオフを喫し、KEIHINはこれによりドライブスルーペナルティが課せられてしまった。
これでトップはすぐにコースに戻ったカルソニック、5秒後方に、PETRONAS中嶋一貴とのバトルを制したRAYBRIG山本尚貴がつける展開に。3番手はPETRONASだったが、ドライブスルーを終えた塚越が猛烈なペースで追い上げ、一気に3番手を奪ってみせた。
トップの2台は少しずつチェッカーに向けて差が縮まり始めるが、トップの松田はペースを守り、そのままトップでチェッカー！ 嬉しい今季初優勝を飾った。2位にはRAYBRIGが入り、昨年のセパンでトップを争った2台が表彰台へ。3位にはドライブスルーペナルティから追い上げをみせたKEIHIN HSV-010となった。
GT300クラスは、序盤からポールスタートのJIMGAINER DIXCEL DUNLOP 458が逃げるものの、2番手にtriple a Vantage GT2がつける展開に。予選3番手のARTA GaraiyaはFIA-GT勢にかわされる苦しい序盤戦となった。
トップ2台はピットインで順位が入れ替わり、後半戦は吉本大樹に交代したtriple a Vantage GT2がトップに。2番手に田中から平中に交代したJIMGAINER DIXCEL DUNLOP 458が続いた。しかし、GT500のトップが55周目を走る周に、トップの吉本がヘアピンで他車と接触したかスピン。これで平中が前に出る展開となる。
しかし、吉本は諦めず平中を追走。58周目についに吉本は平中をかわしトップに浮上してみせた。これでトップに立った吉本はそのままチェッカーまで激走。triple a Vantage GT2が念願の初優勝を飾った。2位はJIMGAINER DIXCEL DUNLOP 458、3位はリール ランボルギーニRG-3が入った。
吉本は星野一樹とのコンビ結成2戦目での優勝。カルソニックIMPUL GT-Rの星野一義監督にとっては自チームの勝利、息子の勝利と、ダブルでの喜びとなった。また、ニッサンGT-R陣営は開幕戦でのMOTUL AUTECH GT-Rの勝利に続き、連勝となっている。
