平川亮(carenex TEAM IMPUL)の視界は開けていた。

 フォーメーションラップの終わりで目の前のグリッドの車両がスピン、ストップ。エクストラ・フォーメーションラップを経て、全日本スーパーフォーミュラ選手権第6戦のレッドシグナルがいよいよ点灯すると、平川は11番グリッドからの追い上げに向けて集中を高めた。

 ブラックアウトと同時にまずまずのスタートを決めた平川は、富士スピードウェイのホームストレートをTGR(1)コーナーへ向け加速。前方グリッドが空いていたことから、「2台くらい、ポジションアップかな」との思いがよぎる。3番手スタートのライバル、野尻智紀(TEAM MUGEN)を追うには、上々の滑り出しと言えた。

 TGRコーナーに対してややアウト側からアプローチを開始する平川。だが、その背後から鈍い衝撃が響く。平川のノーズは一瞬のうちに右を向き、三宅淳詞(TEAM GOH)のマシンと激しくクラッシュ。一度はコース復帰を試みた平川だったが、諦めてマシンを止めた。

 平川の右リヤに接触したのは、10番グリッドスタートの大湯都史樹(TCS NAKAJIMA RACING)だった。

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