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投稿日: 2020.08.13 22:23
更新日: 2020.08.15 15:58

HOPPY team TSUCHIYA 2020スーパーGT第2戦富士 レースレポート


スーパーGT | HOPPY team TSUCHIYA 2020スーパーGT第2戦富士 レースレポート

HOPPY team TSUCHIYA

レース結果報告書
2020 SUPER GT Rd.2富士スピードウェイ
■日時 2020年8月8〜9日 ■車両名 HOPPY Porsche
■場所 富士スピードウェイ ■ゼッケン 25
■監督 土屋武士 ■ドライバー 松井孝允/佐藤公哉
■チーム HOPPY team TSUCHIYA ■リザルト 予選 28位/決勝 20位

急がば回れ!? そして名前がつきました♪

 今回もボク、 HOPPYポルシェが HOPPY team TSUCHIYAの戦いぶりをレポートします。そうそう、ボクに名前がついたんだ!「ホピ輔(ほぴすけ)」だって。これからはホピ輔って呼んでね♪

 開幕戦では前半スティントの終盤にスローパンクチャーに見舞われてしまったので、今回のレースにはヨコハマタイヤさんと相談して、かなりコンサバな方向のタイヤを持ち込みました。開幕戦と第 2戦のインターバルは 3週間。この短期間に違うタイヤを用意してもらうのは大変なことだと土屋武士監督は言います。「前回のレースから時間がないなかで、ヨコハマさんが数多くのトライをしてくれて、 2種類のタイヤを持ち込むことができた。だからそれをチームとしても 100%フォローアップして、次のステップを目指すのが第 2戦のテーマなんだ」。

 攻めるというよりは守りのイメージ。ボクとしては早く攻めたいけど、慌ててもダメらしい。「まずはしっかりレースが走り切れるタイヤをつくるところから始まる。最終的にライバルのタイヤメーカーをキャッチアップして超えるためにはその基礎づくりが大事。若いタイヤエンジニアといっしょにその過程を体験できることは貴重だし楽しい」(武士監督)。まずは絶対完走が目標なので、今回のタイヤは開幕戦よりコンパウンドは硬め。それもあって佐藤公哉くんががんばったものの Q2には届かなかった。「前回と同じゴムを使えばコンマ4秒くらい上がるのはわかっているけど、それは言っても仕方ないよ。ドライバーふたりには速く走らせてあげられなくて申し訳ないけど、このトライが絶対実を結ぶと信じている」。急がば回れと言うしね。いまはその大事な「回る」ところなんだね。

 それにしても、ボクはずいぶん他のクルマと比べて、直線がヘタみたいなんだ。兄弟チームのレクサスRC Fと比べても 5km/hくらい遅い。RC Fも直線が速い方ではないから、ボクが何か病気を抱えてしまったのか心配した。でも、ポルシェのモータースポーツをサポートする鈴木元さんに聞いたら、今年の性能調整を受けた状態では欧州も含めてこんなものみたい。正直、ボクはカーブが図抜けて得意なわけでもないし、直線のスピードを抑えられると苦しい。それでもこれがルールだから文句を言っても仕方ない。標高の大気圧補正とか、いろいろあって富士以外の他のサーキットだともう少し相対的に速くなるはずだよと元さんは慰めてくれた。

 決勝に向けてはひとつ困ったことがあった。持ち込んだ2種類のタイヤからパフォーマンスが良かった方を選択したかったんだけど、公式練習で走り続けて確認したらちょっと不安なところが見つかってNGとなって、別の種類のタイヤを予選に向けて選択した。

 このあまり走れていないタイヤを予選でも決勝でも使わなければいけない状況だったんだ。だから決勝に向けて武士監督は、さらにタイヤを守る方向でセッティング変更した。具体的にはリヤタイヤのキャンバーを起こして、タイヤ内圧も上げる。タイムが出る方向ではないから、ボクは少し不満だった。でも、さらにデータエンジニアの木野さんと武士監督が相談して新たなトライもしてくれた。

 フロントのスプリングを交換してレートアップしたんだ。FIA-GT3のルールだと選べるスプリングの種類も決められていて、レートを変更するとなると、意図せず大幅な変更になってしまうので、レース直前にテストもなくやるのはリスクが高い。ボクがその点を心配していたら「大丈夫、もしダメだったらスターティンググリッドで交換してあげるから」と武士監督が言ってくれたので安心した。

 ウォームアップを乗ったスタートドライバーの公哉くんに聞くと「オーバーが消えていい感じ。もっとこっち方向で攻めていいかも」とポジティブな反応。そのままレースを走ることになった。その決勝は無事完走したことで、武士監督の言う「今回はレース距離を走り切って、しっかりデータを取るのが目的」は果たせた。しかし他のクルマとバトルすることはできなくて淡々と走るしかなかった。公哉くんにも松井孝允くんにも、もっと速く走りたい気持ちがあるのがボクにもわかっているのに、応えることができなかったのは残念だった。

 そんななかでも、いまやれることは何かを考える武士監督はすごいなとも思った。レース終盤、前にも後ろにもクルマがいなくなって、ボクも乗っている孝允くんも少しヒマになっていたら、無線を通じて「いろんなことを試して、持って帰ってきて」と武士監督から指示が飛んだ。

 孝允くんは、開幕戦の予選では少しリヤエンジンのボクの乗り方に苦労しているところがあったから、そのドライビング修正のヒントを決勝中にみつけてほしいと武士監督は思ったみたい。上位争いをぎりぎりでやっていたら、そんなことする余裕はないし、もしそれで少しでも失敗すれば抜かれてしまう。でもあの状況で与えられた時間をいかに有効に使うかと考えたら、確かに貴重な周回だった。

 今回のレースには共同チームオーナーの石渡美奈さんも来てくれた。結果がよくなかったからがっかりしているのかなと思ったら、「すごく楽しかった」と言うんだ。ドライバー、タイヤエンジニア、データエンジニア木野くん、武士監督のミーティングに参加して、プロの仕事をみることができたのが楽しかったみたい。石渡さん自身が経営者だから、プロの仕事に感じるものがあるんだね、きっと。ポルシェの元さんからは「他のチームが 1年かかることを、このチームは半年でこなしている」と聞いて、感じたことがさらに裏付けられたようでもありました。

 武士監督自身「ドライバーには速く走らせることができなくて申し訳ない」と前置きしながら、「ボクが経験、感覚で導き出した答えと、木野くんが理論と計算で導き出した答えが一致するし、ドライバーへの説明も両方のアプローチでより明確に伝えることができる。フロントのスプリング交換も、それによっていろんなことがわかって、さらにやりたいことが増えた」とレース結果でなく中身にはかなり満足しているみたいだった。

 石渡さんは、さらにつけ加えて「知り合って18年目だから。土屋武士が最初から順調にすべてうまくいったら、おかしいでしょ」とも言っていた。どういう意味だろう?ちょっと不思議なチームにボクは入ってしまったかもしれない……。

 次の鈴鹿の後、第4戦の舞台、もてぎはストップ&ゴーのコーナーが多くて、高速コーナーが少なく、ボクが得意そうなレイアウトだから、ここまでにいろんなものをそろえて、孝允くん、公哉くんといいレースがしたいな。

 次戦は8月22〜23日、鈴鹿サーキットでの開催です。日本は暑くて溶けちゃいそうだけど、頑張って走るので応援よろしくお願いします!

HOPPY Porsche
HOPPY Porsche
HOPPY Porsche
HOPPY Porsche

◇松井孝允コメント
前回はタイヤトラブルに見舞われて、ピットが早くなってしまいましたが、今回はそういうこともなく、進化していると思います。土曜日から日曜日に向けては大幅にセットアップを変えて、よくなった部分がすごくありました。タイヤを守るためのセットアップもしていたので、トータルではラップタイムが落ちているものの、クルマの次元は上がりました。次の鈴鹿でその方向性が合っているかどうかを確認して、もてぎで勝負できるようにしたいです。いまのところクルマもタイヤもいい方向に進んでいます。
乗り方の部分では武士さんからもレース後半「試して」と言われたので、前回の課題に取り組みました。しかしまだ佐藤選手のロガーと比べて詰めなければいけないところは、詰めなければいけない。クルマ、タイヤとともに自分も進化させて優勝を目指したいと思います。

◇佐藤公哉コメント
週末の最初から、クルマのバランスが特別悪いということはありませんでした。個人的な悩みは直線が遅いことです。セクター 3の登りも登っていかない。小排気量エンジンを高回転で回しているので、気温の影響を大きく受けているのかもしれません。不満を口にしているだけ、そう受け取られてしまうかもしれませんが、やはりどうしても勝ちたいので、これはボクにとって大きな問題です。
セットアップとしては、ターンインのオーバーステアを解決する方向でいろいろやりました。土曜日から日曜日にかけては、バネを大幅に換えてオーバーが軽減されていたので、今後はその方向で進んでいくと考えています。

◇土屋武士監督コメント
第2戦も苦しい戦いになりましたが、その中でもできることは全力でやり切れた感がある週末でした。スーパーGTでFIA GT3の車両での戦いは初めてですが、自分たちの努力ではどうにもならない部分があるということをこの2戦で理解しました。けど、我々は戦い方を変えることはしません。技術を磨き、自分たちを高めていくことで活路を見出していきます。
今回、孝允はドライビングをアジャストして開幕戦よりも明らかに向上してましたし、エンジニアとドライバーのコミュニケーションもどんどん良くなって、ポルシェの理解が格段にスピードアップしました。苦しい時こそ発見が多いことは、自分のこれまでの人生で経験済みです。まだまだやれることは残っていますので、チャレンジし続けていきます。今後とも応援をよろしくお願い致します!

佐藤公哉、土屋武士監督、ホッピービバレッジ石渡美奈社長、松井孝允
佐藤公哉、土屋武士監督、ホッピービバレッジ石渡美奈社長、松井孝允


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