4月4〜5日に栃木県・モビリティリゾートで開催される『もてぎ2&4レース』にて、ひと足さきに全日本ロードレース選手権のJSB1000クラスの2026年シーズンが開幕を迎える。緒戦を前に今シーズンの見どころをお届けしよう。
■王者中須賀のラストイヤーは混戦必至
国内最高峰を誇るJSB1000は2026年も盛り上がりを見せている。
昨季は開幕戦から水野涼(DUCATI Team KAGAYAMA)が速さを見せ、さらにBMWワークス仕様のM1000RRを駆る浦本修充(AUTORACE UBE RACING TEAM)など強敵が多く参戦。その中でもシーズンを通して圧倒的存在感と強さを見せたのが、中須賀克行(YAMAHA FACTORY RACING TEAM)だ。
2025年シーズンは5勝、通算94勝を挙げてチャンピオンを奪還し、今季はタイトル防衛に挑む。
それだけではなく、中須賀は、3月27日の東京モーターサイクルショーで2026年シーズン限りで現役を退くことを発表。参戦ライダーやファンにとっても衝撃が走った。
前人未到となる通算13度のタイトルを獲得するなど数々の偉業を成し遂げ、絶対王者としても知られる中須賀の走りは、惜しくも今シーズンで見納めとなる。
引退を発表した中須賀は「これからシーズンが開幕するので、正直、引退するという実感はまったくありません。いつもと変わらず、僕をモータースポーツの世界に導いてくれた父、いつもそばで支えてくれる家族、全国のサーキットに足を運び応援してくれるファンの皆さん、スポンサー、そしてヤマハ発動機に、勝利と最高のレースを届けるため全力を尽くします。ぜひ、サーキットでお会いしましょう」と今シーズンに向けての意気込みを語っている。
そんな中須賀は通算100勝目という記録達成も期待がかかっているため、1年を通して見逃せない戦いが続くと言えるだろう。しかし、今季も我こそはと牙を向くライバルたちが参戦しており、盛り上がるレースが期待できそうだ。
ドゥカティ・パニガーレV4Rを駆り予選決勝ともに速さを見せ、事前テストでも速さを見せた水野。そしてホンダでは3年目を迎える野左根航汰(Astemo Pro Honda SI Racing)。さらに昨年は表彰台も獲得し、ダンロップ開発3年目を迎え新たな躍進も期待できそうな長島哲太(DUNLOP Racing Team with YAHAGI)。昨年のMoto2での経験を活かし全日本ロードに復帰する國井勇輝(SDG Team HARC-PRO.Honda)といった多くの強者たちが名を連ねている。
移籍後初優勝と自身2度目のタイトル獲得を目指す野左根は「自分もホンダに移籍し、昨年は2位という結果が多かったですが、優勝はまだ一回もできていないので、やっぱりまずは1勝を目指したいですね。優勝ができるようになればチャンピオン争いにも加わることができると思います。もちろん中須賀選手、水野選手や長島選手といった強いライダーもたくさんいますし、自分自身も昨年以上の強さを見せなければなりません」と意気込みを語っていた。
今シーズンも引き続き接戦が展開されそうなJSB1000は、いよいよ4月4〜5日に幕が開ける。
通常であれば2レース開催が多いが、今回はスーパーフォーミュラとの併催ということもあり週末は1レース制となる。
年間エントリーは19台。第1戦にはスポット参戦も加え21台がエントリーしている。なかには昨年ST1000でチャンピオンを獲得した羽田太河(Astemo Pro Honda SI Racing)の名前もあり、どんな走りを見せるのかこちらも楽しみなところ。
事前テストではドライでの走行がほとんど叶わず、レースが開催される週末も両日ともに雨または曇り予報となっており、ウエットでのレースになることも予想される。
事前テストでは中須賀が安定した好スタートを見せているが、最後のセッションでは水野が最速タイムをマーク。さらに長島も上位につけており、全日本ロード復帰の國井も最後のセッションでタイムを大幅に上げて着実にアジャストを進めている様子。TeamATJの鈴木光来や岩田悟もウエットで好感触を示しているため、予選と決勝ともに予測不能なレースとなりそうだ。
今シーズンの全日本ロードは全7大会が設定されており、JSB1000は第4戦筑波を除いて全6大会で開催され第2戦SUGO、第3戦オートポリス、第5戦もてぎ、第7戦鈴鹿は2レースが行われ、計10レースによって争われる。役者が揃い見どころ満載のJSB1000は、今シーズンどのような戦いが繰り広げられるのだろうか。ぜひ彼らの熱いバトルを現地で見届けてほしい。









