今の時点ではまだ、「自分で納得できる自分」ではない。だが清成は、「目標は優勝すること。それだけです」と頂点だけを見据えている。

 その道は険しい。これまでのヤマハに加え、ホンダもワークス体制でJSB1000に挑む。「同朋」も高く厚い壁となり、清成の前にそびえるだろう。

「ワークス勢をどう倒そうとか、まったく考えていません」。きっぱり言って、清成は笑う。

「手強いことは分かってるけど、何も考えないようにしてます。余計な心配事はしない方がいいんです(笑)。シンプルに、自分にプレッシャーをかけていきたい」

森脇護監督と会話をする清成龍一
森脇護監督と会話をする清成龍一

 今年9月で36歳になる。現実も見据えながら、レーシングライダーとしての目標も忘れない。過去に2シーズンの参戦経験がありながら、タイトルを手にしていないスーパーバイク世界選手権(SBK)への復帰だ。

「ビックリするほど衰えてますよ。太りやすくなったし、ケガも治りにくいしね(笑)。でも、SBKに出たいという思いは、常に持ち続けています。全日本でも勝ちたいし、鈴鹿8耐でも勝ちたいけど、その先に意識してるのはSBKです」

 チームメイトの高橋に最大限の敬意を払いながらも、「僕の前でゴールされるのはやっぱりイヤですよ」と、やはり屈託のない笑顔を浮かべる清成。たぎらせているのは、爽やかな闘志だ。

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