Moto3クラスに初のワイルドカード参戦を果たした福嶋。2018年は、参戦2年目となる全日本ロードレース選手権J-GP3で活躍する若手ライダーだ。
福嶋はレースウイークを「タイム的には初日が一番速かったです。2日目、3日目でペースを上げられなかったのは自分のだめなところですね」と振り返る。
予選では序盤に転倒を喫し、その後再スタートしたもののタイムを上げることができなかった。獲得したグリッドは最後尾の30番グリッド。決勝レースでも、思うような走りはできなかった。福嶋は最終的に、24位でレースを終えている。
「スタートはうまくきまったのですが、そのあとのヘアピンでオーバーランしてしまいました。そこからは単独走行で、あまりペースを上げられず、前に追い付けなくてひとりでずっと走ることになってしまいました」
世界選手権を戦うフル参戦ライダーの印象を聞くと、「自分が強いところはまったくありませんでした。向こうの方が何枚も上手でしたね」という答えが返ってきた。
「全体的に、(Moto3ライダーは)人を抜くのがうまいと思いました。ブレーキングポイントをどんどん奥にしていったり、自分の走りを追求していくのが、レギュラーライダーは上でした」
そんなMoto3ライダーのなかでも、福嶋が注目していたのがホルヘ・マルティン(Redox PruestelGP)とファビオ・ディ・ジャンアントニオ(Del Conca Gresini Moto3)だった。
「マルティンは走りがすごく好きなんです。バトルも強いし、トップに立ったとき後ろをちぎれる強さがあります。そこはすごいと思います。今回、一度だけマルティンの後ろについて(走りを見た)。体の使い方から、全部が違いました」
今回のMoto3ワイルドカード参戦について「悔しさもあしますし、自分としては情けないという感じです。もうちょっとできたかな、と思います」と無念さをにじませた福嶋。
一方、今回の参戦で得たものがあることは間違いない。「いろいろ見ることができたものはあります。それを糧に、どう変えていくかは自分次第です」と、今後の成長を胸に刻んでいた。
