電動化のブランディングとして“メルセデスEQ”のサブネームを掲げて展開されるEVモデルのうち、先陣を切って日本上陸を果たしていた『EQC400 4MATIC』が一部変更を受け、110kWまでの直流急速充電(CHAdeMO(チャデモ)規格)に対応。また、メルセデス・ベンツの旗艦SUVとして君臨する『GLS400d 4MATIC』は新たにスマートフォン連携機能が標準装備となり、ともに1月28日より発売開始となっている。
2021年4月にも一部変更を受け、メーカー希望小売価格で約185万円安と大幅なプライスダウンを実施していた『EQC』は、メルセデス・ベンツ初の電気自動車(BEV)として登場。前後アスクルに各1基ずつのモーターを搭載し、非同期型2基の電気モーターを合計したシステム最高出力は408PS(300kW)/765Nmを誇っている。
そのモーターを駆動するバッテリーにはリチウムイオン電池を採用し、車体中央の床下にレイアウト。重量652kg、セル数384個のバッテリー容量は80kWhとなり、航続距離は400km(WLTCモード)を実現。低負荷領域ではフロントモーターを主とし、ダイナミックなドライビング操作を感知するとリヤモーターが稼働し、前後のトルクを調整して4輪駆動の優れたドライビング特性を発揮する。
また、前後両方のモーターをオルタネーターとして使用することで、回生ブレーキによる減速効果を最大限に高めるなど、BEVらしい個性を備える。
そのバッテリーへのエネルギー回収量もステアリングホイール裏のパドルにより4段階の調整が可能に。パドルは左側が回生レベルの上昇、右側が低減のスイッチとなっており、回生のみで充分な減速感が得られるモードから、ほぼ減速なしのコースティングまでシチュエーションに応じたドライブが可能となっている。
その『EQC400 4MATIC』が今回の一部改良により、110kWまでの直流急速充電(チャデモ規格)に対応。さらにテレマティクスサービスの“Mercedes me connect(メルセデス・ミー・コネクト)”にはメルセデスEQ専用のサービスが付帯し、マップデータから得た勾配情報、充電ステーションの位置情報、車両の充電状況及び気温情報などを総合的に判断し『どこで充電すべきか』を含めた適切なルートを案内する“EQオンラインナビゲーション”や、出発時刻・プリエントリークライメートコントロールの設定、エナジーフローや電費情報の表示、最大充電電流の設定など多くの専用メニューが用意される。