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F1 ニュース

投稿日: 2020.03.10 17:21
更新日: 2020.03.11 11:45

準備不足のルノーを虎視眈々と狙うアルファタウリ・ホンダ/スペイン人ライターのF1便り(1)

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F1 | 準備不足のルノーを虎視眈々と狙うアルファタウリ・ホンダ/スペイン人ライターのF1便り(1)

 バルセロナでの2月のプレシーズンテストでは例年と同様の感触があった。それはまたもメルセデスが圧倒的優位に立つ年になるだろうという全体的な感想だ。過去2回のプレシーズンテストの後で、フェラーリが調子を出せていなかったという事実はあまり普通のことではない。

 期待していたパフォーマンスを彼らが隠していたのではないかという疑いがあるが、1年間にわたりほとんどレギュレーションの変更がないため、物事が劇的に変わることがないのは確かだ。では2020年に向けた各チームの仕上がりはどのようなものだろうか?スペイン在住のフリーライター、アレックス・ガルシアが全チームのF1プレシーズンテストを総括する。

■マクラーレン

2020年F1第2回バルセロナテスト1日目 カルロス・サインツJr.(マクラーレン)
カルロス・サインツJr.(マクラーレン)

 過去数年間、マクラーレンは地位を回復するのに素晴らしい仕事をしてきたのは明らかで、昨年のブラジルGPでのカルロス・サインツJr.は、表彰台フィニッシュにふさわしかった。しかし、それはチームが1年前のルノーと同じ状況にあることを意味する。コンストラクターズ選手権での4位から上を目指すのは簡単なことではないからだ。

 なぜならその後の唯一の目標となるのは、ビッグ3に追いつくことであり、それは過去数年にどのチームも達成できていない途方もない仕事だ。

 2020年はマクラーレンにとって移行の年となるだろう。彼らはエンジンパートナーとしてメルセデスと組む将来に目を向けている。しかしながら、今年の目標はふたたびランキングで4位につけ、先頭グループに近づくことだろう。彼らのプレシーズンテストはそれを目指すに十分な内容だったが、彼らは好調な走りを見せているレーシングポイントと戦わなければならなくなるだろう。レーシングポイントを倒すには、ドライバーラインアップが鍵となるかもしれない。

■ルノー

ダニエル・リカルド(ルノー)
ダニエル・リカルド(ルノー)

 間違いなく、私はプレシーズンテストにおけるルノーが“期待外れ”であったと言わなければならない。完成版のカラーリングもなく、まったく目立つことのない6日間を過ごしたことで、非常に暗いシーズンスタートとなった。

 マシンは速く恐ろしげに見えるし、ドライバーラインアップは、ダニエル・リカルドとエステバン・オコンというこれ以上ない組み合わせである。またオコンはルノーが前進するのに役立つ一部の情報をメルセデスから持ち出すことを許されているのだ。

 だがそうしたすべてのことがあっても、バルセロナにおける彼らのスピードはまったく印象を残すものではなかった。私は彼らに対する疑問を好意的に解釈したいが、それでもマクラーレンとレーシングポイントの方がより準備ができていたと考えている。

■アルファタウリ・ホンダ

2020年F1第1回バルセロナテスト3日目 ダニール・クビアト(アルファタウリ・ホンダ)
ダニール・クビアト(アルファタウリ・ホンダ)

 新たなチーム名、カラーリング、アイデンティティ。アルファタウリには、非常に刺激的な2020年シーズンを迎えるのに必要なすべてのものがそろっている。特に2019年にトロロッソが称賛を受けた2度の表彰台フィニッシュを決めた後ではなおさらだ。

 マシンは速く見えるし、彼らが記録したタイムから考えれば、彼らはルノーのすぐ後ろにつけているかもしれない。アルファタウリとレッドブルとの相乗効果が見た目以上に強いのなら、シーズン中に非常に興味深い形で進歩をみせる可能性もある。またピエール・ガスリーとダニール・クビアトはより上を目指しており、そのため激しく戦うだろう。


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