アルファタウリ・ホンダの地元レースというべき、第13戦エミリア・ロマーニャGP。予選ではピエール・ガスリーが4番手、ダニール・クビアトが8番手と、今季のベストグリッドを獲得した。レースではラジエターからの水漏れでガスリーが早々に戦線離脱したものの、クビアトが4位入賞と大健闘した。
「車体、パワーユニットともに、事前準備をしっかりできたことが大きかった」と、ホンダの本橋正充チーフエンジニアは分析する。それと同時に、素晴らしい結果を出し続けるガスリーの、好調の秘密も語ってくれた。
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──今季初めて、ふたり揃ってQ3進出。なかでもガスリーが4番グリッド獲得と、予選終了までは完璧な週末でした。
本橋正充チーフエンジニア(以下、本橋CE):まったくです。予選ではマシンパッケージの潜在能力を、完璧に引き出せたと思っていました。
ところがレースでは、トラブルに見舞われてしまった。今回はアルファタウリのファクトリーから目と鼻の先のサーキットで開催されたレースでもあり、是非ともいい結果を出したかったんですけどね。残念でした。ただクビアトが頑張ってくれたので、そこは救いでした。
──レース終盤セーフティカー明けの3台ごぼう抜き、あれは素晴らしかったです。
本橋CE:はい。チームのソフトへのタイヤ交換も、いい判断でした。クビアトはその後も、安定した走りを続けてくれました。
SC明けの再スタートというのは、我々もチームも非常に気を使います。今回はタイヤやブレーキの温度も含めて、すべて完璧な形で管理できた。クビアトも、いいラインで入ってくれました。それらが合わさって、素晴らしいパフォーマンスを発揮できましたね。
──表彰台まで、もう一歩でした。
本橋CE:ええ。もっとプッシュし続けたかったのですが、ルノーも今速いですし。一歩届きませんでした。
──クビアトはここまで苦しいレースが続いていて、会見などの表情も去年よりちょっと暗くなっている印象です。その意味でも、うれしい4位だったでしょうね。
本橋CE:Q3進出も、ほぼ1年ぶりでしたしね。今週末は初日から乗れていたし、明るい表情を見せてくれてました。この調子で、残りのレースも頑張ってほしいです。