2020年限りでレッドブルのレースシートを失ったアレクサンダー・アルボン。2021年はチームのテスト兼リザーブドライバーを務めると同時に、DTMドイツ・ツーリングカー選手権にアルファタウリカラーのフェラーリ488 GT3で参戦する。マシンが大きく変わる来季に向けて、技術フィードバックに優れる彼の開発能力への期待は大きいはずだ。
今回アルボンは、各国ジャーナリストとのリモート囲み取材に応じてくれた。「(シート喪失に)一時はひどくガッカリした」と語るアルボンだが、同時に「必ず戻ってくる」と繰り返してもいた。あの人懐こい笑顔も、健在だった。
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──アレックス、こんにちは。元気ですか。
アレクサンダー・アルボン(以下、アルボン):ありがとう。元気でやっていますよ。
──去年の暮れに自分のSNSでも少し言及していましたが、レッドブルのレースシートを失った時は、やはり落胆が大きかったでしょうね。
アルボン:それはやっぱり、一時はひどくガッカリしたよ。F1ドライバーになることは、子供の時からの夢だったしね。
──今もその思いは、引きずっていますか?
アルボン:完全に払拭できたというのは、ちょっと言い過ぎかもしれない。でも後悔してもどうにもならないことだったし、立ち直らなきゃいけないのはわかっていた。今の状況を挽回するために、できることは何でもしよう。そう思えるようになるのに、そんなに時間はかからなかったね。
──レースシートを取り返すことに集中するのですね。
アルボン:そう。僕の目標は、来季のレースシートに戻ることだ。もちろん今年何かが起きても、すぐに対応できる準備もするつもりだ。新型コロナウイルスのこともあるから、何が起きるかわからないしね。
──オフの冬は具体的にどんなことをしていたのですか?
アルボン:今言ったような準備を整えるために、できるだけのことをした。具体的にはトレーニングと、シミュレーターかな。うまくいけば今後、数日間は実車を走らせられるかもしれない。タイヤテストとかでね。