4度のF1チャンピオンであり、現在アルピーヌF1チームのノンエグゼクティブディレクターを務めるアラン・プロストが、同チームのドライバー、フェルナンド・アロンソについて、現役F1ドライバーのなかでベストであるとの考えを示した。
アロンソはF1第20戦カタールGPで、2014年のハンガリーGP以来となる表彰台フィニッシュを飾った。2675日ぶり、105レースぶりのことだった。
予選5番手タイムを記録したアロンソは、他のドライバーがペナルティでグリッド降格となったために3番グリッドに繰り上がった。スタートでアルファタウリ・ホンダのピエール・ガスリーを抜いて2番手に上がった後、マックス・フェルスタッペンに抜かれて3番手に戻った。その後、大勢のドライバーがタイヤに苦労するなか、終盤のバーチャルセーフティカーもあり1回ストップを成功させ、チームメイトであるエステバン・オコンの助けもあって、2回ストップのセルジオ・ペレス(レッドブル・ホンダ)からポジションを守り、2.849秒差をつけて3位でフィニッシュした。
ルイス・ハミルトンとフェルスタッペンとともに表彰台に立った後、アロンソは「表彰台を本当に長い間待っていたから、うれしいよ」とメディアに語った。
「僕にとって変な感じのする表彰台だった。何をすればいいのか分からなかった。(タイトルをかけて)戦っているふたりがいたから、僕はあまり目立ちたくなかったんだ」
しかしプロストは、カタールのトップ3のドライバーのなかで、自分にとってはアロンソがベストであるとして称賛した。
「私にとっては、現役F1ドライバーのなかで、彼(アロンソ)がベストドライバーだ」とプロストは『Auto Motor und Sport』のインタビューで断言した。
「彼のレース全体を見通す力は信じられないほど素晴らしい。また、タイヤに対する感覚、マシンについての発言、エンジニアたちに情報を与えるやり方も、極めて優れている」
2度のF1チャンピオンであるアロンソは、2015年から2018年までマクラーレンで苦しいシーズンを過ごした後、F1から離れ、2年間、WECなど他のカテゴリーに参戦、2021年にF1に復帰した。2年間のインターバルは、アロンソにある面では変化をもたらした。
「フェルナンドは、自分は違う人間になったのだと常に私に言っている。そのとおりだと私も思う」とプロストは述べた。
「彼は100パーセント、チームに尽くしている。チームにとって非常に良いことだ」