今年もっとも注目されるダークホースは、レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング、そして佐藤琢磨だろう。
2023年は、スーパースピードウェイ用のマシンが覇気に欠け、グラハム・レイホールがまさかの予選落ち。その他のドライバーたちクリスチャン・ルンガー、ジャック・ハーベイ、キャサリン・レッグはほぼ最後尾にしかグリッドを得られなかった。
そんな苦境のなか、インディ500で2勝をあげてきた琢磨が復帰することで、チームがオーバルでの戦闘力を取り戻すことができるかどうかが勝利のカギになってくる。
琢磨がチームに期待しているのは、インディ500予選落ちの悔しさをバネにした躍進。2023年シーズン後半戦でのレイホール・レターマン・ラニガン・レーシングは、常設ロードコースにてポールポジションを連続で獲得するなど、確かな速さを見せつけた。
琢磨にとっては、同チームで勝利を挙げた実績と経験からくる自信はもちろん、チームにはハイスピードオーバルでのスピードもアップさせるポテンシャルがある、と見ているのだ。
公式プラクティスは予選前の14日(火)、日本時間で15日(水)にスタートする。17日(金)には予選用のハイブーストでの走行が始まり、続く土日が予選だ。
そのため、レースに向けたマシン・セッティングができるのは14から16日までの実質3日間しかない。そのうちの1日が雨になる心配もなされており、どの部分のファインチューニングに焦点を当てるか、限られた時間を有効に使ってマシンを仕上げる能力がチームにもドライバーにも問われる戦いとなる。
今年のエントリーは34台。シリーズレギュラーのチームも、それぞれ追加でエントリーを行っている。スポット参戦をするのはドレイヤー&レインボールド・レーシングで、彼らのドライバーはライアン・ハンター-レイとコナー・デイリーだ。
決勝に出場できるのはこれら34台のうちの33台だけ。つまり、1台は予選落ちを喫するということだ。レースに進めないのは1台だけ……という、ある意味残酷な状況となっている。
いよいよ迎えるシーズンハイライトの一戦は、現地時間14日(火)の9時(日本時間14日(火)22時より走行を開始、決勝レースは26日(日)11時(日本時間で27日(月)0時)にスタートが切られる予定だ。
