ホンダユーザーのスコット・ディクソンとトニー・カナーン(いずれもチップ・ガナッシ)は、エアロでの不利からか燃費が悪く、ピットに早め早めに入るしかなかったためにリードラップで戦い通すことができなくなった。琢磨のアクシデントのタイミングがそうした状況を作り出した。

 イエロー中の141周目にピットインしてもトップを守れたパジェノーは、ゴールまで誰よりも燃料に余裕のある状況を享受。149周目のリスタートからは後続を寄せ付けず、あと1回残されていたピット・ストップも問題なくこなし、パワーに9秒もの大差をつけてチェッカーを受けた。

勝利を喜ぶシモン・パジェノー
勝利を喜ぶシモン・パジェノー

「この喜びは言葉にできない。オーバルは得意分野じゃなかった。ヨーロッパ育ち。ゴーカート上がりの僕にとってはね。オーバルレースに初めてトライしたのは26歳の時。それ以来、いろいろなテクニックを学んできた。今日の勝利は本当に嬉しい」

「とにかくマシンが素晴らしかった。ピットストップも完璧だった。クルーにも感謝したい。スタートからゴールまであらゆる面がノーミス。まさに完璧なレースだった。序盤の燃費セーブが大きな効果を発揮した」とパジェノーは喜んでいた。

 レース終盤に激しく争われた3位の座はヒルデブランドが獲得し、4位はカストロネベスとなった。ニューガーデンはゴールまで30周を切ってからライアン・ハンター-レイ(アンドレッティ・オートスポート)と接触してフロントウイングを痛め、ピットストップが一度多くなったために2周遅れの9位でのゴールとなった。

 5位はディクソン。6位はカナーン。どちらも1ラップダウン。7位はマシントラブルでプラクティスをほとんど走れなかったために予選をまともに走れず、最後尾スタートだったエド・カーペンター(エド・カーペンター・レーシング)のものとなった。

 琢磨はまったくハンドリングの安定しないマシンで苦戦。2回目のピットストップを終えた3周後に前述の通りにターン4でクラッシュした。フロントのグリップが突然失われてコーナーを曲がれずにまっすぐ壁に突っ込んだ。109周目にチームメイトのアレクサンダー・ロッシがほぼ同じパターンのアクシデントを起こしていた。

「何が原因なのかわからないアクシデントでした。今日のレースはダウンフォースを少なめに設定してスタートしました。気温や路面温度が下がればグリップが上がって競争力が高まるとの読みでした。しかし、ハンドリングは良くなっていきませんでした」と話した。

 第3戦アラバマに続いてアンドレッティ・オートスポートはチーム4台すべてがリタイアとなった。

 第5戦は1週間のインターバルの後、インディアナポリス・モータースピードウェイのロードコースで行われるグランプリ・オブ・インディアナポリスだ。

本日のレースクイーン

RiOりお
2025年 / スーパー耐久
raffinee μ's
  • auto sport ch by autosport web

    FORMATION LAP Produced by autosport

    トランポドライバーの超絶技【最難関は最初にやってくる】FORMATION LAP Produced by auto sport

  • auto sport

    auto sport 2026年1月号 No.1615

    ネクスト・フォーミュラ 2026
    F1からカートまで
    “次世代シングルシーター”に胸騒ぎ

  • asweb shop

    STANLEY TEAM KUNIMITSUグッズに御朱印帳が登場!
    細かい繊細な織りで表現された豪華な仕上げ

    3,000円