トリプルエイト・レースエンジニアリングの代表を務めるローランド・デーンは「この決定はホールデン陣営にとって有益なものになるだろう」との見通しを語った。
「もし2018年の開幕時点から(Gen2規定での導入が許される)V6直噴ターボありきでホモロゲーションを行えば、新型マシンを投入できるのはワークスである我々と、かつてHRT(ホールデン・レーシング・チーム)としてその役割を担ってきたウォーキンショー・レーシング(現・モービル1HSVレーシング)の2チーム程度に留まることになっただろう」

「つまり、V8エンジンの使用継続を決めたことで多くのカスタマーチームが、既存のエンジンを流用したまま新型のシャシーに切り替えることが現実的になった。また、エンジン開発のリードタイムを稼ぐ意味でも、GMホールデンにとって悪い話ではない」
VASCのCEOを務めるジェームス・ウォーバートンも、このホールデンの決定を支持している。
「現実的な判断だ。こうした動きはシリーズにとってはもちろん、現在参戦中のマニュファクチャラーや、これから参入を考える新たなブランドに対しても好ましい流れとなるだろう」

自動車メーカー連合再編の動きを受け、オーストラリアではホールデン・コモドアの現地生産がすでに終了。この次期型となる5ドアハッチバックのコモドアは、オペルを生産するドイツのファクトリーから輸入されることとなる。
すでにトリプルエイト・レースエンジニアリングはGMホールデンとともにこの新型Gen2シャシーのR&Dと一部プリペアの作業を開始しており、VASCシリーズのテクニカル部門によるエアロテストも、今季の第4四半期には実施される予定となっている。