チームはテレメトリーからすぐさまオイルの温度上昇を確認し、マクローリンに対し「フレッシュエアの状況を確保」するよう通達。このオーバーヒートにより、誰の目にも70周の決勝レースを走り切るのは難しいだろう、との観測が広がるなか、55周目にコース上のデブリ回収でセーフティカー(SC)が導入された時点でもマクローリンはコース上で粘りのレースを披露した。
オイルを吹く状況は変わらないものの、徐々に白煙の量が減りつつあったペンスキーのファルコンは、リスタート時点でレイノルズに次ぐ2番手を走行。
このSCを利用してふたたびピットを引き延ばしていたレッドブルのSVGが、現王者でチームメイトのジェイミー・ウインカップ(ホールデン・コモドアZB)の3番手に続き、4番手に浮上してくる。一方、ポールシッターのケリーはピットストップでポジションを落とすRBRA勢とは逆の展開となり、最終的に5位でチェッカー。
レース1ポールも勝利を逃していたレイノルズが今季初勝利を飾って選手権3位に浮上するとともに、トラブルを抱えながらもマシンをゴールまで運び、2位表彰台を確保したマクローリンが選手権リードをさらに拡大することに成功した。
「最初のスティント、リックの後ろを走っているときに無線で警告を受けたんだ」と、レース後に状況を振り返ったマクローリン。
「ルード(・ラクロワ/担当エンジニア)は『マシンは大丈夫だが、フレッシュエアを探せ』と言ってきた。その時点で何か正しくないことが起きているとは思ったけど、その後何度かマシンのリヤから白煙が上がっているのが見え、キャビンの中にも煙が入ってきて『これはヤバい』と感じたよ」
「最後のピットアウトは本当にクレイジーだった。室内は煙で真っ白だったんだ! あれは明らかにタイヤスモークの類ではなかったね」
「僕らは2台のマシンともに、オイルのオーバーヒートの問題を抱えた。この後、詳しく調査してみる必要がある」
次戦VASCの第8戦タウンスビル400は、7月6~8日に市街中心部の特設ストリートコースを舞台に開催される。



