■決勝レース
迎えた決勝レースのスタートでも、フロントロウの2台は激しいバトルを展開。サイド・バイ・サイドになりながら、1コーナーに飛び込むと、2台ともラインを外し、アウト側へ膨らんでしまう。

これに3番手スタートの1号車アウディR8 LMSも巻き込まれてしまい、3台はランオフエリアへ。この隙をついて3台を交わしていったのがバークが操る84号車メルセデスだった。
4番手スタートからトップに浮上したバークは、2番手につける1号車アウディのフレデリック・バービッシュとの差をじわじわと広げていく。途中イエローコーションでギャップが帳消しになる場面もあったが、バークはレース再開後にふたたびリードを広げてみせた。
レース残り33分を切るタイミングでトップを争う2台がピットイン。予選レースで素早いピットワークをみせたチームWRTは、ここでも順位逆転を狙うが、今回は叶わず。わずかに差を詰めるにとどまった。また、レース後には、このピット作業で危険なリリースがあったとして、1号車アウディにはペナルティが下されることになる。
バークからステアリングを引き継いだ84号車メルセデスのバウマンも順調なペースを刻む一方で、1号車アウディのバンスールは後方から迫る33号車アウディから猛追を受け、防戦を強いられてしまう。
最終的に、84号車メルセデスは2番手以下に対し、5秒以上のリードを築いてトップチェッカーを受けた。
2位でチェッカーを受けたのは1号車アウディだが、上述の危険なリリースのペナルティで30秒のタイム加算となり、8位までポジションを落としている。

1号車と0.6秒差でチェッカーを受けた33号車アウディが2位表彰台に上がり、3位にはルネ・ラスト/ウィル・スティーブンス組28号車アウディR8 LMSが続いた。

スーパーGT第6戦鈴鹿に出場する高星明誠に代わり、ルーカス・オルドネスとアレックス・バンコムのペアで挑んだニッサンGTアカデミー・チームRJNの23号車ニッサンGT-RニスモGT3は18位でレースを終えている。
