「ポールからレースするのに、そのマシンの最適なスタート方法を知らないのはいつだって難しい。とくに近年のBTCCでは後輪駆動(BMW125i Mスポーツ)をドライブしているし、ひさしぶりのFFマシンだったからね」
「ともあれ、赤旗中断を経てからはマシンの理解が進み、ペースも良かった。それでいくつかポジションを挽回できたんだ。最後は一瞬だけ表彰台圏内に上がれたけどフォードにサンドイッチされてしまったね(笑)」
「チームにポイントをもたらすという仕事は果たせたし、マシンの感触も把握した。明日のレースがどうなるか楽しみだね」
そう語ったターキントンは、翌日のレース2で見事に3位表彰台を獲得。優勝を飾ったのはBTCCでマック・ツールズのメルセデス・ベンツAクラスをドライブし、2018年も勝利を挙げているモーガンとなり、2位には前戦から国際ワイルドカード枠で長安フォードFRDに加入したオーストラリア人のジョシュ・バードンとなった。
これがCTCCでの自身初表彰台となったバードンは「僕は5番グリッドから良いスタートを決め、2周目には2番手に上がることができた。その後は、この手のクルマで長いスティントを経験したことがなかったから、とにかく前輪を労わることに集中したよ」と、新型マシンとのレースを振り返った。
「終盤にはモーガンとのギャップを詰めることができて、後ろのターキントンとも距離があったからイチかバチかでレイトブレーキングをしたけどロックアップしてしまった。危ないところだったね(笑)」
「でも、こうしたFFツーリングカーの経験がほとんどないことに加えて、BTCCドライバーたちを相手にデビュー3戦目のマシンで表彰台に上がれて光栄だよ」
一方、3位に入ったターキントンを含めたSAIC VW333レーシングの『フォルクスワーゲン・ラマンドGTS』勢は、レース後の車検でホモロゲーション承認の刻印がないブレーキパッドを装着していたことが判明。4台全車にレース結果除外の裁定が下る波乱が起きた。
チームはCTCCの共通指定部品供給を行うアルコンと共同で声明を出し「品番も含めて指定部品である」として控訴を行っている。