続くレース2も予選Q1とQ2の合算タイムでダールグレンが最前列発進となるも、オープニングラップでフロントサスペンションを損傷し、レースを通じて深刻なバイブレーションに悩まされる事態に。
フォーメーションラップではホンダのマティアス・アンダーソン(ホンダ・シビック・タイプR TCR/ホンダ・レーシング・スウェーデン)も原因不明の右フロントサスペンション破損に見舞われリタイアを余儀なくされていただけに、ダールグレンにも路面に由来するアクシデントが襲ったと想定されるなか、近づいてくる2番手ブリンクのアウディを今度は0.863秒差で抑え切り、薄氷の連勝を手にした。
また、このレースでは終始ブリンクを追い詰めた3位ハフも「原因不明のエンジントラブルで、まったくストレートスピードが伸びなかった」と不調を抱えていたことを明かすなど、謎の症状を訴えるドライバーが数多く現れた。
その流れを汲んだ最終レース3も荒れた展開となり、リバースポールシッターのマグナス・グスタフソン(アウディRS3 LMS/ブロバーレン・デザイン)がストールして最後尾まで下がると、現地18時15分スタートで強い西日の射すコース上では、ダールグレンがブレーキングポイントを誤りセーデルシュトレームの右フロントドアに激しく衝突。
このアクシデントで、ダールグレンには次戦5グリッド降格の処分が下され、セーデルシュトレームはすぐさま検査のため病院に搬送されることに。また、僚友のハフも同じくブレーキングでアールベルグのリヤにヒットし、Kågered Racingのゴルフはリヤサスペンションを壊してリタイアに。ハフはピットでフロントサスペンションを修復して復帰したものの、2周遅れの8位がやっと。
結果、リバースの2番グリッド発進だったKågered Racingの3台目、ミカエル・カールソン(フォルクスワーゲン・ゴルフGTI TCR)が、ブリンクとモーリンの2台のアウディを従えて、自身初のSTCC勝利を挙げている。
これで2勝を挙げたダールグレンが早くも獲得ポイントを100点として選手権首位を維持し、2位には88点でハフとブリンクが追うタイトルレースの展開に。続く第3戦は10月2~3日にスウェーデンが誇る伝統のトラック、マントープパークを舞台に争われる。