ただ、もともとクールな山下は、今回は特に冷静に展開を見据えている。「前にいるとレースではストレートで抜かれてしまいますから。ポールを狙いにいって3番手くらいがいいと思います」
迎えた予選2回目。コンディションが大きく上がるなかで、山下は積極的にタイムを出しにいった。ただ、終盤赤旗が相次ぎ、チェッカー間際にタイムアップしたジョージ・ラッセル(ハイテック)がポールを獲得。山下は5番手となった。
予選後、山下は「本当はもう少し上のポジションを狙っていたので、少し残念なところはあります。3番手くらいは見えていたので」と語った。ただ、3列目は予選レースでも十分に上位を狙えるポジションだ。
「まずは安全に順位を上げて、3番手くらいにつけることができれば、20日の決勝レースで勝負することができると思います」
19日は雨の予報も出ている。実際、マカオでは予選終了後雨が降り出し、20時を過ぎてかなり強くなった。実は山下は、「もともとウエットは得意だったんですが、F3に上がってから少し苦手」とシーズン中に語っていた。ただ、今回はマシンもタイヤも違う。それがどう転じるかだろう。
初日の走り出しから上位につける山下は、現地でも非常に注目度が高く、チームからの評価も良い。全日本F3チャンピオンの存在感を、ぜひレースでも見せつけてほしいものだ。
