後続では5番グリッド発進だった16歳の新鋭アイルトン・コルネ(ホンダ・シビック・タイプR TCR/スクアドラ・マルティーノ)が背後からヒットされ、ポジションを失う場面があったものの大きな混乱なく、序盤を終えると先頭2台はグングンと3番手以下とのギャップを広げ、マッチレースの展開へと持ち込んでいく。
しかし終盤3番手を走行していたサイロ・フォンテス(FK8型ホンダ・シビック・タイプR TCR/スクアドラ・マルティーノ)が突如のマシントラブルに見舞われストップし、車両回収のため12周目にセーフティカー(SC)が導入されると、残り4周スプリントでのレース再開に。
このリスタートでも世界戦経験者を抑えた現役世界戦ドライバーがリードを維持し、18周のトップチェッカー。ふたりの背後には予選不出走で最後尾スタートを強いられながら、3位まで進出していた電動ツーリングカー選手権、PURE ETCR(ピュアETCR)参戦中のロドリゴ・バプティスタ(アウディRS3 LMS/コブラ・レーシング)がつけたものの、残り2周の最終シケインでドライビングエラーを犯し5位へ後退。代わってウルティアのチームメイトを務めたパブロ・オテロ(リンク&コー03 TCR/PMOモータースポーツ)が表彰台に上がっている。
続いてトップふたりが9番手、10番手に並ぶリバースグリッドで争われたレース2は、スタートからわずかコーナーふたつをクリアした時点で、オリオラ、ウルティアが4番手、5番手にジャンプアップしてくる。
オープニングラップ終盤に3番手まで進出したオリオラは、首位オテロにプレッシャーを掛け続けると、テール・トゥ・ノーズで背後に続いてきたウルティアをケアしながらも、4周目のインフィールドで首位浮上に成功する。
すぐさま僚友に譲られ前を追った2番手ウルティアだったが、決定打がないまま進んだ12周目にふたたびSCが導入されると、シビックのリヤバンパーにノーズを擦り付けるようにしてリスタート。
しかし、ターン1に向け好ダッシュを決めたウルティアのリンク&コーが、ここで突如として失速。スロー走行のまま力なくピットへ戻ったウルティアはそのままリタイヤとなり、ライバルが消えたオリオラが逃げ切りの勝利を飾っている。
このレースでも最後尾から追い上げ2位までカムバックしたバプティスタは、選手権争いでもダメージを最小限に留めるランキング2位を死守した。勝者オリオラが25点差までリードを拡大したTCRサウスアメリカの今季第4戦は、前述のとおり同国リゾート地での開催が追加された10月2~3日のアウトドローモ・ヴィクトール・ボラット・ファビアーニでの1戦が予定されている。


