一方、F1で活躍したのちル・マン24時間や北米のIMSAを筆頭に、スポーツカー耐久シーンで活躍を演じてきたヤン・マグヌッセンは、現在2年目のシーズンを戦う地元TCRデンマークでのキャリアを活用し、将来的にWTCRでのスイッチに向け「そのスキルを試すことには、当然の熱意を持っている」との希望を語っている。

 TCRデンマークではLMレーシングに所属し、若手有望株のニコライ・シルベストとともに今季からクプラ・レオン・コンペティションTCRを走らせているマグヌッセンだが、現在48歳の大ベテランはここまで2戦を欠場しながらも、すでに6勝を挙げる強さを発揮している。

 グローバルにカスタマー活動を統括するクプラ・レーシングの最新ニュースレターに対し、4回のル・マン24時間クラス優勝を経験するマグヌッセンは、次のように語っている。

「F1を経験するガブリエレ(ガブリエル・タルキーニ)やティアゴ(・モンテイロ)のように、WTCRに参加してタイトル争いをしたいと思っているんだ。だが今のところのターゲットは、ここ(TCRデンマーク)でタイトルを獲得することになる。僕自身はそれを手に入れることに、完全に集中しているところだよ」

 その他、WTCRに参戦するトップチームの知見が活用された成果として、8月末から9月初旬に中国・成都で開催された『2021チェンドゥ・モーターショー(CDMS)』では、地元ブランドのリンク&コーがWTCRドライバーとチームの成功を祝うロードゴーイングモデル『リンク&コー03+シアンエディション』をラウンチしている。

 同モデルはチームの連覇と2020年のヤン・エルラシェールによる史上最年少のドライバーズタイトル獲得を記念したもので、シアン・レーシング・リンク&コーのオーナー兼創設者クリスチャン・ダールによれば「専用デザインホイールリム、アケボノ製ブレーキ、ミシュランのパイロットスポーツ4Sタイヤ、調整可能なビルシュタインダンパーとカーボンファイバーフロントスプリッター、そしてこちらも調整可能なリアウィングを備えたTCR直系モデルで、出力面でも265HP/380Nmまで増強されている」という。

 この『リンク&コー03+シアンエディション』は、同ブランドで『03』が最多量販モデルとして受け入れられている、中国市場のみでの展開が計画されている。

現在はLM Racing(LMレーシング)に所属するが、彼らとともにCUPRA Leon Competición TCRでのステップアップとなるか
『2021 Chengdu Motor Show(チェンドゥ・モーターショー/CDMS)』でラウンチされた『Lynk&Co 03+ CyanEdition』
アケボノ製ブレーキ、ミシュランのパイロットスポーツ4Sタイヤ、調整可能なビルシュタイン製ダンパーなどを装備する

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