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 しかし、残り47周時点でニュータイヤを装着したハムリンが、そこから41周後に僚友から2番手の座を引き継ぐと、続くラップですぐさま首位バイロンのインサイドにダイブを決め、残り5周のロウ・ラインから鮮やかな逆転劇に成功する。

 すでに摩耗が進むタイヤに苦しんだバイロンは、さらにフレッシュなタイヤを履くハーヴィックのマスタングにもパスされ、最後の最後で勝利がこぼれ落ち、超僅差3番手でのフィニッシュとなった。

「今日は可能な限り一生懸命に走ったよ。このFedExカムリのチーム全体をとても誇りに思っているし、彼らクルーは全員、最後まで決してあきらめることはなかった」と、驚くべきことにこれが今季最初のトップ10フィニッシュとなった勝者ハムリン。

「僕の心に疑いの余地はなかったが──おそらく少しだけ──彼らも半信半疑なところがあったと思う。でも、クルーはこのクルマを最後まで正しい方向に導くよう手を加え続けた。この結果には『Wow』と言うしかないし、今でも勝ったことが信じられないほどさ」と続けた41歳のタイトル候補。

「他のトラックでもバランスを取るために、僕らのカムリは良きデータポイントが必要だった。明らかに、僕らはここでそれを手に入れたと思う」

 一方、レースウイナーと同じように最終盤でバイロンとトゥルーエクスJr.を仕留め、シーズン最高のフィニッシュを達成した2014年王者のハーヴィックも「今季ここまでで最もクリーンなレースができた」と手応えを口にした。

「クルマは速く、最後に“ショット”を決めることができた。ただ……ホワイトフラッグに近づいたときにさらにスワイプしたかったが、ラップダウンの車両が邪魔になり、わずかに路面からのグリップを失った。それでも僕たちにとって素晴らしい日であり、この勢いを継続出来れば良いね」

 3位バイロン、4位トゥルーエクスJr.に続き、ディフェンディングチャンピオンのカイル・ラーソン(ヘンドリック・モータースポーツ/シボレー・カマロ)がトップ5に入り、ポイントスタンディングではラーソンと7位フィニッシュのブレイニーが同点首位で並ぶことに。

 一方、NASCARエクスフィニティ・シリーズ第7戦もJGRのチームメイト対決を0.116秒差で制したタイ・ギブス(ジョー・ギブス・レーシング/トヨタ・GRスープラ)が勝利を飾り、トヨタ勢が両クラス制覇の週末パーフェクトを決めている。

122周をリードしたHendrick Motorsportsのウイリアム・バイロン(シボレー・カマロ/左)は3位、アレックス・ボウマン(右)は8位に終わる
「クルーはこのクルマを最後まで正しい方向に導くよう手を加え続けた。この結果には”Wow”と言うしかない」と勝者デニー・ハムリン(Joe Gibbs Racing/トヨタ・カムリ)
Xfinity Series第7戦は、僚友ジョン・ハンター・ネメチェクを最終ラップで逆転したタイ・ギブス(Joe Gibbs Racing/トヨタ・GRスープラ)が勝利

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松田蘭まつだらん
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