チーム間の格差を是正する施策はこれだけではない。ヨーロピアンF3では、合同テストとチームのプライベートテストの機会がそれぞれ6度与えられているが、いくつかのチームがアドバンテージを得るため、フォーミュラ・ルノーなどのマシンを用い、規定の回数にカウントされることのない、レギュレーションのグレーゾーンを突くようなテストを行っていたことが問題視されていた。
これを受けFIAは、2016年12月18日以降、レースが開催されるサーキットでのプライベートテストを一切禁止するという旨を各チームに通達している。
■風洞実験の禁止、参戦費用の減額などを実施し参加台数増加を目指す
また、2017年シーズン用にダラーラが開発した空力のアップデートキット導入を機に、チームによる風洞実験を禁止しコスト削減を図るとともに、資金力豊富なチームが独自の空力パーツを投入することを抑制する。
加えて、エンジンのリース費用が従来の3分の1に削減され、エントリーフィーも大幅に減額されるうえ、2016年に導入された、ルーキードライバーに付与される賞金の増額を予定している。さらに、レース週末に帯同するチームスタッフの人数と、トランスポーターの台数も制限される予定だ。
また、参加ドライバーは25歳以下に限るという年齢制限も新たに加えられ、出場可能な年数は最大で4シーズンまでに延長された(従来は3シーズン)。
ヨーロピアンF3にエントリーするチームは31日、FIAとのミーティングを行い、参加台数の確保に苦労しているシリーズの今後について、改めて議論を行う予定だ。
