「カウントダウン(プレーオフ)は本当にクレイジーだった。数多くのドライバーにチャンスがあった今季のこのクラスを考えると、この分野での競争の激しさは一目瞭然だ」と、喜びよりも先に周囲への配慮と感謝を口にしたキャップス。
「自分の周りにはたくさんの素晴らしい人たちがいて、僕らはいつもそうした人物から学んできた。(NHRA通算17冠の“帝王”)ジョン・フォースやドン・シューマッハー、ティム・ウィルカーソンなど、その生涯を賭けて競争しているこれらすべての人々が僕のキャリアを助けてくれたんだ。こんなこと(シリーズ連覇)が現実に起こるなんて考えてもいなかったよ」
今季4月の第4戦として開催された恒例“フォーワイド・ナショナルズ”を前に、トヨタ陣営への電撃スイッチを表明したキャップスは、新たに結成した自身のチーム『ロン・キャップス・モータースポーツ』での初年度王座ともなった。
「チームオーナーになり、そのNo.1の称号をマシンに乗せ、このトラックで驚異的な成功を収めたロバート・ハイトと彼のチームを打ち負かさなければならなかった。現時点でも僕らがここにいることに驚かされるし、すぐにまた浮き沈みのある勝負が始まるんだ」
一方、最高峰のトップフューエル・ドラッグスター部門は、プレーオフ初戦で今季初勝利を挙げていたオースティン・プロック(モンタナ・ブランド/ロッキーマウンテン・ツイスト・ドラッグスター)が最終戦でも勝利を飾ったが、前日にトップ・クオリファイアーを獲得していた2017年王者ブリタニー・フォース(モンスターエナジー・ドラッグスター)が年間5勝の実績により、ホームトラックで2度目の世界タイトルを決めてみせた。
「本当にシュールね! 私たちがここにいて、こんな結果になったなんて信じられない気分よ」と、前述のとおり2017年にも史上初の女性シリーズチャンピオンに輝いているフォース。
「今日もやる気に満ち、自分の仕事はやり遂げたと信じていた。ここポモナでこのチームと過ごしたこの日のことをみんなに覚えていてもらいたい。私たちはシーズンを通して好調を維持してきたけど、カウントダウンの始めは苦戦を強いられた。でも(前戦)ラスベガスとここポモナで必要なときに回復できたのが最大の勝因になったと思う」
そして主要部門のひとつであるプロストックでは、今季ここまで10勝を挙げて最終戦の週末も13回目の最終ラウンドに進出したエリカ・エンダースが、自身5度目のチャンピオンを獲得。同じくプロストック・モーターサイクル部門は年間4勝のマット・スミスが制している。